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婚活に励むマリさん(仮名)35歳の場合 vo.2 〜なかなか攻略できない婚活パーティ

2018年10月14日 21:00 by 千葉ユウ


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 30代後半から40代にかけ、婚活を諦めた福岡女子も多い。それゆえ、「婚活パーティに行っている」と話せば、周りの女性からは“ちゃんと努力している”感が伝わるようで、決まって「偉い!」と賛辞とエールを送られる。ただ、その活動も3年目となると、未だ結婚相手に出会えていないシビアな現実に、「この前はどうだった?」と聞かれることもめっきり減ったそうだ。

 それでも長年東京暮らしをしていたこともあり、男友達のルートがなく、職場に出会いがないマリさんにとっては、やはり婚活パーティに頼るしかない。数々のパーティに出てきた彼女に、改めて参加する時の心得を聞いてみると、意外にも「私が聞きたいくらい」との返答だ。ニコニコ笑顔を絶やさず、話題を振りまき、例え捨て試合でも最後まで諦めた表情を見せない彼女は、立派な婚活マスターに見える。でも、最近はめっきり、サシ飲みに行くまで進展する相手に巡り会えていないそうだ。

 中には、当然誰からも振り向かれることなく終わるパーティもあり、自信をなくしてメンタル崩壊で帰る時もある。「こんだけ参加しても、まだ攻略できていないのよね」と、マリさんはため息をつくが、最近同じ婚活に励む友人がパーティで彼氏を見つけたそうだ。とても順調で幸せそうな姿を目の当たりにして、もうちょっと婚活を頑張ってみようと思ったのだそう。身近な人の実績は、やはり背中を押してくれる。


 そんな彼女も何人か、いい仲になった男性がいた。パーティの場になると、時間とプログラムが決まっているため、相手もはっきり好意を示してくれ、こちらもいいなと思えば、話はスムーズに展開していく。パーティはあくまで知り合う場であり、LINEを交換したら、たいていは次のサシ飲みが本番となる。本番は当然お互いのリサーチから始まるのだが、前コラムに登場した優さんみたいな運命的な直感が働かない限り、その日は大抵リサーチで終わり、終電までに別れるのが普通の流れ。そして帰りの電車で、“つきあいたいまでの気持ちはあるのか”、“キスができる相手なのか”を自問自答して、妄想したりしてみる。よほど嫌悪感がない限り、LINEは続いていくのだが、好きまではいたっていなかった相手でも会った後の相手の反応によって、気持ちがグググッと動くこともあるそうだ。
 サシ飲み後に自分に好意を向けてくれると、まずその気持ちが嬉しく、LINEのやりとりで優しい文面やユーモア溢れる返答があると、瞬く間に気持ちが盛り上がっていくのだそう。


 すると婚活パーティで出会っている分、次のデートからは一気に進展する。その流れになった相手が、行政が主催するパーティで知り合った隆さんだ。一人息子で実家暮らしの男性で、地元がほぼ同じ。この際、“一人息子”と“30代で実家暮らし”は目をつむろう。それに自慢話がちょっと鼻につく時もあるが、容姿のレベルはそこそこ良く、パーティの時から何となく波長が合っていた相手だ。彼はあれこれ提案してくれ、それにマリさんが答えるリズムも心地よかった。ほどなくして付き合うことになったという2人は、ほぼ毎週会う仲になり、デートの時にさりげなく撮ってくれていた写真を、別れ際に現像してプレゼントしてくれたり、送り迎えのマナーをとっても、男気ある優しい人だった。

 やっと手にできた婚活の手応えがさらに2人の気分を盛り上げ、付き合いは「とにかく楽しかった!」と、マリさん。すると、当然相手に対しては大抵のことを許せたりもできるのだが、時々隆さんはLINEでキレることがあった。未だになぜ怒ったのか分からないほど、何が地雷だったのかわからず、いつだって唐突だった。その都度、ことがこじれないよう、マリさんは彼に話を合わせて謝ってやり過ごした。仲直りすると、彼の理不尽さがどうでもよくなったそうだ。
 彼にひっかかるのはそれくらいだったが、残念なことに2人はほどなくして別れることとなる。

 来週は、婚活で出会った男女の落とし穴についてレポートします。

 

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【イラスト】
諫山直矢/福岡在住のイラストレーター。自治体や企業の広告や販促物、また店舗やオフィスの壁画を担当するなど幅広い分野で活躍中。大人の強さと色気をまとった女性をモチーフとしたオリジナル作品制作にも力を入れる。

 

取材・文:千葉ユウ
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