ファッション | まち | ひと

リアル店舗のこれからの価値とは?【TABLE SESSION TENJIN vol.05】

2021年05月18日 11:00 by はたゆう

“まちづくりは人のつながりづくり”をコンセプトにした未来のまちづくりにつながる場「URBANG TABLE」。変革期を迎えている天神で、新しいまちに必要なモノ、都市としての機能とは?そんな“まち”の在り方を考えるトークイベント「TABLE SESSION TENJIN vol.05」が開催されました。

「SPINNS」を運営している株式会社ヒューマンフォーラムから「SPINNS」の広報担当の宮崎洋輔さんをゲストに迎え「リアル店舗の価値創造」をテーマに、TABLE SESSIONが繰り広げられました。

●「SPINNS」とは?
「SPINNS」は、原宿から全国へファッションや、カルチャー、スタイルを発信するアパレルショップ。そんな「SPINNS」を運営している株式会社ヒューマンフォーラムは、京都に本社を置き、関西を中心にアパレル事業を中心に展開しています。企業理念は「素晴らしき仲間の集い」。社員スタッフ、お客、取引先、携わる人との「つながり」を大切に生き方を共創している企業なのです。それは事業にも表われておりアパレル事業だけでなく教育産業やVtuber事業、農業など、幅広い事業を手掛けています。まずは、そんな「SPINNS」の、アパレル以外の事業について紹介していきます。

農業】
15年ほど前から京都に田畑と家を持ち、2020年からはSPINNS FARMとして展開。この事業の狙いは、若いスタッフに、農業を通して都会と田舎、日常と非日常、世代間の共生を繋ぎ、より良い社会の架け橋を目指いしてるのだそう。

【教育事業】
2020年より、高校卒業資格が取得できる通信制高校のサポート校の事業をスタート。アパレルだけでなく、どんな仕事でも通用する人材の育成を目指し、挨拶、主体性をもって仕事ができ、仕事をして初めて知るような社会人として大切なことを学ぶことができます。月一でスタイリストやyoutuberなどゲストスピーカーを迎え、働くことの実体験など話を聞き、スキルではない部分を磨くことも。

【ローカルコミュニティ事業】
広報活動×地方創成を軸とした事業で、主に「SPINNS」の未出店地域に、ポップアップショップを開いています。運営スタッフには、地域の学生ボランティアを募り、働き方のワークショップとして、地域で働くことを通して街や大人と繋がることの大切さが体験できます。(↑写真は、3月に開催された佐賀県武雄市でのSPINNS LIMITED SHOPの様子)

●ブランドミッションは、「“主張”が明日をつくるきっかけに!」
「SPINNS」は元々、スタイルを売っていたが、今はファッションを通して生き方を売っている。例えば、新しい服を着ることで自信が生まれたり、新しいネクタイを締めた日はやる気になったり、気持ちが引き締まったり。洋服を着ることで自分を主張する、そんな時に背中を押してあげる存在になることがミッションだと宮崎さんは話します。


●「SPINNS」全国初の「場づくり」へのチャレンジ
パルコ7Fにある「SPINNS」には、カフェスペース「PARLOR & GALLERY」があります。アパレルの売上は度外視に造られたこのスペース。天神の中で「SPINNS」は、ファッションに捕らわれないコンテンツとして、どんなサービスを提供できるか考え、今後提示していくそう。

↑そんな第一回目のコンテンツとして、5月7日「PARLOR & GALLERY」で開催されたイベント。おススメしたい本を持ち寄り、スケッチブックを使って発表するというもの。


現在コロナ禍でアパレルのリアル店舗の集客は激減。お客は、洋服を買う必要性を考え直すきっかけになったのではないか?だからこそ、お店に来てもらうきっかけづくりが大切。スタッフ1人1人が店舗をブランディングし、お客さんと接点を持ち、「場」として価値のあるものになり、人々が集まるショップを目指したいと語ります。


●「リアル店舗の価値創造」とは?
「予期せぬ」出会いを生み、人生を豊かにする場になることが価値なのではないか。お店に遊びに行ったら、『たまたま店頭で見つけたファッション』『店内で流れていたBGMの音楽』『接客をしてくれたスタッフ』『イベントで偶然出会った参加者』等、予定不調和な出会いによって、刺激的で人生の新しい価値が生まれる場を目指し、そんなコンテンツを店舗で表現していきたいと話します。


●ECのあり方
実店舗へ行けない客の需要も、ECを活用してもらうことで、ブランドに対する満足度や信頼を高めていくツールになる。また、ECから店舗へ誘導する努力も必要。どちらかだけでなく、ECとリアル店舗を上手く組み合わせていくことが大切だと言います。

----------------------------------

外に出掛けることなく洋服を買ったり、SNSで誰かと繋がったりできる現代。やはり場という“リアル”の体験が私たちの価値を生むのだと改めて感じた。
そして、洋服を買う場所にそれ以上の価値を見出そうとする姿勢は、天神ビッグバンにおいても欠くことのできない視点であることは間違いありません。


●youtubeからのコメント・質問
・スピンズにとって、ファッションはむしろメディアであって、生き方や幸せを伝達する企業と知って、驚いたと同時に興味が増しました。
・常連同士の繋がりで新しい飲み屋にいく感覚で、リアル店舗を巡れるといいですね。
・若い方がリアル社会に入り込むには、取っつきやすいアパレルショップが良い入り口なのかもしれませんね。
・新しい価値を創造する現場って感じですね。この熱さから社会の変容も始まるんですね。


イベントの詳細は下記youtubeからチェック!
▼Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=quHcf9ifjUI&t=2161s
▼Facebookページ
https://www.facebook.com/urbangtable
▼Twitter
https://twitter.com/home?lang=ja
▼公式サイト
https://tenjinsite.jp/urbangtable
 

 

取材・文:はたゆう
このライターの他の記事を読む


プレイス情報PLACE

URBAN TABLE

住所 福岡市中央区天神4-3-30 天神ビル新館1階

グーグルマップで開く.

関連するトピックスTOPICS

PAGE TOP