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半農半芸の道へ。人の、まちの個性とは?【TABLE SESSION TENJIN vol.10】
2021年11月01日 11:00 by 深江久美子
“まちづくりは人のつながりづくり”をコンセプトにした未来のまちづくりにつながる場「URBANG TABLE」。変革期を迎えている天神で、新しいまちに必要なモノ、都市としての機能とは?そんな“まち”の在り方を考えるトークイベント「TABLE SESSION TENJIN vol.10」が開催されました。
良く耳にする「個性を磨こう」とか、「個性派」とかいう言葉。それは意図的に作られるものではなく、案外思いもよらないところにヒントがあるようです。今回のテーマは「半農半芸の道へ。人の、まちの個性とは?」。2021年4月から筑前町で本格的に農業を始め、半農半芸のタレントとして活躍する町田隼人(朝倉幸男)さんをゲストに、人やまちの個性の出し方についてトークが繰り広げられました。

●芸人になったきっかけは?
ご近所付き合いが魅力の筑前町(旧三輪町)の出身の町田さん。大学在学中にTNCでアルバイトをしたそうです。人を笑わせるのが得意な町田さんの人柄を勝手知ったる局の関係者から「オーディションを受けてみたら?」と、ワタナベエンターテインメントのオーディションを進められ度胸試しに受けたそう。漫才もせず、ネタもない中、子どもの頃からのエピソードトークで勝ち抜き、ブルーリバーなどと同じナベプロ1期生に。
1年目からパラシュート舞台がMCを務める番組でレギュラー出演をしましたが、渡された給料明細は雀の涙。価値が出るまではゼロの世界、1円でも値が付いただけでも良かったと考え、若い頃に経験値を積み、自己流の喋りができるようになろうと思ったそうです。

●個性から誕生した朝倉幸男
どう芸人として売り出そうか模索している時に、キャラ作りをアドバイスされます。「アイドル好きなキャラはどう?」と提案されるがままにキャラ転身。本来はアイドル好きではなかったので、振られた時に反射できず身にならなかったとか。
そして、自分を見つめ直し、町田さんのルーツでもある“朝倉”にヒントを得ます。幼少期を過ごした朝倉、方言、地域性のすべてを武器にできると感じたそう。そうすることで発言に深みが出て、お笑いを見てくれていたプロデューサーより「番組をやりたい」とお声が!朝倉出身で幸をもらう男ということで「朝倉幸男」と名付け、TVQにて「雨ニモマケズ」という番組が始まりました。

●番組作り=地域とのつながり
この番組に限ってはロケに行くメンバーが同じなことが多く、町田さんと話していたまちの人が自然とスタッフに向けて話していた……なんてことも!そのくらい番組クルーの雰囲気が良く、共同で空気づくりができていたと話してくれました。その甲斐もあり、様々な地域で地元の人たちと出会い、地方に根付いた番組制作ができたそうです。
田主丸の競りやアスパラ農家、宗像のワカメ漁解禁日にロケをしたり……。“人生、誰もにドラマがある”を裏テーマに据え、主役となる出会った人の良さを引き出すことに専念したといいます。

●人との繋がりから始まった農業
URBAN TABLEのコンセプト“まちづくりは人とのつながりづくり”を偶然にも具現化していた「雨ニモマケズ」ですがコロナ禍で番組は休止に。そんな時にカメラマンの方から農家さんでアルバイトをしないか?と誘われ、町田さんは自身を半農半芸に繋げます。
青空のもと、周りに誰もいない場所でマスクもせずに深呼吸。土を触った時にモヤが晴れたような心地がしたと話してくれました。背中も伸びて、気持ちが晴れたときに農業っていいなと思ったといいます。

●都市圏から筑前町への移住
伝手を辿っての農業、漁業は研修みたいなものだったという町田さん。いざ番組が終了となったとき「農業をしよう」と納得がいったそう。子どもも生まれ、田園風景の中でノビノビ育てたいと地元に帰ることに。そんなきっかけで地元の農園にお世話になります。芸能の仕事は減るものの、農業との相性は◎。農業で得た経験や草刈り、野菜を育てるのは気付きがあり、ラジオ番組のネタになっているんだとか。
野菜は地元の道の駅「みなみの里」に出荷。ポップで宣伝⇒ラジオではネタ披露・宣伝⇒農業が生きると還元化され、予想以上の相乗効果が得られました。農業にも、芸能にも、活きる半農半芸は1つのモデルケースになっていると町田さんは話します。

●農業にユニークなアイデアを投入!
市場には出回らない商品を捨てるのが勿体ないと、ユニットを組ませ「個性派パック」として販売。「天狗の形をして面白い」という声があり、たちまちSNSで人気に!歴戦の勇士のような茄子には「無頼派ナス」と名付けたりと町田さんのアイデアがさく裂。
農業は1年目なので奇をてらったやり方を避け、どこかで個性を出したいと考えていたという町田さん。「見方を変えるだけで、個性が魅力になる。捨てるところはない。アイデア次第でなんとでもなる。」と話してくれました。
トークセッション後にはLIVE閲覧者の質問にも答えてくれました!

――将来は、農業と芸人とどちらをメインにされますか?
自分に中では別のことではない感覚なので、混ざり合いながら進めていくんだと思います。
――「雨ニモマケズ」で、その地域の善し悪しを見てきたと思いますが、その中で地域の魅力を引き出すための秘策ってありましたか?
メディアに良く出る人じゃない人にもスポットを当てました。名所ではない場所でも「この坂いいよね」とカブを運転。勝手に名所にしていたけど、それこそ“まちづくり”。地元の人しか知らない場所も名所になるかもしれない。名所作りは誰でもできますよ。
――田んぼアートに挑戦してください!
父親は蛍の放流の活動をしていた。まず蛍の餌が育つように地元の小中学生と川づくりをして、時期になると子どもたちと幼虫を放流していた。地元の川に興味を持ち、生態系の知識を深める。大人になって振り返って、今度はその子たちが環境作っていくのかもしれない。建物を立てる以外にもやることは沢山ありますね。
――町田さんは個性って自然と身に付くというけど、個性が分からないという人が多いと思います。何かアドバイスありますか?
個性の迷子になった時は自分のルーツを辿ったらしっくりきた。エントリーシートに長所短所とあるとなんだろう?って思うけど、幼少期の楽しかったこととかを思い返した時にそれが個性になって武器になっている。迷ったときはそういう作業をしてみては?やりたいことをノートを書いてみるといいかもです。
――まちづくりも偉い人、企業が作っていた時代から、地域を身近に感じる人たちが発言し良くしようとしています。街を知る、好きになる、少し動くことから始まっているんですね。
小さな声にヒントがあるのではと思います。

朝倉のPRの一翼を担う町田さんは「朝倉で食わしてもらっているので貢献したい」と話します。行政・企業でしかできない公園やビルなどの“大きなまちづくり”もありますが、自分の身近なところからできる“小さなまちづくり”があると気付かせてくれました。個人レベルでできる“まちづくり”なら、気軽に参加できるのではないでしょうか?自分たちのまちをもっと住みやすい地域に変えるはあなた自身なのかもしれません。
イベントの詳細は下記youtubeからチェック!
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取材・文:深江久美子
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