地下鉄天神駅とも直結しているアクロス福岡の地下2階、「菊竹珈琲堂」へとやって来ました。ここアクロス福岡で20年。その前は千代のパピヨン24、さらにその前には天神3丁目でも営業をしてきたという、老舗喫茶店のひとつです。

表にズラリと並ぶメニューサンプルにまず、心奪われて。デンマークのマリボーチーズをフランスパンに乗せたトーストセットだとか、シフォンケーキにモンブラン、ガトーショコラと、手づくりのスイーツ、どれもおいしそう！

店内はシックな色調でまとめられた落ち着きのある空間。これぞ喫茶店。いいなぁ～。

席に着くと、赤い革カバーの分厚いメニューがご登場。じっくり見てまいりますと…ありました、ホットケーキ（ここではあえて、パンケーキでなく、ホットケーキと呼ばせていただきます）！「菊竹珈琲堂」では、オープン時からホットケーキは定番の人気メニューだそうで、「プレーン」「キャラメルバナナ」「小倉」「フルーツヨーグルト」と4種類。う～ん、悩ましい！随分悩んで、今日は「フルーツヨーグルト」（550円※ドリンクセット850円）をお願いすることに。

焼き上がりを待つ間、レジ横に「ご自由にお持ち帰りください」と置いてあった小冊子「喫茶店と珈琲」を拝借。「福岡県 喫茶飲食生活衛生同業組合」より発行されている小冊子で、市内の喫茶店MAPあり、喫茶店の紹介エッセイありと、読み応え十分。待ち時間も充実。

そしていよいよ来ましたホットケーキ！どーん！ シルバーのトレイにセッティングされたこの佇まい、なんて素敵なの～!!! 興奮冷めやらぬまま、早速ひと口切り取っていただきましたら、パンケーキは、外側がごくごくわずかにサクッ、中はふんわりで、パーフェクトな焼き上がり。そしてこの、みずみずしいフルーツのボリュームと言ったら…。これで、ドリンク付で850円って、だ、大丈夫なのでしょうか。

そんな心配をしていると、オーナーの菊竹さんが、珈琲を片手に登場。珈琲に添えられたクリームポットもこれまた素敵でうっとりです。「どうですか、お口に合いますか？」。もちろんです～！ちなみに、大学時代は東京で過ごされたという菊竹さん。西荻窪の「どんぐり舎」という喫茶店に行きつけるうち、自らも店を持とうと決心したのだそう。もちろん珈琲には並々ならぬ愛情をお持ちで、パンケーキにセットとして付くブレンドはもちろん、手のひら分ほどの量でこまめに入荷し、2度の洗浄を行って丁寧に焙煎した「手焙煎珈琲」（550円～）が自慢の品。ぜひ、こちらも味わっていただきたい！

さらに、「甘いもの、お好きですか？」という投げかけにうなずきましたら、次にやって来たのがこちら！「キャラメルバナナ」のホットケーキ（550円※ドリンクセット850円）。ホットケーキを3枚を重ねて、たっぷりのバナナをトッピング。そこにキャラメルとチョコのソースをとろとろとろ…。「かなり甘いですよ」とおっしゃいましたが、キャラメルソースに潜むほんのり塩味がまた絶妙で、なんのなんの。至福のひとときを過ごさせていただきました…。

「場所柄、年齢層も高いのですが、このホットケーキを、『懐かしい感じがするわ～』と楽しまれる方も多いんですよ」と菊竹さん。みなさまどれだけ素敵な青春時代を送られてきたのかしら…。私も将来、そんな一言を語れるように、優雅な人生を送らなくちゃ～。