日々是食欲

猛暑だからこそ冷たい料理を楽しもう

2015年08月13日 08:00 by 弓削聞平

ニュース番組を毎日のように飾る猛暑のこと。どこどこが最高気温でした、熱中症に気をつけましょう、熱中症で亡くなりましたなどだ。実際人が亡くなったりしてるので深刻ではあるのだが、そげん毎日言わんでも、って思うんだけど(ネタが少ないのか?)、確かに毎日暑くて、日中に外に出ると、数分で歩くのが嫌になる。今年は男性も日傘をさす人が出てきているらしいが、その気持ち、わからんでもない。帽子をかぶればいいんだけど、これがまたぼくは似合わないんだよね〜。ちゅうか、実際に似合わないというよりは、かぶってみたことがほとんどない。自分で似合うイメージをもてないんだよな〜。でも、これはもう勇気を出して帽子でもかぶらないとやばいな。

しかしそんな暑い日々でも幸い食欲は何も変わることなく、毎日外食外酒にいそしんでおりますが、やっぱり冷たいものを食べる機会は増えている。特に昼食。昼にラーメンとか温うどんとか揚げ物を食べる機会はめっきり減ってしまって、ついつい冷麺とか冷たいうどんを選んでしまう。

10年ちょい前まで福岡には讃岐うどんの店はほとんどなく、ぶっかけうどんとかも福岡のうどん屋ではメニューに載っていなかった。当時、福岡のうどん屋で冷たいメニューといえばざるうどんくらいだったものだ。しかしその後讃岐系のうどん屋ができてからは冷たいうどんのメニューも増えたし、それらを食べられる店も急増した。たとえばぼくらが経営している「福岡麺通団」でも、しょうゆうどん、ぶっかけうどん、ひやかけうどん、冷やしうどん、あるいはそれらのバリエーションで焼きなすぶっかけうどんや梅こんぶうどんなどもあり好評を博している。他の店にもすだちうどんなどという涼しげなものもあるし、先日「唄う稲穂」で食べたのはとろろとわさびのぶっかけうどんで、これはまさに夏味だったな〜。

またうどん以外にも冷やし担々麺とか冷やしラーメンなども食べられるところがあるし、ぼくはまだ未食だけれど、冷たいカレーや冷たいおでんもあるようだ。最初は冷たいおでんってどうなんだ? とか思ったけど、考えてみたら、懐石の店などでも、冷たい炊き合わせなどは出てきたりするので、それからするとありのような気はする。気はするけど、いざ自分がメニューのなかから選ぶかというと、ちょっとまだ優先順位は低いかなぁ。

洋食だと代表的なのは冷製スープかな。じゃがいもの冷製スープ、ビシソワーズはもう定番だし、スペイン発祥のガスパチョも夏には最高だ。もちろん冷製パスタもさまざまなバリエーションがあって実に楽しい。

しかし日本の定番といえばやっぱりそうめんかな。外で食べることはあまりないけれど、小腹が空いたときなどにチャチャッと作って食べることが多い。これもパスタ同様、具や薬味で遊べるのがいい。それにそうめんも昔はざるそばのようにつゆにつけていただくばかりだったが、今ではぶっかけ系も少なくない。先日は、珍しく自炊した野菜と鶏ミンチのピリ辛炒めが冷蔵庫に残っていたので、それを上にのせてバジルなどあしらって市販のそうめんつゆをぶっかけて食べたらめちゃくちゃうまかった。

これら冷たい料理は秋、冬と季節が変わるとうそのように食べなくなるので、暑い今こそ、こんな冷たい料理を存分に味わってみよう。


【1】「唄う稲穂」のとろろとわさびのぶっかけうどん。
【2】「福岡麺通団」の梅こんぶうどん。

取材・文:弓削聞平
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