
日々是食欲
お客の要望を汲み取ったサービス
2015年05月14日 08:00 by 弓削聞平
今では多くの店がオンメニューしている「生ビール小」だが、10年前は目にすることは滅多になくて、オーダー時に「生ビールって小サイズはできませんか?」と聞いてる光景をよく目にしていた。多くの客のニーズがだんだんスタンダードになっていくことは、飲食業界に限らずよくあることだろう。
たとえば、最近1人で食事にいってフードをオーダーすると、「少し量が多いので、よろしければハーフサイズにしましょうか」といってくれる店が増えたような気がする。これも実にうれしいサービスだ。あるいはワインや日本酒を飲んでいるときに、お水を出してくださる店もだいぶ増えてきた。
ある店(居酒屋)では2人でいろいろとオーダーすると、料理にもよるが、最初から2皿に分けて提供するのを基本にしている。見た目もいいし、客の造作としてもよい。ただし、そうしてくださることを知らない場合で、元々、シェアを想定してないときはちょっと困りはする。たとえばパスタを人数分に取り分けて提供してくれる店もあるが、胃袋のキャパに差があり、オーダー時から7割は自分が食べて……などと想定しているとちょっと困る。まあ、そういうことは多くはないし、それでも食べることはできるから、どっちがいいかといえば、取り分けて出していただく方が、メリットは大きい。よくあるのだが、取り分けを誰がするかで時間がかかったり、最後に少しだけ残してしまったり、日本人特有なのか妙な遠慮が横行したりして、そうこうしてるうちに料理が冷めてしまったりすることもある。
先日ある店で、いろいろと飲み食いした後、最後にうどんを2人で1杯だけ食べようとオーダーしたところ、2つの小丼に分けて出してくださった。パスタはよくあるがうどんでまでそうしてくださるとは思いもしてなかったし、うどんはパスタなどより分けづらいのでとても助かった。しかもこの店、会計をお願いしたらお茶を出してくださるのだが、ぼくには冷たいお茶が出てきて(これがデフォルト)、もう1人には熱いお茶が出てきた。一瞬、なぜだろうと考えたのだが、どうやら窓際に座っていた連れが、「少し肌寒い」ということで、食事の途中からコートを膝にかけていたからだと思われる。明文化したマニュアルではなく、きちんと客の様子を観察し、どうしたら喜んでもらえるのかをスタッフが考えてので接客。すばらしい。さすが「釜喜利うどん」。料理がおいしいかどうかは飲食店にとってとても大切なことだけれども、こういうことができる店は間違いなく繁盛する。
2つに分けて出してくださった「釜喜利うどん」のごぼう天うどん。
取材・文:弓削聞平
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