日々是食欲
2014年はとにかく肉業態が増えた
2014年12月11日 08:00 by 弓削聞平
今年ももうすぐ終わってしまう。毎年思うし、みんな言ってるけど、ほんとに時が経つのが年々早くなっている気がする。
さて、2014年の福岡の飲食業界を振り返ってみて、真っ先に思いつくのは「肉」ブームだ。鉄板焼、グリル、焼肉など、とにかく肉業態ばかりがやけに増えた。1月20日に出る「ソワニエ」は「2014年にオープンした店」の特集なのだが、このネタ出しをしていても各スタッフから出てくるのは、肉、肉、肉である。数年前から東京ではその兆しはがあって、熟成肉だの塊肉の炭火焼きだのスタンディングのステーキ屋だの、ブームを感じさせてきたが、いつものように福岡はそれより少し遅れて動きが出始めた。
焼肉については今年に限らず常に増えてる気はするが、特に最近は稀少部位を出す店が増えてきた。精肉店の経営だったり、そういうところで修業をした人が始めるケースが多い。今まで焼肉という業態は素人でも手を出しやすいことから乱立していたが、さすがに差別化を図らなければなかなかお客さんを掴むのは難しいご時世になっている。たとえば5月に高砂にできた「焼肉 はやと」はあの「たらふくまんま」で修業をし、宮崎の実家が営む精肉店から仕入れをしているから、目利きについて鍛えられてるし、稀少部位も入手できるし、価格も抑えることができる。また、同じ5月、大手門にオープンした「大喜」は有名な「泰元」で長く修業をした人の店。「泰元」は鹿児島の畜産農家の人たちが集まって出した焼肉店で、こちらもさまざまな部位を出すことで知られる。しかもこちらの店主はその前に肉の仲卸でも3年働いた経歴の持ち主で、まさにプロ中のプロである。
その他、フレンチの名店「ビストロミツ」が中洲に「ロティスリー・アルピーヌ」を出店したのもうれしいニュースだった。入口の側にロティスリー(回転式の炙り器具)を設置し、そちらでチキンやビーフをこんがり焼き上げる。それらをフレンチ仕様で調理し、ワインとともに楽しむのだ。
他にも大正通り沿いに真っ白な店舗ができたのも話題になった。「肉屋 うたがわ」だ。大きく取った窓から中の様子がよく見えるので知ってる人も多いだろう。あちらは鉄板焼きや炭火焼きで焼く肉そのものもだが、店のメニューのほとんどに肉が入っているという徹底ぶりがおもしろい。
まだまだキリがないが、本当に肉を打ち出した店が続々オープンした1年だった。おそらくこの兆候はまだしばらくは続くだろう。
【1】大手門の焼肉店「大喜」。【2】「アルピーヌ」のロティスリーでじっくり焼き上げたチキン。
取材・文:弓削聞平
このライターの他の記事を読む
関連するトピックスTOPICS
トピックスランキング TOP10
TOPICS RANKING
-
今回で41回目の「博多のうまかもんが大集合!」が岩田屋本店で開催
イベント | グルメ
-
天神でカジュアル・フレンチを味わおう!披露宴会場で期間限定のお気軽ランチ
イベント | グルメ
-
今年60周年!「ピンクパンサー」のポップアップイベントを東京・名古屋・福岡で開催!
イベント
-
そのおいしさ、活きづくり級!! 福岡の急速冷凍イカの凄みを徹底解剖!
グルメ | まち
-
中国で年間100 万杯売れる上海ラーメンが福岡大名に誕生!
新店舗オープン | グルメ
-
みんなでお祝いしよう!博多リバレインの25周年はイベント盛りだくさん
イベント | グルメ | ショッピング
-
天神のド真ん中!子どもが無料で1日中遊べる場「あいくる」
まち
-
【DEAN & DELUCA】春の食卓はいつもと違うワインとともに
グルメ
-
ハイタイドの靴下「OBSCURE SOCKS」2024 S/S Collection
ファッション
-
【守る米づくり】参加者大募集! 玄海町みんなの地域商社 橘髙ちひろさんに聞きました
ひと | PR | まち