
日々是食欲
カウンターの醍醐味を知っていますか?
2015年10月08日 08:00 by 弓削聞平
9月20日に発売になった〈ソワニエ〉の特集は「魅惑のカウンター」です。これが想像以上に評判がよく、書店やコンビニエンスストアでもいつもよりよく売れているようです。
カウンターといっても様々な業態があります。すぐに思いつくのはバーではないでしょうか。バーといっても、オーセンティックなバー、カジュアルなバー、あるいはワインバーなどいろいろあります。しかしいずれもそこでお酒を飲むだけではなく、店主やスタッフとの会話を楽しむのも醍醐味でしょう。また店主やスタッフだけでなく、同じカウンターに座っているお客さんとも会話が生まれのもカウンターならです。テーブル席で隣の席の人と話をすることはほとんどありませんからね。
今では毎日のようにカウンターに座る私ですが、実は40歳まではほとんどその楽しみを知りませんでした。ちょうど40歳になるときに長く勤めた会社を辞めフリーランスになったのですが、それから本当の意味で飲食店の楽しみを知ったような気がします。美味しい料理を食べ、美味しいお酒を飲むだけではない飲食店での楽しみ。それこそカウンターを活用してのコミュニケーションにほかなりません。遅咲きながら、それからは今までではありえないようなフリーダムな交友関係に恵まれ、様々な職業、様々な年齢層の方々と親しくさせていただいています。
カウンターといえば屋台はまさに究極のカウンターではないでしょうか。いろいろと制約もありますが、あのミニマムな世界での濃厚なコミュニケーションはカウンターの魅力が凝縮されています。屋台は福岡の風物詩ですが、それは単にあのハード面のおもしろさだけではなく、あのザ・コミュニケーションとでも言うべき業態は実に福岡気質であり、だからこそ長年にわたり、この地に根付いてきたのでしょう。
そしてもう1つ。お酒を楽しむバーだけでなく食事をする店でもカウンターが重要な位置づけを示しているのも日本ならです。特に寿司や割烹に代表されるように、客の前の前で調理し、すぐに提供するスタイル。また料理人自身と会話をしながら食事をするスタイル。これは立派な文化遺産といえます。上質な店に行くと、料理人の調理姿は実に美しいものです。刺身を引く、寿司を握るなど、その佇まいが絵画的で美しい所作を醸し出す。これもまた日本人、日本食のすばらしい側面といえます。
まだまだ語りつくせませんが、あとはぜひ〈ソワニエ〉をご覧になってください。きっと、みなさんの外食ライフをさらに楽しくしてくれるはずです。


【1】現在発売中の〈ソワニエ〉
【2】人気の炉端、国体道路沿いの「百式」。
【3】渡辺通にある「童童(わらべ)」は広島風の焼きそばをメインにした鉄板焼き居酒屋。
取材・文:弓削聞平
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