
まち | 新店舗オープン
やまやが手がける一棟貸し宿「白金はなれ」。福岡の食文化を味わう、大人のご褒美ステイ
2026年05月07日 11:00 by 深江久美子

福岡で明太子といえば、やっぱり「やまや」。そんな「やまや」が、新たに宿泊施設をオープンしました。場所は、やまや総本店を構える白金エリア。その隣に誕生したのが、一棟貸し宿「白金はなれ」です。
コンセプトは、“街にひらかれた、湯屋のはなれ”。福岡の街と食、人をつなぎながら、やまやが長年育んできた食文化を滞在そのものとして楽しめる、新しい都市滞在の形を提案しています。今回は実際に訪れて、その魅力をたっぷり体感してきました。

まず目を引くのは、その趣ある外観。銅板と焼杉を使用した建物は、上品で高級感があり、まるで昔からそこにあったかのような自然な存在感を放っています。控えめに揺れる暖簾もまた素敵で、派手すぎず、それでいてしっかりと特別感を演出。隣にあるやまや総本店とも雰囲気がよく似ていて調和しています。静かな白金の空気にしっくりなじむ、大人の隠れ家のような一軒です。

扉を開けてまず驚くのが、広々とした湯屋空間。まるで旅館の大浴場のような贅沢なつくりで、「ここ、本当に一棟貸し宿?」と思わず声が出そうになるほど。内湯は2槽あり、家族や友人同士でもゆったり利用できそう。

エアブロー機能付きのお風呂も備わっていて、旅や仕事の疲れをしっかりリフレッシュできます。さらに浴室内にはスピーカーも設置されていて、好きな音楽を流しながらのバスタイムも可能。これはかなり嬉しいポイントです。

シャワーは2つあり、シャワーヘッドもドライヤーも女性人気の高いReFaを採用。バスアメニティも充実していて、クレンジングオイル、化粧水、乳液、フェイスソープまでしっかり完備。きれいに整頓されて並んでいる様子にも、細やかな気配りを感じました。

昔ながらの家を思わせる階段を上がると、そこには木の温もりが心地よい2階フロアが広がります。スリッパも用意されていますが、木材の床や畳の感触がとても気持ちよく、個人的には裸足で過ごすのがおすすめ。日本らしい住まいの良さを、改めて感じられる空間です。

もともと床の間だった場所には、一枚板の重厚なテーブルがどっしりと鎮座。ここがまた、なんとも絵になるんです。机や椅子には、福岡が誇る大川の関家具を使用。特に椅子の座り心地が抜群で、背もたれの角度が変わる椅子で絶妙にフィット。

寝室は3部屋用意されており、複数人での宿泊でもプライベート感をしっかり確保。ふかふかのベッドは、一日の終わりに身体をやさしく包み込んでくれるような寝心地。大人数でにぎやかに過ごしながらも、しっかり休めるバランスがうれしいですね。

館内着は浴衣とパジャマの両方が用意されていて、サイズ展開も豊富。せっかくなら浴衣で旅館気分を楽しむのもよし、動きやすいパジャマでとことんリラックスするのもよし。その日の気分に合わせて選べるのが嬉しいポイントです。

和室には、思わず「懐かしい!」と言いたくなるちゃぶ台が。座布団もふかふかで、ここに座るだけでぐっと仲間との親近感が増しそう。夏ならそのままゴロンと横になりたくなるような、肩の力が抜ける空間です。ホテルというより、“ちょっと特別な親戚の家”のような安心感がありました。

館内全体は意外とシンプルで、強い“やまや感”はあまり感じません。…と思っていたら、ちゃんとありました。気になるおやつカウンターです。やまやの明太子を使ったスナック菓子やお酒が並び、夜のお供にぴったり。さらに注目は、「築地銀だこ」と「やまや蒸留所」がタッグを組んで商品化した「CRAZY OCTOPUS」も。爽快感と刺激のある味わいで、ちょっと特別な一杯を楽しめます。購入はすべてQRコード決済なので、スマートなのも今っぽい。

チェックイン・チェックアウトはタブレット操作で完結する非対面スタイル。英語・簡体字・韓国語にも対応しているため、海外からのゲストにも安心です。そして、もちろん無料Wi-Fiも完備。施錠はスマートロック式で、エントランスのタッチパネルに暗証番号を入力するだけ。鍵を持ち歩く煩わしさがなく、とても快適です。また、チェックアウト後の荷物預かりは隣の総本店で18時まで対応。最後まで気持ちよく滞在できる配慮が嬉しいですね。

そして、個人的に最も推したいのが朝食です。食事付きプランでは、隣のやまや総本店で朝食を楽しむことができます。この朝食が“ここに泊まる理由”になるほど魅力的なんです。炊きたての土鍋ごはんに、贅沢な明太子、焼き魚、そしてやさしく沁みるうまだし。考えただけでも垂涎もの。朝からしっかり満たされる、まさにご褒美のような時間です。
※朝食は5月15日(金)より開始

「白金はなれ」は、まちの喧騒から少し離れた場所で、大人の時間をゆっくり味わえる完全プライベート型の宿でした。ただ泊まるだけではなく、福岡の食文化に触れ、人とのつながりを感じながら過ごす時間。そのすべてが、特別な思い出になっていきます。気心の知れた仲間との女子会旅行や、家族でのちょっと贅沢な週末ステイにもぴったり。次の福岡ステイは、“泊まる”を目的に訪れたくなる。そんな一棟でした。
【白金はなれ】
住所:福岡市中央区白金1丁目6-1
定員:最大11名
HP:https://yamaya-shiroganehanare.jp/
取材・文:深江久美子
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