Photo by Makoto Ito(courtesy of SABOE)

グルメ | 新店舗オープン

博多旧市街の新名所『SABOE HAKATA』で贅沢な日本茶時間

2024年11月15日 11:00 by 深江久美子

Photo by Makoto Ito(courtesy of SABOE)

博多旧市街は歴史と文化、そして伝統が交わる特別なエリア。承天寺を開山した聖一国師によって、日本へ伝えられたうどん、そば、羊羹、まんじゅうなどの製法は、この地域との深い縁を物語ります。茶祖とも称される栄西により創建された聖福寺にほど近い趣ある町並みが残る博多旧市街に、新たな日本茶専門店「SABOE HAKATA」が誕生しました。和菓子店「HIGASHIYA」の代表である緒方慎一郎さんが、茶を通して世界とつながり、茶の発展に貢献していくことを目的に設立した茶方薈による、日本茶専門店の2店舗目となります。
 


Photo by Makoto Ito(courtesy of SABOE)

店内には、日常の中で気軽に楽しめる日本茶を提案する「T., Collection」をはじめ、羊羹や豆菓子といった日本茶と相性抜群のお菓子、急須や湯呑などの茶器が揃っています。1Fでの注目は初めて福岡で販売される「HIGASHIYA」の和菓子です。
 

Photo by Makoto Ito(courtesy of SABOE)

奥にはブレンドされたお茶も展開。それぞれに番号が振られており、時間軸を表現しています。たとえば、1番は煎茶をベースに柚子と黒文字をブレンドした爽やかな朝の一杯におすすめ。7番はやや酸味を感じる食事にもピッタリなお茶。夏場は冷やしていただいても旨味が感じられるそう。


Photo by Makoto Ito(courtesy of SABOE)

試飲も可能で、お茶は小さな茶杯にすくって味わいます。忙しい現代人のために、熱いお湯でも美味しく淹れられるように工夫されており、程良い渋みと甘みが絶妙に調和しています。茶葉の香りを楽しみながら、自分だけのお茶時間を満喫してみてください。


Photo by Makoto Ito(courtesy of SABOE)

2Fには茶房が併設。美しい所作を眺めながら、スタイリッシュな空間でくつろぐ時間は、心が和むひとときです。ここでは茶器や淹れ方の違いで味わいの変化を楽しめます。
 

おすすめは「茶と菓子とあて(2,750円・税込)」。T., Collection(選べる10種類のお茶)から、私は贅沢に+1,650円で「3 玉 Gyoku」を選びました。八女と宇治の玉露を使用し、青海苔や森を彷彿とさせる清々しい香りと濃厚な旨味が特徴です。


4つから選べるお菓子も魅力的です。たとえば、「柿衣」は長野県産の市田柿をまるごと使った冬限定の一品です。控えめな甘さでお酒とも相性抜群。(左上から時計回りから)「柿衣」、林檎とシナモンの「林檎羹」、しっとり焼き上げた「ヒガシヤカステラ」、焦蜜のほろ苦さとコクのある甘さが特徴的な「焦蜜羊羹」。一部のお菓子は1Fでも販売されていて手土産にもおすすめです。


日本茶専門店ならではのこだわり茶器で、三煎まで楽しめます。一煎目は人肌の温度で茶葉を開かせ、凝縮した旨味を味わいます。まるでエキスのような濃厚な味わいは感動的です。


季節のお菓子から選んだのは「柿衣」。長野県産の市田柿を丸ごとひとつ使った、贅沢な味わいの冬季限定菓子で、特製の白餡と口どけの良いバターが挟んであります。甘さも控えめで上品な菓子はお酒とも相性ピッタリ。お茶を使ったカクテルや葡萄酒、蒸留酒も注文できるので一緒にどうぞ。
 

二煎目は旨味がほんの少しあっさり。5月に摘んだ新茶はフレッシュさを味わえますが、いただく玉露はひと夏熟成させ、まろやかな旨味がある茶葉が使われています。お茶の知識も広がります。


二煎目、三煎目はまた違った風味を楽しめ、セットで提供されるあて八寸も見逃せません。棗バターや竹炭大豆など、細部までこだわった逸品が並びます。左からシャインマスカット、棗バター、竹炭を練り込んだ豆菓子の竹炭大豆。ナツメヤシの自然な甘みに香ばしい胡桃と発酵バターを合わせ、香ばしく濃厚な味わい。「HIGASHIYA」のお菓子でもある棗バターは1Fでも販売されています。
 

Photo by Makoto Ito(courtesy of SABOE)

店頭では甘酒饅頭(200円・税込)も販売され、博多旧市街を歩きながら楽しむのにぴったり。歴史と文化が息づく博多の街を、日本茶とともに散策してみてはいかがでしょうか。

そんな「SABOE HAKATA」で、日常を忘れ、特別なひとときを過ごしてみませんか?訪れたくなる魅力が詰まったこの場所へ、ぜひ足を運んでみてください。

SABOE HAKATA

住所福岡市博多区御供所町5-27 グラムビル御供所町

取材・文:深江久美子
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