グルメ | 新店舗オープン

密やかにゆっくりと、咖喱、珈琲、そして+αの時間を

2017年09月04日 12:00 by 木下 貴子

知らないと気づきにくい。警固本通りを西へ、筑紫女学園の敷地にさしかかったその向いの小さなビルの3Fに、密やかに誕生した『咖喱時々珈琲ナミヒラ』。いまのところ開店時間は12~17時の昼間だけ、しかも電話もありません。密やかすぎます(笑)。

警固本通りのカーブ沿いにあるビルの3Fがお店です。



ビル1Fに看板が控えめに。



螺旋階段を上って3Fへ。扉を開くと自然光で落ち着いた空間と、ほのかなスパイスの香りが迎えてくれます。ご存知の方もいらっしゃるかと思います。実はこちら、夜は知る人ぞ知る隠れ家バー。昼間の空き時間を借りるという形で、『ナミヒラ』のご主人・波平竜之介さんは店をスタートさせました。



そもそも、波平さんは大のカレー好き。パートナーの亜希さんと2人でよくカレーの食べ歩きをされていましたが、「なかには長時間並ばないと入れない店もあって、だったら自分たちでカレーを作った方が早いかなと」と、自らの舌で味わった経験を基に独学で研究し、自分たち好みのカレーを考案していったのが始まりといいます。いずれ自分たちでお店をやりたいと思い、しばらくしてこの空間と出会いました。店が決まってから、カレーは改良を重ね、現在メニューに出している「チキン咖喱」と「キーマ咖喱」が完成しました。


こちらは両方が味わえる「2種の咖喱(チキンとちょこっとキーマ)」(900円)。今後、徐々に新しいカレーを増やしていく予定だそう。



ルウは、小麦粉不使用のためサラっとしていますが、タマネギやトマトといったたっぷりの野菜や10数種のスパイスを使い、とてもコク深い味わい。スパイシーでありつつ、甘みもじんわりと口に広がります。「できるだけ身体をいたわるものを」とお米は農薬・化学肥料を使わずにレンゲ草と米ぬかで育った宮崎県の玄米を使用し、また数種の野菜が副菜で添えられます。副菜もできるだけ無農薬、減農薬のものを使い、旬野菜を中心に。この日はヒヨコ豆、ナス、オクラなど。それぞれ味付けされているからそのまま食べても美味しいし、カレーに混ぜても楽しめます。

看板に「時々」とあるのは、「カレー専門店にはしたくありませんでした。コーヒーだけでも利用していただきたいし、もっというと、『咖喱時々音楽』『珈琲時々読書』といったように、ご自分のお好きな過ごし方がここで出来るようにという思いでつけました」と話します。なお、コーヒーは亜希さんが担当。ネルドリップで一杯ずつ丁寧に淹れてくれます。

「珈琲」はホット、アイスいずれも1杯500円。「旨味を感じてもらいたい」と深煎りタイプの豆を使用しています。カレーを食べた後に注文が多いという「アイスカフェオレ」(550円)は、すっきりまろやか。ドリンクはほかにジュースやビールなどもあります。




カレーは注文が入ってから最後の仕上げを行うため、出てくるまでに少々時間を要します。コーヒーも然りです。だから時間と心に余裕をもって訪れたいし、なにより、この店の雰囲気自体に慌ただしさは似合いません。「最初はこの場所、隠れすぎちゃうかもって思いましたが、僕ら自身ゆっくりやっていきたいからちょうどいいなって今は感じています」とお2人。訪れる私たちも、カレーやコーヒーに「時々」何か楽しみをプラスして、自分らしい時間をここで過ごしてみませんか?




【咖喱時々珈琲ナミヒラ】
福岡市中央区赤坂3丁目12-16 3F
電話:なし
営業:12:00~17:00
休み:不定

取材・文:木下 貴子
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咖喱時々珈琲ナミヒラ

住所 福岡市中央区赤坂3丁目12-16 3F

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