ちょっぴり大人な雰囲気のけやき通り沿いにあって、この場所にしっくりと馴染むイタリアン「Perche´ No!?／ペルケノー」のランチをご紹介します。

イタリアで4年間経験を積んだオーナーシェフ・吉山さんが2000年にオープン。『ミシュランガイド福岡・佐賀 2014—RESTAURANTS & HOTELS』でも、調査員おすすめのレストランとして、ビブグルマンを獲得した実力ある名店です。

けやき通りからガラス越しに見る「ペルケノー」の店内は、いつもテーブルが楽しげな顔で埋まっていて、華やかな空気感を漂わせていました。通り過ぎる数秒の間に、憧れの眼差しでチラ見。そして、店名の「!?」が脳裏に焼きついていました。本日はついにその内側へ♪

ランチは2,160円・3,240円・4,320円の3種類。今回は2,160円のランチです。
まずは、本日の前菜の盛り合わせ。こんもりと4種類も盛られています。

手前「エビとフェンネルのマリネ」このエビ、何気なく口に運ぶと不意をつかれます。身がブリっと詰まっていて、味が濃厚！一匹でも食べごたえがあります。シャクシャクとした食感のさっぱりとしたフェンネルと、いいバランスです。

左側「サーモンのマリネ」赤ピーマンとポロネギを細かくみじん切りしたものを、サーモンに合わせています。ツブツブとした食感が楽しい。じんわりと脂ののったサーモンに、ポロネギがさっぱりとした清涼感を運んできてくれました。

右側「イタリア産の生ハムを2種類」まろやかな塩気の後に、口中に広がる生ハムの旨味。これは……飲みこみたくない！友人や恋人と同伴の場合、相手が生ハムを口にした後は、どうぞ話しかけないであげてください。堪能中です。

奥「鶏レバーパテのブルスケッタ」ゆるめのテクスチャーで、クリーミーな食感です。ピンクペッパーが目にもかわいく、軽快な刺激をプラス。

前菜のお供にワインがあったなら…と思わずメニューを再読。グラスワインは540円〜、ボトルは3,240円〜。良心的な価格でランチ飲みにも、もってこいですね！午後に仕事がなかったら「すみませ〜ん！」と店員さんを呼び止めて、ワイン選びの相談をしたいところ。

パスタは、スパゲッティ・ペンネ・リゾットの中から日替わりで用意されます。本日は「タコと菜の花のスパゲッティ」でした。タコの旨味を取りこんだ、あっさりとしたトマトベースのソース。香草のパン粉で風味づけされていて、控えめな唐辛子の辛味と、菜の花の苦味が後をひきます。タコの身も、ゴロゴロと入っていましたよ！

寒さの折り返し地点は過ぎたとはいえ、まだまだ冷えますね。けやき通りに面した明るい窓際の特等席には、足元にヒーターとひざ掛けがスタンバイされています。

本日のドルチェは、「リコッタチーズのタルトと自家製バニラのジェラード」。甘味が抑えてあり、リコッタチーズの風味をとっても豊かに味わえます。ここでも、ワインとのマリアージュを妄想しちゃいました。タルト生地は、サクリとした歯ごたえがありながらも、固すぎず、口の中でホロリと崩れる感覚が絶妙です。

タルトに添えられているのは、バニラビーンズが見え隠れしているジェラードと、生クリーム。フェニックスの尾のように描かれたソースは、インパクトのある酸味のベリーと、甘いカスタード。これらをタルトに絡ませたり、掛け合わせたり。バリエーション豊かに、味わいをカスタマイズしながら楽しみました。

食後のコーヒーについていたのは「自家製ビスコッティ」。こういう細かい特典に、女子の心はクラっとするものですね。小ぶりでいて、しみじみ味わい深い1枚です。「カリっ」という音が、隣の席まで聞こえてしまいそうなほど、しっかりとした歯ごたえ。すっかりリラックスしていた脳も、この音とともに午後の仕事モードに切り替わりそうです。

「自家製ビスコッティ」（486円）、販売していました！ティータイムにおいしさの余韻を、午後のまどろみに歯ごたえの刺激を、お持ち帰りしたいですね。

そうそう、店名のイタリア語「Perche´ No!?」ですが、英語の「Why not?」と同じ意味だそうで。「気楽にいきましょう！」「もちろん！」というような使い方をするそうです。

かしこまりすぎず、カジュアルすぎず。いい塩梅でリラックスしながら、上級者向けの味わいを堪能できました。昼でも夜でも「Perche´ No!?」な心持ちで、ワインと一緒に楽しみたくなるお店です。

★★“いつか”行きたかったランチ★★
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