日々是食欲

国産ジビエが身近になりつつある

2015年02月12日 10:00 by 弓削聞平

ジビエといえば少し前まではフレンチのお家芸だった。冬になるとハトだのキジだのウサギだの、ジビエメニューがオンメニューされ、「もうそういう季節だなぁ」と感じるものだった。

ところが最近は国内のジビエをよくみかけるようになった。特にイノシシ。田畑を荒らすということから害獣として扱われ、山では定期的に狩りをするのだが、どこの町村もそのイノシシ肉の処理に頭をかかえていた。そんなことから、最近はそれらを食用にすることが促進されてきているのだ。

ぼくが編集している〈ソワニエ〉にも、現在発売中の号でも「八女ジビエウィーク」というイベントの紹介をしている。今年で3回目となるこのイベントは、八女のイノシシをご当地である八女の飲食店5軒、福岡の飲食店4軒が特別メニューを作り、それを食べてもらおうというもので、福岡でいえば、「Goh」「とり田」「焼きとりの八兵衛」「ガエターノ」と、グルマンたち垂涎のラインナップとなっている。http://yamecci.or.jp/yamegibier2015.html

また、最近盛況なのが昨年末西中洲にオープンした「情熱の千鳥足 CARNE」。こちらはイノシシだけではなく、鹿、キジ、鴨などをさまざなな調理法で食べさせてくれる希有な店だ。フレンチレストランなどとはまた違う料理も多数見られるうえ、カジュアルにワイワイ楽しめるのがよい。http://tenjinsite.jp/mapnavi/092-733-6100/

そしてもう1軒。その名も「油山漁師小屋」。こちらはぼくも行ったことはないのだが、周りで最近ちょこちょこと耳にする。1日1組限定というプラチナシート。店主自らが仕留めた猪・キジ・鴨・鹿を本人が調理して振る舞うという本格派(?)。
http://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400202/40037022/

このような専門店以外でも最近は猪メニューを出す店は増えているようだ。特に鍋は比較的とっつきやすいので、食べたことがある人も少なくないだろう。おそらく、今後国内ジビエは注目されそうだし、口にする機会も増えるに違いない。
「カルネ」の鹿肉のグリル。レアっぽいけど臭みもなく美味。

取材・文:弓削聞平
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