ひつじのショーンとその仲間たちが牧場で大騒ぎを巻き起こすストーリーで人気の「ひつじのショーン」は、クレイ・アニメーションを代表する作品。テレビシリーズの15周年を記念して「ひつじのショーン展」が福岡県立美術館で開催されています。
 

入口にはイギリスのアニメーション制作スタジオ「アードマン・アニメーションズ」の歴史。今まで数多くの作品を手掛けてきました。本展ではセットやストーリーボード、描きおろし画など約290点がそろいます。
 

イギリスのアニメーター ニック・パークのスケッチブックから誕生した「ウォレスとグルミット」。発明家ウォレスとしっかり者の犬のグルミット、2人のやり取りをユーモラスに描いた痛快コメディーです。その脇役で初登場したのが、ひつじのショーンなんです。
 

2007年よりショーンを主役にしたテレビシリーズがスタートしました。こちらはレプリカの小物を身に着けたパペットのショーン。群れのルールには従わないというキャラクターで、ほかのひつじたちを様々なトラブルに巻き込んでいきます。
 

鉛筆やインクで描かれたスケッチもたくさん！ショーンの動きや、映像にするための絵コンテなども展示されています。
 

どの角度から見ても楽しくなるこちらのジオラマは、プロモーション用に制作されたもの。たくさんの野菜の小道具は『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ！』で使用され、ニンジンやカリフラワーはすべて手で色が塗られているそう。

『映画 ひつじのショーン～バック・トゥ・ザ・ホーム～』のアニメーションセットです。陳列されたドーナツはもちろん、店内の奥には黒板に手書きで書かれたメニューなど、本物さながらのディテールにこだわった小物たちが丁寧に再現されています。

コーヒーブレイク中のショーンは何を読んでいるのでしょうか？

アミューズメント・パーク「ファーマゲドン」、バス停など、思わず見いってしまうセットからは、一切手抜きナシのプロフェッショナルを感じることができます。ほかにも様々なセットが展示されているので、実際に会場で鑑賞してくださいね。

モーショングラフィックスの制作は長時間。ここでは制作風景の動画が放映され、いくつもの緻密な作業工程を経てキャラクターに命が吹き込まれていくのが分かります。言葉で伝えず表現することで、言語を越え世界中で愛されるアニメーションになるのです。
 

ミニチュア写真家・見立て作家として活躍する田中達也氏が手掛けた「ひつじのショーン」のフィギュアも展示されていましたよ。仲間をお寿司にしちゃうとは、ユーモアセンス抜群なショーンらしい！

展示の最後にはフォトスポットも。#ひつじのショーン展 #ひつじのショーンのハッシュタグでSNSへアップロードしてみませんか？

物販コーナーには、展示会の出品作品が収まった図録（2,200円・税込）や、ブルーレイ、絵本、ステッカー、Ｔシャツなどが販売されています。

福岡ではオリジナル商品として、明月堂のどら焼き（3個入り／1,080円・税込）がありました。松崎煎餅も、同じくショーンが焼印されていました。おみやげにいかがですか？
 

“一人のアニメーターが一週間で撮影できるアニメーションの長さは平均20秒”だといいます。そんな彼らが繰り広げるストーリーや、コミカルな動きをするキャラクターの可愛さの中に、イギリス流のジョークが利いているが魅力の「ひつじのショーン」。気が遠くなるような緻密な作業と情熱を注いで創られている制作の舞台裏をのぞいてみませんか？