日々是食欲

猛暑の日々、昼食は冷え冷えメニューで

2012年08月09日 12:00 by 弓削聞平

 いや〜、毎日殺人的な暑さですね。いや、「暑さ」といううより「熱さ」と言いたいくらいだ。特に日中はなんだか太陽に攻撃されてるかのような日差しで、昼めしに出ようとしてもなんとも外に出る気分にならない。こう暑いといつも以上に、弁当派や極近のコンビニなどで買ってくる派が増えるんじゃないだろうか。
 しかしぼくの場合、職業上そういうわけにも行かず、どんだけ外に出るのが億劫でも新たなネタを探すために外食しなければならない。しかし、どうしても他の季節より行動範囲が狭くなってしまうし、ついつい近場のなじみの店に行ってしまうこともなくはない。どこの店に行くかというのもだが、暑さは何を食べるかという思考にも影響がある。カレー気分のときももちろんあるが、やっぱりたいていの日は冷たいものやさっぱりしたものへの欲求が高まる。
 ところで冷たいものといえば何を思い出す? まず頭に浮かぶのは蕎麦かな? 冷たいざるそばとかぶっかけそばとかね。あと外ではあまり食べる機会はないけれど、家ではそうめん頻度が俄然高くなる。これこそ夏の風物詩って感じだもんねぇ。最近はうどんも多い。讃岐うどんがこれだけ一般化する前は、博多のうどん屋さんの冷たいメニューといえばざるうどんくらいだった。それがいまやぶっかけは当たり前に出しているし、自分の店で恐縮だが讃岐うどんの「麺通団」あたりでは基本であるしょうゆうどんはもちろん、ひやかけといって、冷たい麺につめたいだし。つまりかけうどんの冷たい版もレギュラーメニューとしてある。これをはじめて食べたとき、このさわやかさは衝撃だったなぁ。みるみる体が涼しくなる感じ。それに二日酔いとか夏バテで食欲があまりないときでもつるつる食べられる。うどんのだし(つけだしとかぶっかけだしじゃなくていわゆる“すめ”)って冷やすのアリなんだって目からウロコだった。ほんと、これって夏にはたまらんメニューだ。あと、そうそう、梅こんぶってのもいいんだよね。これは冷たいのと温かいのとあるんだけど、当然この季節は冷たいのがいい。つまり先ほどのひやかけに梅干しと煮た昆布の細切りがのっかってる。梅干しの酸味もあってこれも実にさっぱりしてるんだよね。
 あと、まだ食べてないんだけど、昨年あたりから冷やしカレーうどんとかをやってる店もある。どういうのなんだろう? 考えてみれば、昔、冷やごはんに温かいカレーをかけて食べたりしてたけど、そんな感じなんだろうか。いや、どうやらごはんは温かくてルウが冷たいものらしい。けっこうおいしそうだ。あと、冷やしかつ丼ってのもあるし、冷やしおでんとかもあるね。考えてみたら、野菜の炊き合わせも冷たいのが当たり前にあるので、おでんはそういうイメージで考えれば不思議はないのかなぁ。この夏のうちにこういうニューウェーブ冷やしメニューも実食しとかないといけないなぁ。でも、みなさんは冷たいものばかり食べて胃腸を壊したりなさらないようご注意を。
 あっ、最後に“冷え冷え”告知を1つ。「大名麺通団」と「福岡麺通団」では9月30日まで「ひんやりうどんフェア」を開催中です。レギュラーの冷たいうどんの他、納豆オクラメカブうどん、辛ぶっかけうどんなど期間限定の4種の冷やしうどんを小370円で提供中です。
 
梅こんぶうどん(小)420円。

取材・文:弓削聞平
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