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グルメ | まち | 日々是食欲
行きつけの店を作ろう!
2011年07月24日 08:00 by 弓削聞平
飲食店に行く楽しみは2つある。1つは美味(料理・酒)、そしてもう1つはコミュニケーションだ(い、いや他にもあるけど)。店の人とのコミュニケーション、他のお客さんとのコミュニケーション。食事という行為は家でもできるが、このコミュニケーションは外食の醍醐味といえる。このコミュニケーションによりおもしろい話が聞けたり、親密な友達(や彼氏彼女)ができたりと、人生において楽しい時間が格段に増えることは間違いない。
コミュニケーションの第一歩はまず店の人と仲良くなることだ。とても社交的な性格の人であればなんということはないのかもしれない。しかしぼくをはじめとした“人に話しかけるのがあまり得意じゃない人”であれば、一番簡単な方法はその店とすでに親しい人と一緒に行くことだ。それが難しいのであればともかく社交的な性格の人と行き、その人に便乗して店の人と話すのがいい。1つ言えるのはできれば2人くらいで行くのが望ましい。3人、4人で行くと、どうしても自分たちで話し込んでしまい店の人と話すチャンスが少なくなる。
当然だが席はカウンターにしよう。それもほんとは店の人が仕事をする位置の前が最高なのだが、初訪問でそれを見分けるのはちょっと難しい。それは2度目から心がけるととして、初回はその場所がどこなのかを把握しよう。
そして出かける時間だが、店の人も忙しい時間帯はどうしても余裕がないので、お客さんが少ない曜日、時間に行く方がベターだろう。しかし、そんなにあせることはない。別に初回から親密になれなくてもいいのだから、最初は料理や店の雰囲気を堪能し、会計時に「おいしかったです」「楽しかった。また来ます」とひと言かけるだけでも十分だ。ただその場合、2回目はあまり間隔を開けずに行く方がよい。
店の人と仲良くなれば、(店やスタッフのタイプにもよるが)店の人が他のお客さんを紹介してくれる。逆に言うと、そんなふうにお客同士を上手に結びつけるスタッフがいる店は流行る。それが自然と顧客を増やし、来店頻度を増やすことにつながるからだ。
そうして他のお客さんと仲良くなると断然1人で行きやすくなる。いや、1人で行きたいわけじゃない人もいるだろうけど、1人で行ける店を持つと実に楽チンだ。
そうそう、1つ絶対にやってはいけないことをお伝えしよう。それは他店の悪口だ。他の店の悪口を言えば、「この人は他の店でうちのことも言うに違いない」と思うもの。これは百害あって一利なしだ。
いろいろ書いたけれど、あまり難しく考えないことだ。相性が合う店は何度か行けば自然とコミュニケーションはとれていくし、ピンと来ない店で無理にコミュニケーションをとる必要もない。気長に自分の合う店を探せばいい。ただ、一度の訪問だけで合うか合わないかを判断するのも早計だ。そりゃ「二度と行かない」と思うほど合わなければ別だが、最初はそうでもなかったけど、何度か行ってるうちに互いになじんでくる場合もよくある。店も人も同じだ。そう思えばつきあい方も自ずとわかっていただけれるのではなかろうか。
取材・文:弓削聞平
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