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イムズ跡地の「(仮称)天神 1-7 計画」、コンセプトは福岡文化生態系
2024年05月22日 11:00 by 深江久美子
‟情報受発信基地”として新しい取り組みやモノ、コトを発信し続けた「イムズ」が閉店したのが2021年8月。大勢の人たちに惜しまれつつ、32年間の歴史に幕を閉じました。その跡地にはオフィス・ホテル・商業を用途とする複合ビルが誕生予定。着工の節目を迎えるにあたり、開発プロジェクト「(仮称)天神 1-7 計画」のコンセプト発表がありました。
ネットもスマホもSNSもない時代に開業したイムズ。数歩先を見据え、アートと文化を天神に根付かせました。時は変わり、モノの国際化が定着し、情報受発信はパーソナル化。イムズで掲げたコンセプトにアップデートの必要性を感じ、新たに「福岡文化生態系~福岡のあたらしい文化を共に創造し続ける~」が開発コンセプトに!「(仮称)天神 1-7 計画」が触媒となって、九州福岡がより豊かになる交流の循環を作り、東アジアのゲートウェイの一翼を担うという思いも込められています。
パースを見ると、木質パネルによる斬新な外装デザイン。九州産の木材や再生エネルギー電力の採用などの環境配慮も考えられ、人が中心のソフトとハードを複層的に計画。周辺地下との接続、広場の活用などウォーカブルなまちづくりを目指していくといいます。
ビルは商業・ホテル・オフィスの3構成になります。
【商業】
B2Fから2Fにかけて展開される商業ゾーンは約1,100坪という広さ。B2Fは天神地下街、ONE FUKUOKA BLDG.(以下、「ワンビル」)、因幡町通り地下通路と繋がる利便性の高いゾーンになります。日常利用から特別なひと時を過ごせるものまで、様々なタイプのショップ&レストランが予定されています。
【ホテル】
地域コミュニティと関わることを大切にしているアメリカ・シアトル発の「エースホテル」がアジア地域において2施設目としてオープン。高層階の客室(192室)に加え、レセプションからはじまる低層階(ラウンジ、カフェバー、レストラン、ギャラリーなど)を外部に開放します。ラウンジにおいては、アートや音楽などの文化的プログラムを展開し、地域の活性化やカルチャー創出のための交流の場になることが期待されます。
19~20Fのルーフトップバーは、宿泊者以外の来街者やワーカーなどの人々も自由に利用できます。エースホテルがハブの役割を果たし、従来型ではないコミュニティを育みます。
【オフィス】
約8,000坪を擁するオフィスは多様化、独裁化する働くニーズに対応して、30坪から分割可能なレイアウトに。就業者ラウンジなどの共用施設が充実。コンパクトシティならではのワークインライフを後押しできる施設が誕生するそうです。渡辺通りに面する2Fにはカフェを併設した一部2層吹き抜けのオフィスエントランスも設けられます。
建物外周部ではパブリックアートやベンチなどの休憩施設が設置され、誰もが集える豊かで潤いのある公共空間を形成していきます。来街者が行き交い、天神エリアの回遊性向上や一体感の創出を目指します。「(仮称)天神 1-7 計画」は2027年に開業予定。さらなる変貌を遂げる天神がどのようなまちになるのか楽しみです。
取材・文:深江久美子
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