いいもん福岡(福岡市トライアル優良商品)

お客様の笑顔が原動力 普段使いできる帯バッグ『Obi活』

2022年07月22日 11:00

2021年度の「福岡市トライアル優良商品」に認定された『Obi活』は、帯バッグデザイナーの黒田明美さんが2021年にスタートした帯のアップサイクルサービスです。
自宅に眠っている帯を世界に一つだけのバッグにリメイクし、新しい命を吹き込み蘇らせる活動が、対面での接客が叶わないコロナ禍の中でも人気上昇中。着物文化を楽しみながら、たくさんの笑顔を生み出しています。

●きっかけはご近所さんの笑顔

母親が着物好きだったこともあり、小さな頃から着物や帯が身近にあった黒田さん。手先が器用で、長年洋裁やバッグ作りを趣味として楽しんでいました。会社員として仕事をする傍ら、物づくりを楽しむ中でふと立ち止まったのが30歳の時。「当時は派遣会社に勤めていました。10年後、20年後の自分を見据えた時にライフプランとして "いつか自分の店をもちたい" と思ったんです」。
そこから、洋裁の基礎を学び直すために学校に通いはじめ、コツコツと準備を進めながら、2016年に念願のアトリエ『万華鏡』を自宅で開業。当時は仕入れた帯でバッグを作り、イベントで販売するのが主な活動でした。



「ある時、ご近所の方のお母様が亡くなって、とても落ち込んでおられて…。遺品の帯でポーチを作って差し上げたらとても喜んでいただいたんです。その時、その方の止まっていた時間が動き出すきっかけになれたような気がして。あの笑顔が『Obi活』のヒントだったように思います」

この2年間で家にいる時間が増え、片付けをする人も多くなりました。職人の手仕事が凝縮された貴重な帯や着物が処分されていく中、「私、キラキラしたきれいな帯を見ているとテンションが上がるんです。だからこそ、着る機会がなく、しまい込まれたままになっている帯に別の方法でスポットライトを当ててあげたいんです」。

●まずは、普段着ている洋服の好みを聞くところから

『Obi活』でオーダーできるバッグの種類は、トートバッグやリュック、ボディーバッグなど、10種類以上。どれも「日常使い、普段使い」ができるようにデザインされています。「着物はもともと普段着、だからバッグに形を変えても普段使いができるんですよ」と黒田さん。

布地は軽くて発色がよく汚れてもさっと拭けるナイロンを使用し、スレが多い部分には補強やパイピングが施され、毎日使っても多少のことではへたらない丈夫さ。
色は赤、黒、黄色、紫など基本の5色に「おまかせ」を加えた6種類から選ぶことができます。「おまかせ」を選ばれることが多く、「オーダーを頂いたら、まず普段着ていらっしゃる洋服の好みや日々の生活を伺うことからスタートします。『Obi活』のバッグは毎日使って欲しいので、できる限り普段着にマッチするように作りたいんです。プレッシャーはありますが、雰囲気や話し方から想像力をフル稼働させて一人一人のお客様のベストを考える、そこがデザイナーとしての一番の醍醐味かもしれません」

●帯バッグは「下処理」と「抜き取り」が命

預かった帯は、まず丁寧にほどいてから汚れや匂いをとるために洗いをかけた後、高温のスチームで均一に伸ばし、刺繍が崩れないよう裏に接着芯を張ります。帯を使っていた人の締め癖や天然繊維ならではの伸び縮みを考慮しながらの作業は、経験と手間がかかりますが、これも長く使ってもらうための大切な「下処理」なのだそう。

「下処理」が終わると、いよいよ製作がはじまります。実は、ここからが黒田さんの真骨頂。一見、何気なく配置されているように見えますが、帯の柄のどの部分を抜き取り、バッグに使うかが一番難しい工程なのだとか。

「帯の真ん中を抜き取っても、面白くないことの方が多いんです。どこを抜き取るかでバッグが垢抜けるか、つまらなくなるかが決まるので、布地やパイピングの色、形、柄の構図を見極め、それらをどう化学変化させるかが腕の見せどころでもあります。ココ!と決まるまでは生みの苦しみがありますが、肝となる部分なので毎回悩みながら乗り越えています。リピートのオーダーを頂いたり、お褒めの言葉をいただけるのは、その「抜き取り」がお客様の期待に応えられているからなのかなと思っています。「いいとこ取ってくれたね〜」その言葉で全ての苦労が吹き飛びますね」

事業が始まって約1年。1本の帯と向き合い、思いを汲み取る黒田さんの丁寧な仕事ぶりから、少しずつオーダーも増えつつある『Obi活』。
「帯バッグの認知度を上げて、いつかは世界に!と思っています。このバッグが、着物文化や職人さんの手仕事に興味を持ってもらえるきっかけになれば嬉しいです」

 

帯バッグの万華鏡
福岡市南区警弥郷3-26-6
070-4765-3574
https://mangekyobag.com/



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