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パタゴニアが天神ビジネスセンターにリニューアルオープン

2022年03月16日 18:00 by 深江久美子

<私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む。>をミッションに掲げている「パタゴニア」。豊かな自然に恵まれた九州地方のフラッグシップストアとして、2007年より大名地区で愛されてきた福岡ストアが天神ビジネスセンターにリニューアルオープンしました。今後は人と自然をつなぐアウトドアアクティビティを提案し、それらの自然環境を守るために行動を起こす拠点となっていくそうです。
 

リニューアルした福岡ストアはクライミングをはじめ、登山やトレイルランニング、フィッシング、サーフィンなどのテクニカルウェアからライフスタイルウェアまで幅広い製品を展開。約87%以上がリサイクル原料からの商品だといいます。


こちらはカラフルな色彩で元気が出そうなキッズやベビー商品のコーナー。ほかにもパタゴニアが手がける食のブランド「パタゴニア プロビジョンズ」の食品やビールなども揃っていました。


環境問題に取り組む企業や、意識する人たちが増えてきたのはここ数年。しかし、今から50年も前より「パタゴニア」は環境に配慮した活動を行ってきました。登山家で創業者のイヴォン・シュイナード氏が鋼鉄製のピトンによって愛する美しい岩肌に修復不可能な傷をつけていることに気がつきます。ピトンの代わりに、チョックというアルミニウム製のギアに目を付け、これをもとに自ら製品を開発。このギアは手でクラックに押し込めるため、ハンマーで抜いたり打ち込んだりする必要がなく、岩肌にほとんど痕跡を残さない。店舗には当時の登山道具が飾られています。

イヴォン・シュイナード氏の「後世に健康な地球を残したい」という思いをきっかけに環境保護活動がスタート。それが企業理念となり、環境に配慮した製品作りがはじまり、ペットボトルで再生し作られたフリースなどに繋がるのです。


フロアの中央には磁器発祥の地 有田町にあるトンバイ塀から着想を得たレジカウンターがありました。廃材を再利用する先人の知恵と有田の伝統的文化に敬意を払い、有田町で眠っていた耐火レンガを譲り受けたそうです。内装にはローカルエリアから調達した建材を取り入れ、旧福岡ストアで使用していた什器も再利用しています。


店内にはリサイクルBOXも設置されています。着古したTシャツを持って行くことで衣料品業界を循環型へと近づける手助けになるそうです。
 

もちろん、フリスビーもリサイクル商品。
 

店内には九州の美しい自然とフィールドを守るための環境保護活動を写真やパネルで情報発信。自然の豊さを伝え、熊本県球磨川流域、長崎県川棚町、鹿児島県奄美大島をはじめとして、自然環境と地域コミュニティがともに再生、繁栄されていく活動に取り組んでいます。


このパネルでは2020年の熊本豪雨で球磨川が氾濫した時のことを紹介。トレイルランナーたちが「坂本町災害支援チームドラゴントレイル」を立ち上げ、トレイルワークのノウハウを活かし災害支援活動をやり遂げました。その後も山に入り山が痩せている(保水力が失われている)ことに気付き、鹿防護ネットの設置や積極的な植生をしてきたそう。


「坂本町災害支援チームドラゴントレイル」の彼らのように、実際に行動するのは難しいものです。しかし、「パタゴニア」ではウェアの売上1%を環境団体へ寄付したり、地域の環境活動に参加しています。もちろん、パタゴニアが好きだからという理由で商品を選ぶのも良いですが、環境に配慮したものを選ぶという間接的な消費者目線も今後は大事なのかもしれません。
 

取材・文:深江久美子
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プレイス情報PLACE

パタゴニア 福岡

住所 福岡市中央区天神1丁目10-20 天神ビジネスセンター 1F
TEL 092-738-2175
営業時間 月~金12:00~19:00、土日祝11:00~18:00
定休日 年末年始、毎月第三水曜日
URL http://www.patagonia.com/japan/

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