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「文化・エンターテインメント施設開放事業」NYAIライブ@ライブハウス「秘密」をレポート

2021年12月23日 15:00 by 筒井あや

コロナ禍で活動自粛を余儀なくされた、福岡市内を拠点に活動を行う文化・エンタメ分野のアーティストに対し、市内の施設を開放する「文化・エンターテインメント施設開放事業」が現在実施中。
イベント会場の会場費及び、機材費等に至るまでの金銭面を福岡市がバックアップ。この制度を利用したい会場を募り、その場所でライブ・公演をしたいアーティストをマッチングしていくスタイルで10月~12月の間、市内で様々なイベントが開催されています。
●「FUKUOKA STAGE -文化・エンターテインメント施設開放事業」㏋
https://www.city.fukuoka.lg.jp/keizai/contents/business/bunka-entame-shisetsukaihou.html

 

今回天神サイトでは、12月12日(日)にライブハウス「秘密」で行われたNYAIのライブをレポートします。


【NYAIヴォーカル&key  ABEさんにインタビュー】

 

――コロナでライブもできなかったと思いますが、どのような活動をされていたのでしょうか?

元々事務所に所属する前は、(自分たちで全てのバンド活動を行っていた為)自分たちのタイミングでライブもやっていたのですが、コロナになって全くやることができなくなりました。なので、オンライン用の機材を購入して、リモートで曲を作ったり、クラウドファウンディングでみなさんに手助けをしていただいたりと様々な活動をしていました。

 

――ライブは久しぶりだったのでしょうか?

今年に入ってからは、感染症対策をした上で、少しずつライブ活動を始めていました。ただ、以前よりもお客様も減りました。制限があるということももちろんですが、ライブ自体に行こうと考えるお客さんがまだそれほど多くはなかったですね。今回のライブでは少し緩和されたので、スタンディングで観て頂くこともできますが、少し前までは椅子を用意して間隔をいつもより取って着席したままでのライブでした。なのでいつもと同じようなライブではなかったですね。

――この企画に申込みをしようと話をされたのはメンバーの方だったのですか?

実は私たちは申請する時に聞いたんです。リーダーが何とかバンド活動を継続できないかと、この取り組みを探して申込みの準備を進めてくれていたんです。話を聞いた時は、メンバーみんなで頑張ろう!という気持ちが強くなったのを覚えています。リーダーはアイディアマンでもあり情報にも常にアンテナを張っているので、ありがたいですね。

 

――アーティストとして、このような取り組みについてどのような感想をお持ちですか?

コロナで自粛が始まった頃には、活動したくてもできない状況がずっと続いていたので、活動を継続できるきっかけや助成をしていただけることは本当にありがたいと思っています。楽器を持って街を歩くのも怖くなっていた時期もありましたし、そこを乗り越えての今なので、ライブがやれることだけでも、すごく嬉しいです。

 

――オリジナル楽曲もすごく素敵な曲ばかりでライブも本当に楽しかったです。

今回はワンマンライブだったので、メンバーみんなリラックスした気持ちでやれたんじゃないかと思います。初期に作った楽曲や何年ぶりにやるんだろう?という曲などもやったりしたので、懐かしくて楽しかったですね。ファンの方もとてもフレンドリーで。私たちは敷居が低いバンドなので(笑)それが良かったのかもです。

 

――ライブハウス「秘密」はどんな空間でしたか?

これくらいの大きさ(キャパ約180)のライブハウスはたくさんあるんですけど、ここは昨年できた比較的新しいライブハウスですし、何度かやらせていただいていたのでとてもやりやすい場所です。できれば今後もここでやっていきたいと思っています。

 

――「NYAI」は活動を始めてどれくらい経ちますか?このコロナ禍が一番辛かったのでは?

みんなそれぞれに仕事をやりながらですが、活動自体は10年くらいです。もちろんコロナ禍で大変なこともたくさんありましたが、音楽に集中して向き合える時間にもなりましたので、悪いことばかりではなかったように思います。

 

――福岡市のこういう取り組みが再びあれば参加したいですか?

もちろんです。参加させていただけるとうれしいです。


――今後の「NYAI」の活動については、どんなイメージを持たれていますか?

メンバーそれぞれにやってみたいことは異なる部分もありますが、私自身はメンバーも楽曲も大好きなので、少しでも長く活動を続けていけたらと思っています。

 

●NYAI HP
https://nyai-on-web.com/


【ライブハウス「秘密」 北山 拓磨さんからのコメント】

 

――ライブハウス「秘密」はどういった場所ですか?

2019年11月に全国でライブハウスやカフェ計26カ所を経営する音楽プロダクションLD&K(東京)が大名にオープンした新しいライブハウスです。ちょうど1年経ちますが、内装も個性的で、派手な緞帳やミラーボールなど気分を盛り上げてくれる場所です。今まで福岡にはあまりなかったタイプのライブハウスかもしれません。

 

――コロナ禍でライブハウスをオープンされ、いろいろと大変だったかと思いますが、この1年貸会場としてどのような状況でしたか?

自分がこのライブハウスの店長になったのは今年の11月からなのですが、オープン時からバーカウンターで働かせてもらっていました。コロナ禍でのイベント開催はスムーズにいかない事もありましたが、福岡市の要請に従い感染症対策を完備して可能な限りでイベントを行い、少しずつですがお客様やアーティストの方々に認知されていっていると思います。


――今回、福岡市の「文化・エンタメ施設開放事業」を利用されましたが、この取り組みについてどのような感想をお持ちですか?

コロナ禍だと、どうしても収容人数いっぱいまでお客様を入れることができないので
ホールレンタルでのイベントを組むのは難しいです。その部分を福岡市にしっかりサポートしていただけるので、自分たちだけでは実現できないイベントを形にすることができてありがたいですね。我々にとっても、アーティストにとっても非常に意義のある取り組みだと感じています。

 

――今後どのような取り組みを考えていらっしゃいますか?

今後も社会の状況に配慮しながら、音楽ライブ以外にもトークイベントやDJイベントもやっていく予定です。福岡ではあまり行っていない怪談イベントなども企画しています。
音楽に限らずライブハウス「秘密」で何かイベントをしたいという方もお気軽にご相談いただけると嬉しいです。
 

● ライブハウス「秘密」HP
https://live-himitsu.com/system/

取材・文:筒井あや
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