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【CEOインタビュー】DiDi Foodが仕掛けるネオローカルフードとは?
2021年12月14日 13:00 by Anna
美食の宝庫《福岡》で進化、トレンド化する料理は数知れず。舌の肥えた地元民も納得の料理を自宅やオフィスなどで手軽に楽しめるデリバリーサービスを提供している『DiDi Food』では現在、ネオローカルフードというコンセプトで新しい福岡のシンボルとなり得るお店やメニューを取り上げています。フードデリバリーのプラットフォームで仕掛ける斬新な試みについて、DiDiフードジャパン株式会社 代表取締役社長の赵崇基(Joe Chiu)さんにお話を伺いました。
――まず、DiDi Foodの日本での成り立ちを教えて下さい。
DiDiは、中国で誕生した世界最大級の交通プラットフォームです。そこから「移動」という概念を超え、より便利なサービスを提供したいという思いで世界的に事業を展開しています。2018年より配車サービスを開始し、昨年からフードデリバリーを始めました。私自身は香港出身で、コロナ前は年に6、7回日本を訪れており、世界有数のグルメ大国である日本が大好きです。そんな中、私たちは日本の食が持つ多様な地域性に注目しました。手頃な価格で美味しいローカルフードをいかに多くの方々に楽しんでもらえるかを考えながら、配達パートナーに柔軟な働き方を提供したいと考えています。2021年12月現在、9県で事業を展開しています。

――フードデリバリー業界の中でDiDi Foodならではのモットーはありますか?
私たちの目標は、バラエティに富んだ食事を、手頃な価格で提供するデリバリー会社として日本No.1になることです。注文者のニーズに応えるのも重要ですが、レストラン経営者や配達パートナーも利益を得られる仕組みを構築することが大切です。では、この三者でどのように上手くバランスをとるのか?例えば、注文者は、加盟店数の多さや選択肢が豊富であることを求める傾向がありますが、多くのお店が登録していても利用者数が伴っていなければ注文がお店に行き渡りません。また、注文が増えれば配達パートナーの人数も確保しなければなりません。私たちは三者にとって最適な環境を整える必要があると考えています。
また、レストランとの関係を築くには、人間関係の構築と同じように時間がかかります。急速な事業拡大も一つの戦略ですが、私たちはしっかりと信頼関係を築こうと事業拡大を急がない選択をしました。このように、私たちのビジネスはとても人間味豊かです。とはいえ、テクノロジー会社だからこそ備わっている革新的な技術もあります。質の高いサービスを適正な価格で提供するためには効率的なシステムが必要です。高い技術力も私たちの強みの一つといえるでしょう。

――ネオローカルフード企画を立ち上げた動機を教えて下さい。
コロナウィルスの影響により、世界的に大きな打撃を受けた飲食業をどのように支援できるかを考えていく中で、ユーザー動向やお店の情報を通して、日本の多様な地域性が見えてきました。地元の方々が何を求めていて、お店がどんな料理を提供しているのかを理解することで、「ローカル」という言葉がポイントになると思ったのです。ネオローカルフードを提案することで、お店の個性を知ってもらうきっかけを作れるのではないかと。注文者とレストランの関係をアプリ上だけで終わらせず、その背景にある美味しい料理をお客さまに楽しんでもらいたいという、お店の熱意をアピールするのがこの企画の醍醐味です。
――ネオローカルフードのNEOが象徴するものとは?
定番のご当地グルメも素晴らしいと思いますが、今回、NEO(新しい)という言葉が表すのはシェフたちの料理に対する解釈です。その創造性に着目し、地元の方々から愛されるクリエイティブなローカルフードにスポットを当てたいと思っています。DiDi Foodは世界的に展開していますが、まだ若い会社です。常に変化する世界の中で柔軟に対処できる瞬発力を大切にし、新しいことに挑戦しています。また、シンプルに新しいことは楽しい。私も福岡を何度も訪れたことがありますが、福岡の方々は新しいものがお好きですよね。この地で新ビジネスを試す機会が多いのも、皆さんが新しいものに寛容で、好奇心旺盛だからではないでしょうか。

――福岡の印象はいかがですか?
以前一週間滞在して街を散策した際、高層ビルが乱立する大都市とは異なる街のエネルギーを感じました。一見、静かで穏やかな印象がありますが、友人に連れられて屋台へ行き、午前1時までお酒を飲んで地元の方と会話するという体験を通して、街や人の空気感を感じることができました。その「静」と「動」の両方を併せ持つ福岡のエネルギーが好きです。
――ネオローカルフードをどのように楽しんでもらいたいですか?
マメにアプリをチェックして、どんな新しいメニューがあるかを見つけて、一緒にワクワクしてもらい、実際に注文した際はレストランにぜひ感想をお伝えして欲しいです。また、私たちは、この食体験を実際にお店に行ってレストランオーナーとお話しをするようなコミュニケーションを生み出すきっかけにしたいと願っています。企画を通してレストランという場所を守っていきたいのです。コロナ禍で困難な時代ですが食を通して新しいアイディアを提供し、希望を持ってもらいたいです。
――ネオローカルフード企画によって、飲食店にどのような影響を与えたいですか?
まず、地元のレストランに注目を集め、お店の売り上げに貢献できるサービスを提供したいです。加えて、この企画から生まれる新たな可能性に期待しています。この企画を進めるにあたって、レストラン経営者の皆さんとは沢山意見交換をしていきたいです。
――「新たな可能性」とは、具体的にはどのようなイメージでしょうか?
例えば、企画を通して若者たちの飲食業への参入を後押しできないかと考えています。新鮮なアイディアと自由な視点を持つ人がこの業界に増え、こうした取組を通して新しい料理を提案できるのではないかと期待しています。
――DiDi Food の今後の挑戦について聞かせて下さい。
世界最大のプラットフォームになることです。数あるアプリの中で一番になるのは容易なことではありませんが、私たちにはそのポテンシャルがあると信じています。より短期的な面では、ステークホールダーにとって有益な関係を築いていけることが課題です。コロナの影響もあり業界は常に変化しています。そのため、日々変わるニーズに応えるには私たちも進化する必要があります。変化を敏感に察し、スピーディに対応するなど、サービスの価値を高めていくためにはチーム全体で三者のバランスをしっかり整える必要があります。適応能力を柔軟に持つことが今後の挑戦になるでしょう。
――最後にJoeさんはDiDi Foodでどんな福岡グルメを注文したいですか?
私は香港出身なので鍋が好きで、スープたっぷりで熱々なものが好物。なので「長浜ラーメン」や「もつ鍋」でしょうか。私にとって食事は「場所」「雰囲気」「誰と食べるか」が重要です。だからこそ私は福岡の屋台の大ファンです。私にとって「食」は食べるという行為だけでなくひとつの「体験」なのです。美味しさや価格以外にも場所の雰囲気や、人との会話を楽しみたい。地元文化を学ぶにはシェフと話をするのが一番だと思います。人はシンプルな生き物、美味しい食べ物を囲みながら楽しい会話ができたら幸せな気分になれますよね。早く福岡にまた行きたいです。

取材・文:Anna
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