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「ピカソはロックで、僕はポップス」藤井フミヤ展がアジ美で開催!

※このイベントは2021年10月31日(日)をもって終了しました。

2021年09月10日 17:00 by 深江久美子

1983年、チェッカーズのボーカルとしてデビューした藤井フミヤ。ミュージシャンだけに留まらず画家として活躍していることも知られています。子どもの頃から絵を描くのが好きだったという彼は、PCとソフトを使いCGアートを意欲的に制作。自身初となる個展「FUMIYART?Take a break-」を1993年に開催しました。

それから28年―。9月4日(土)から福岡アジア美術館にて開催されている『藤井フミヤ展 デジタルとアナログで創造する 多様な想像新世界 The Diversity』では 様々なテイスト、技法を用いたドローイングやグラフィック、ペン画や油彩画など127点もの作品を展示。展覧会の開催にあたり、藤井フミヤさんにインタビューしてみました。

 

――地元 福岡で開催されることになったきっかけは?
全国で個展をするという話が出たときに、1番最初に「福岡は入れてね」というのは言いました(笑)。そして、「やりましょう」と言ってもらえて嬉しかったです。故郷に錦じゃないけど、福岡の人に見て欲しいと思いました。


――どういうところを観て欲しいですか?
ひっかかりのある作品が多いので、じっくり観て作風とかゆっくり見て欲しいです。隠れキャラとかもあるんで。僕はアートアトラクションと呼んでいるんですが、アトラクションに入った感覚で楽しんでもらえればと思います。

 

――ボールペンを使った印象的な作品がありましたが……?
日本にしかない細いボールペン(0.28mm)があって、こんな細いボールペンは日本人しか作らないでしょ(笑)?これで描いたら面白いかなと。10色くらいを混ぜ合わせながら描きました。ボールペンと知ったら、子どもとかが見ても面白いかもね。


――福岡初登場の新作<花嫁>はインパクトがありますよね?
骨董屋の友達に「何か描いて」と言われて。良く見ると変形している壷なんです。それが段々顔に見えてきて、白いレースを入れてみたら花嫁になっていった。
良く見ると高台が少し倒れていて、完全に出来損ないの壷なんですよ。何かに使われていたんだろうけど、割られないのも不思議で、海を渡って日本に来たのも不思議で、それから僕のところに来て絵を描かれて、割られないモノになったのも不思議。これからは割られることはないと思います(笑)。


――全部で127点の作品が展示されていますが、技術・作風が多岐にわたります。どういうものを作っているのが楽しいですか?
どれも楽しいので、どれがっていうのはないです。でも、今後は筆を極めていくでしょうね。ほかのモノは会得した感じがあるけど、油絵だけは描いているけど難しいです。

 

――2020年にコロナ禍も創作してきたと思います。どんな作品を作って、どんな思いでしたか?
「龍王」という水彩の作品はコロナ禍に描いたもので “コロナ収束祈願”と裏に書いています。目しかない描いていない「アイズ」という作品もその頃に描きました。コロナ禍は出掛けられなくて……。絵はインドアだからいくらでもずっと描けると思ったけど、机に向かって描いていると沈んでいくんですよ。そんなに沢山は描けませんでした。


――音楽活動と並行していますが、違いがあれば教えてください。
カードの裏と表、陰と陽みたいな感じ。音楽は大勢で集まって作るけど、絵は完全に最初から最後まで一人。非常に孤独な作業です。
すごい好きだけど、画家だけになるかと言われると自信がないです。ステージで歌うのを知っているので、自分の生活が孤独になると考えると自信がない。両方あるから成り立っているんだと思います。


――ピカソはロックンロールだと壁のコメントにありました。フミヤさんは何だと思いますか?
ピカソはロックンロールですね。元々うまく描けていて、崩して描くのが難しい。僕はデジタルもやるしポップスかな。色んなことをやるから。


――今後、やってみたいこと。チャレンジしてみたいことは?
2m×2mとか大きいサイズの油絵を描いてみたいですね。


――福岡のみなさんにメッセージを。
いま、コロナ禍でどこにも出かけられないと思いますが、非常に安全な空間です。マスクもするし、喋らないし、広いし。発想の刺激になってくれればと思います。


エヴァンゲリオン初号機へのオマージュを捧げた作品「JAPANISM」も本展初公開。


見落としてはいけないのが作品横にあるご本人によるキャプションと、壁に書かれたコメント。どういう過程で描かれたのか、影響を受けたのかが丁寧に書かれています。会場中にあるので、ぜひ足を止めて造詣を深めてください。

 

多様な新世界をみせてくれる驚異の連続「The Diversity」。ぜひ、会場で藤井フミヤが創り出すアートアトラクションにどっぷりハマってください。藤井フミヤの「The Diversity」は福岡アジア美術館にて9月4日(土)から10月31日(日)まで開催。

 

取材・文:深江久美子
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藤井フミヤ展EVENT

デジタルとアナログで創造する 多様な想像新世界 The Diversity

会場 福岡アジア美術館 企画ギャラリーA・B・C
期間 2021年9月4日(土)~2021年10月31日(日)
時間 9:30~18:00(金曜・土曜は20:00まで)
※ギャラリーの入室は閉室の30分前まで



料金 一般1,300円、高大生900円、小中生600円(税込)
※中学生未満は、保護者同伴
※学生の方は、来場の際、学生証の提示してください
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の提示者とその介護者1名、および特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証の提示者、および、未就学児は観覧無料
イベント公式URL https://rkb.jp/event/fumiya_fukuoka/
チケットローソンチケット(Lコード/82590)、チケットぴあ(Pコード/685ー752)、セブンチケット、イープラス
お問い合わせ 東映(TEL:092-532-1081/平日10:00~18:00)
※会期中は開館時間

プレイス情報PLACE

福岡アジア美術館

住所 福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7・8F
TEL 092-263-1100
定休日 毎週水曜日(水曜が休日の場合はその翌平日)
URL http://faam.city.fukuoka.lg.jp/

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