グルメ | 新店舗オープン

季節を伝え、生産者の情報を発信するスコーン専門店

2019年06月05日 12:00 by 木下 貴子

高宮通り沿いにスコーン専門店『Ruska Cafe and Scones(ルスカ)』がオープンしました。
ショーケースには、まるでアートのようにスコーンが並びます。


天井も高いカフェスペースに、特注のテーブルや椅子。表通りを行き交う車の喧騒とは打って変わって、落ち着いてゆっくりとくつろげます。


メニューはショーケースに並ぶ5種のスコーンと、コーヒー、お茶などのソフトドリンクがあります。
「アールグレイホワイトチョコ」(378円)のスコーンと、「アメリカーノ(メキシコ)」(453円)。


スコーンの生地を一つひとつ丁寧に握って作ります。「この握り加減によって、食感がぜんぜん違ってきます」と店長の尾上すみれさん。その加減は一朝一夕で習得できるものではなく、業務用の焼き菓子製造を行ってきた尾上さんの経験があってこそ生まれたスコーンなのです。

「スコーンのパサつきが苦手という人も多いので、それをなくしたいんです。口の中でほどけるような感じになるように作っています」と話す尾上さん。また、「なるべく身体に優しいものを」と国産バター、九州産小麦、糸島の「またいちの塩」、アルミフリーのベーキングパウダー、きび砂糖などを基本に生地は作られています。


しっかり固形に焼き上がっていますが、噛むとふわっとほぐれ、舌触りはしっとり。アールグレイの上品な風味が鼻腔に抜け、チョコとともに生地の甘みが優しく口に広がります。おっしゃるようにパサつきはなく、生地を噛むというより次第に溶けていくような感覚です。この食感を生み出すため、生地は粉状のまま握って成形するのだそう。なんですか、それ? 作っているところを見てみたいものです……。

「アメリカーノ」のカップにも驚かされました。久留米にあるSINGというメーカーが作っているカップで、なんとシリコン製。デザイン性が高いのに温かみを感じるこのカップは保温性がよく、また、口当たりがとても優しいんです。
深煎りで風味豊かなコーヒーは、三苫の「ポップコーヒーズ」から仕入れた有機栽培の豆を使用しています。


『Ruska』とはフィンランド語で「秋の紅葉」を意味します。「北の大地を濃淡さまざまなトーンで彩るこの現象は、自然からのメッセージとも捉えられています」と尾上さん。「季節を織り込んだスコーンと一緒に、食材やお茶、器などの生産者を発信できる場所でありたい」と、この言葉を店名にしたといいます。

スコーンの種類は王道の「プレーン」と「チョコチップ」に、季節をテーマにしたフレーバーのスコーンが加わります。奥から「プレーン」(324円)、「長崎抹茶」「チョコチップ」「アールグレイホワイトチョコ」(各378円)、「きな粉とうぐいす餡」(432円)。これから夏にむけ、さっぱり感を味わえるレモンを、また秋には栗やサツマイモなどを考えているそうです。季節限定のスコーンは、ぜひ店頭で尋ねてみてください。


ドリンクは「水出しコーヒー」(464円)や「カフェラテ」(464円)、「うきはの山茶」の有機茶葉を使った「有機紅茶」(464円)や「有機焙じ茶」(432円)、「うきはのチャイ」(626円)などがあります。

八女産の手作り柚子シロップをソーダで割った「八女の柚子ソーダ」(540円)は、夏場のオススメ。優しい甘さで喉を潤してくれます。


スコーンもドリンクも、テイクアウトできます。


長崎の抹茶、三苫のコーヒー、うきはのお茶、久留米のシリコンカップ……ここにあるものはほとんどが、尾上さんが自身の足で探しまわり、生産者の方たちに会って話して、店で扱うようになったものです。「一つひとつのモノの背景にあるストーリーを感じて欲しい」と話します。


イートインスペースでの撮影は、あらかじめお断りされています。写真映えするものがたくさんあるので、ちょっと残念かもしれませんが、たまには、撮影抜きに本来のカフェで過ごす時間を味わうのも乙なものです。記録ではなく、記憶に留める時間の大切さも、カフェからのメッセージとして受けとめました。

取材・文:木下 貴子
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プレイス情報PLACE

Ruska Scone & Cafe (ルスカ)

住所 福岡市中央区薬院3丁目12-22 BIZANビル1F
TEL 092-707-2755
営業時間 12:00~18:00(OS17:30)
定休日 水曜

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