
舞台
福岡で千秋楽!至極のサスペンス舞台『暗くなるまで待って』加藤和樹インタビュー!
2019年02月17日 18:00 by 筒井あや
1966年にフレデリック・ノットが書き下ろし、ブロードウェイで初演され、1967年に映画化、大ヒットを飛ばしたサスペンス劇の傑作「暗くなるまで待って」。ロンドンのアパートの1室で繰り広げられる、スリリングな密室のミステリー。残忍で凶悪なロート(加藤和樹)、冷静なマイク(高橋光臣)、その相棒のクローカー(猪塚健太)、変幻自在な悪党3人に対し、明るく気丈なスージー(凰稀かなめ)が立ち向かい、
包容力のある夫サム、可愛いグロ―リアが支える。ついには、真っ暗闇が支配する中、衝撃のクライマックスを迎える——。
本作でロート役を演じた加藤和樹が、作品の見どころや役に挑む心境などを語ってくれた。
——加藤さんが演じられるロートの役は、かなり凶暴なキャラクターですけど、どういう気持ちで演じられていますか?
加藤和樹:その場で起こっている状況をロートとして楽しんでいるというのが一番です。彼の中には、恐怖心というものがないんです。主導権を全部ロートが握っていて、ハンドリングして物語を進めていくという、ある意味ではストーリーテラー的な部分を担っていると思って演じています。彼が全部手の内は解っているぜ!と思っているところに、スージーの読めない行動が来て、行動が全て狂ってく——。そういうストーリーでもあるので、目に見えた狂気みたいなものは、前半はあえて見せたいですね。
——この役を理解する上で、加藤さんの方から寄り添っていったようなことはありますか?
加藤和樹:彼自身がすごく孤独で、ずっと一人なんです。マイクとクローカーと結託してスージーを騙そうと言っている割には、心のどこかで本当に人を信用したこともないと思うんです。僕はそういうところが本当に理解できないんです。だから僕自身がロートを理解できる部分が1つも無いということが、逆に彼を演じることができているんだと思います。共感する部分は全く無いけど、心のどこかで僕自身が彼の一番の理解者でないといけないなと思うんです。なので役に寄り添うというより、僕が考える得るバックボーンを作って、「ロートの人生を俺が生きてやるよ」という心持ちだけは常に持っています。

——東京公演を終えられましたが、手応えはいかがでしたか?
加藤和樹:お客様も緊張して観てくださっているという感覚がありました。スージーとのシーンに関して言うと、みんなが固唾を呑んで見守るわけです。そうすると、お客さん側も今咳払いしちゃいけないとか、動いちゃいけないとか、思ってるような感じがあって。こちらの緊張が客席にも伝わるんでしょうね(笑)。こんなに静かにお客さんが観てくれる舞台は、そんなに無いかもしれないですね(笑)。逆に、その緊張感をお客さんが作ってくれているからこそ、僕らも舞台上でリアルに緊張感を共有できるんだと思います。
——ツアーの千秋楽は福岡ですね。観に来てくださるファンの方にメッセージをお願いします。
加藤和樹:福岡での公演が千秋楽になります。東京が終わって、兵庫公演、愛知公演を重ねてきますので、仕上がっている状態で僕らも福岡に来ます。お客さんの緊張感が僕たちの刺激にもなりますので、ぜひ日常に刺激が足りない方は、ぜひ観に来ていただければと思います(笑)。これを逃したら二度と観られないので、ぜひ!
舞台『暗くなるまで待って』は、2月23日(土)福岡市民会館にて。
取材・文:筒井あや
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暗くなるまで待ってEVENT
会場 | 福岡市民会館 |
---|---|
期間 | 2019年2月23日(土) |
時間 | 13:00開演 |
料金 | 8,800円(全席指定) |
イベント公式URL | http://wud2019.com/ |
※未就学児童入場不可 | |
お問い合わせ | M. I. O.(TEL:096-288-6696/10:00〜18:00) |
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