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映画トピックス

勝手にオススメ!年末年始にスクリーンで観て欲しい映画選!《邦画編》

2018年12月30日 10:00 by 筒井あや

いよいよ2019年です。世界的スポーツの祭典までカウントダウンですね。この祭典と言えば、開閉会式の演出を映画監督が務めることが多いんですよ。知ってました?2012年のロンドンではダニー・ボイル、2016年のリオではフェルナンド・メイレレスとかね。東京では山崎貴監督がチームの一員です。

ま、それはこの記事には関係ないですが、それくらい映画というコンテンツは大きなものなんだな〜と、調べつつ思ったわけです。

ということで、本題です。

年末年始、忙しい人も忙しくない人もたくさんいるかと思いますが、時間を作ってでも映画館に観に行っていただきたい作品をちょっとだけご紹介します!まずは《邦画編》

 

【こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話】公開中

Ⓒ2018「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」製作委員会

幼少の頃から難病の筋ジストロフィーを患っている鹿野康明さんの実話をもとに描かれた物語。私は原作も読んだことがなかったのですが、鹿野さんを演じる大泉洋の姿が、可笑しくもあり、難病を患っていたとしても意識も心も普通の人の感覚なんだ、ということを、きちんと教えてくれた気持ちになったのです。もちろん、映画はエンターテイメントの役割もあるので、うまくまとめて愛と感動と笑いの物語に仕上がっていますが、その奥にある、当事者の葛藤や支える人たちの大変さなどが、スクリーンを通して浮かび上がってきます。そうさせたのも、鹿野さん本人の人柄であり、それを身体に落とし込んで表現した大泉洋の手腕に他なりません。ただ、主演の大泉洋だけが、この映画を引っ張っていたのではなく、側にいて“支える側の葛藤”をリアルに演じた高畑充希にも脱帽です。
もしかしたら、難病患者にはこんな人ばかりじゃない!もっともっと大変な部分もあるんだ!と思っている方もいるかもしれません。でも、その一端ですら知る術がなかった私にとっては、どんな人であろうとも気持ちで接することが第一だと教えてくれた作品でもありました。
役者さんたちの演技はもちろんですが、この原作を映画にしてエンターテイメントとして世の中の人に知ってもらおうとしたスタッフ陣にも感謝です。
大人だけでなく、これからを生きる子供たちにも観て欲しい一本です。

【あらすじ】
北海道札幌市。鹿野靖明(大泉洋)は幼い頃より難病の筋ジストロフィーを患い、34歳になる今では体で動かせるのが首と手だけ。24時間365日だれかの介助がないと生きていけない体にも関わらず、医師の反対を押し切って病院を飛び出し、市内のケア付き住宅で自ら集めた大勢のボラ(ボランティアの略称)に囲まれ、自立生活を送っている。わがままで、ずうずうしくて、ほれっぽくて、よくしゃべって…!夜中に突然「バナナ食べたい」と言い出したりする自由すぎる男・鹿野を介助するボラは、彼と付き合いの長いベテランから、新人の大学生まで人さまざま。その一人、医大生の田中(三浦春馬)はいつも鹿野に振り回される日々。ある日たまたま鹿野宅を訪れた田中の恋人・美咲(高畑充希)まで新人ボラに勘違いされてしまう。おまけに鹿野は美咲に一目惚れしてしまい、田中は彼の代わりに愛の告白まで頼まれる始末…!最初は戸惑う美咲だが、鹿野やボラたちと共に時間を過ごす内に、自分に素直になること、夢を追うことの大切さを知っていく。ところが鹿野が突然倒れ、命の危機を迎えてしまう…。

【監督】前田哲
【出演】大泉洋、高畑充希、三浦春馬、萩原聖人、渡辺真起子、宇野祥平、韓英恵、竜雷太、綾戸智恵、佐藤浩市、原田美枝子
【原作】渡辺一史「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」(文春文庫刊)

【十二人の死にたい子どもたち】1月25日(金)全国ロードショー

2016年に冲方丁によって書かれた「十二人の死にたい子どもたち」が原作。冲方丁といえば、「天地明察」などで知られますが、ストーリー性や表現が独特で、小説においては好き嫌いがハッキリ分かれてしまう印象があったのですが、このテンション低めの物語を、堤幸彦が監督するというのだから「え?え?」と二度見せずにはいられませんでした。テレビドラマの演出において「堤以前、堤以後」と言われるほど大きな影響を及ぼし、エンタメ界に革命を起こした超エンタメ監督が、冲方原作を撮るということ自体に興味がそそられたのです。そしてこの映画の注目度は、やはりキャスティング。私は堤幸彦監督は、俳優の適材適所を見つける天才だと思っています。さらに脚本は人間の機微を精緻に描くことで定評がある倉持裕。今回“十二人の子ども”にキャスティングされたのは、杉咲花、新田真剣佑、北村匠海、高杉真宙、黒島結菜、橋本環奈、吉川愛、荻原利久、渕野右登、坂東龍汰、古川琴音、竹内愛沙。この十二人による密室サスペンス。
どうです?このキャスティング。今をときめく若手俳優たちが列挙しています。青春映画に出演して、キラキラした演技をしていた彼らが一転、“死にたい”想いを抱えている。もうひとつ、注目したいのは、彼らの“死にたい理由”です。確かに、原作が書かれた2015〜2016年あたりが、若者たちにとって一番生きづらい時期だったのかも知れません。
大人から見たら、「そんな理由で?」と思うこともあるでしょう。でも、思い出して下さい。子どもの頃に、誰だって、どれかの悩みは体験していると思うのです。
この映画は、かなりエンターテイメント性が高く作りあげられていますが、子供たちが不測の事態を前に、議論し、互いを観察し、状況から謎を推理していく。性格も価値観も環境も違う十二人がぶつけ合う、その姿が、今の世の中をあぶり出しているようにも見えるのです。緊張感たっぷりに楽しむエンターテイメントをぜひスクリーンで!

【あらすじ】
その日、12人の未成年たちが、安楽死を求め廃病院の密室に集まった。「みんなで死ねば、怖くないから」。ところが、彼らはそこで13人目のまだ生あたたかい死体に遭遇する。突然の出来事にはばまれる彼らの安楽死。あちこちに残る不自然な犯行の痕跡、次々に起こる奇妙な出来事。彼らだけしか知らない計画のはず。
まさかこの12人の中に殺人鬼が……?
死体の謎と犯人をめぐり、疑心暗鬼の中ウソとダマしあいが交錯し、12人の死にたい理由が生々しくえぐられていく。

【監督】堤幸彦 【脚本】倉持裕
【出演】杉咲花、新田真剣佑、北村匠海、高杉真宙、黒島結菜、吉川愛、荻原利久、渕野右登、坂東龍汰、古川琴音、竹内愛紗、橋本環奈
【原作】冲方 丁「十二人の死にたい子どもたち」(文春文庫刊)

 

まだまだ他にもご紹介したい作品はありますが。。。それは別の機会に!
年末年始、ぜひ映画館で楽しいひとときをお過ごし下さい!

 

取材・文:筒井あや
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