グルメ | 新店舗オープン

温かみある空間と料理、女将の笑顔。誰もが気軽に入れる小料理屋

2018年11月02日 21:00 by 木下 貴子

居酒屋や割烹に比べると、その中間に位置する小料理屋の数は多くありません。そして平成も終わろうとする今、昔ながらの小料理屋がだんだんと少なくなっているようにも思えます。「小料理屋は、失いつつある日本の一つの食文化かもしれません。できれば次の世代にも伝えられるように」と女将・松岡勢子さん。親富幸通りから少し西に入った路地に立つ、アパートの1室に『小料理家せいこ』を構えました。

「小料理屋ってやや高いイメージや入りにくいイメージがあって、躊躇することってありませんか?」と松岡さん。若い方や一見さんでも気軽に入ってもらえるようにと、入口前に料理とドリンクの品書きを掲示し、もちろん金額も明記しています。



隣り合った人たちが自然と空間を共有できるようなサイズでと、見つけるのに半年以上かかったという店は、カウンター7席、テーブル8席(2卓付ければ10席)で10坪に満たない小バコです。




長浜市場から仕入れた新鮮な魚介、旬の野菜などを使った料理を、日替わりの大皿料理で出しています。カウンターに置かれた大皿から、これとあれとそれというように好きなものを選びます。いい感じです。




取材日の料理はこんな感じでした。上から「ポテトサラダ」(380円)、「ゴマサバ」(時価800~900円ほど)、「アジの南蛮漬け」(700円)、「卵焼き」(400円)、「大手羽の素揚げ」(500円)。価格もお手頃です。






「湯豆腐」(600円)といったあったかメニューもこれからの季節は登場します。




水炊き屋で働いた経験もある松岡さん。前日までに予約すれば「水炊き」(1人前2000円)も楽しめます。





和食オンリーかと思いきやワインに合うアヒージョのような洋風メニューもあります。また、お酒はビール、日本酒、焼酎、ワイン、バーボン、ウイスキーなど全般的に揃え、品書きには載せてありませんがそれぞれのお酒に合うアテも用意しています。「私がお酒好きなもので……」というだけあって、呑兵衛が喜ぶツボがわかってらっしゃる!


とはいえお酒主体でなくともウェルカムです。カレーのようなご飯系のメニューもあるし、おかずにセットして定食のように楽しめる「ご飯セット」(300円)もあります。


「ネットで簡単に繋がられる時代だからこそ、顔を合わせて会話することが大切だと感じています。小料理屋は、昔ながらの社交の場。だからこそ気軽に入っていただいて、ここでいろいろな人との会話を含めて楽しんでいただけたら」。


話をするまでなくとも居合わせた人と時間の共有ができる空間と、プロの味でありながらも家庭的な温かみとやさしさを味わえる料理。「親しみを覚えてもらえるような店にしたくて。だから『小料理屋』ではなく『小料理家』にしました」との松岡さんのこの言葉こそが、大きな特徴といえるでしょう。

 

店構えこそ小さいですが、女性が一人でも入りやすい店であり、家族でも来やすいようにと土曜日は昼から開け、大人数の場合は宴会コースも対応できるなど、幅広い人に向けて大きく扉が開かれています。

取材・文:木下 貴子
このライターの他の記事を読む

プレイス情報PLACE

小料理屋 せいこ

住所 福岡市中央区舞鶴1丁目9-12 1F
TEL 092-753-8026
営業時間 17:30~23:00(土曜は13:00~)
定休日 日曜、月曜不定
PAGE TOP