イベント | アート

アルティアムで開催中の『小林賢太郎がコントや演劇のためにつくった美術 展』小林賢太郎さんにインタビュー。

※このイベントは2016年3月13日(日)をもって終了しました。

2016年01月31日 12:00 by 筒井あや

コントグループ「ラーメンズ」、演劇プロジェクト「K.K.P.」、ソロパフォーマンス「Potsunen」など、劇場を中心に活動する、劇作家でありパフォーミングアーティストの小林賢太郎さん。
その作品創作において作られた、セットデザインや絵画、小道具などが展示されています。精緻に描かれた絵や丁寧に仕上げられた小道具は、小林さんの舞台作品のイメージそのもの、といった感じ。普段どんなことを考えながら作品作りをされているのか、お話を伺いました。

■この美術展の準備を進められる中で、改めて感じられたことはありますか?

いっぱい作ったなと思いましたね。今回、準備している時に、こちらのスタッフの方に「たくさん描いていらっしゃいますね。いつも絵を描いているんですか?」と言われたんです。いつも描いているわけではないんです。脚本を書いている時間もあるし、ステージに立っている期間もある。僕は画家ではないので、いつも絵ばかりを描いているということではないのですが、絵ではない何かはいつも描いているなと。それは文章であったり、アイディアみたいなものだったり。僕は、創り出す、生み出す、ということに関してはネイティブだと思っているんです。物心ついた時から漫画を描いたり、お話を創ったりしていましたので。だから出演者としての自分に、時々不自然さを感じるくらいです。それくらい作るということに関しては自然なことでしたから。それで、改めて過去作を見て、いつも作って来たんだなと思いましたね。

■アナグラムやパングラムを使用した作品も多いですが、賢太郎さんにとって“言葉”とはどういうものですか?

エンターテイメントにとって絶対に必要な条件というのが、出す側と受け取る側の間に共通の知識があるということなんです。例えば僕はテレビで物まね芸人さんを観るのが好きなんですけど、それは芸人さんが誰の物まねをしているのかということが、僕と芸人さんの間に共通の知識として存在しているから面白い。そういう意味でお客さんと何が共通するかと考えると、一番広くて単純なものが、言葉なんです。最近は海外で上演するようになって、その言葉すら使わない時もありますが。それは言葉というものの存在の意味の、できるだけ根っこの方に迫ろうとずっと考えてきたから、言葉を使わないパフォーマンスをするということにもチャレンジできるんだと思うんです。だから僕にとって言葉とは、すごく大事な素材ですね。

■展示されているような美しいビジュアルがあって舞台が作られている。でもそれを成立させるには、パフォーマーが美しい動きをしないとバランスが取れないのかな?と感じたのですが、それは賢太郎さんご自身ですよね。そうするために、ご自身の表現はどのように作って行かれるんですか?

ソロパフォーマンスの稽古場では、僕は演出家席に座れませんから(笑)。基本的な立ち位置や照明の当て方などはスタッフの人が見てくれるんですけど、パフォーマンス、アクション、動きに関しては、自分で見ています。というのも僕は幽体離脱のようなことができるんです。自分の姿を客観的に観ることができる。自分がやっているパフォーマンスが、どう見えているか、というのが見えるんですよ。ドローンのカメラのようなものを自分の中に持っているんですけど、でもこれを持っているパフォーマーはすごく多いですよ。今どういう動きをすれば、相手に正しく伝わるか。僕の身体は観客にどう見えているか、表情はどう見えているかということを自然に外側から見れているんです。

■今後どんな人に観て欲しいと思われていますか?

舞台に、劇場に来ちゃ行けない人って(未就学児以外は)一人もいないんですよ。これは僕のずるい考え方なんですけど、例えばある公演で、その日は客席に男性が多くいるなと思ったとする。そうするとカーテンコールの挨拶の時に、今日は男性のお客さんがたくさんいらしてて、すごくうれしいです。男性のお客さんに観て欲しいと思っていたので、と言うんです。で、次の日は年配の人が多かったとする。年配の方がたくさん来てくれてうれしいです。僕は年配の方にこそ観て頂きたかったのでって、多分言うんです。でもどっちもホントなんですよ。嘘はついてないんですよ。どんな方にも楽しんでいただけるように、と思って作品作りをしています。


ぜひこのインタビューを読んだあなた!ぜひこのインタビューを思い出しながら、展覧会に行ってみてください。自分の中になかった“何か”に出会えるはずです。

『小林賢太郎がコントや演劇のためにつくった美術 展』は
三菱地所アルティアムにて、 3月13日(日)まで開催中。

取材・文:筒井あや
このライターの他の記事を読む

小林賢太郎がコントや演劇のためにつくった美術 展EVENT

期間 2016年1月21日(木)~2016年3月13日(日)
時間 10:00〜20:00 ※期間中休館日:2月16日(火)、2月17日(水)
料金 一般400(300)円、学生300(200)円

※高校生以下無料

※再入場可

※( )内は10名以上の団体料金

※アルティアムカード会員・三菱地所グループCARD(イムズカード)会員入場無料
●会場:三菱地所アルティアム(イムズ8F)

●公式URL:http://artium.jp
お問い合わせ 三菱地所アルティアム(TEL:092-733-2050)
PAGE TOP