観光 - 果物狩りを楽しむ

ここぞ“フルーツ王国”!! 湧水育ちのフルーツ狩り体験とスイーツを満喫しよう。

2017年12月15日 10:00

筑後エリアの東に位置するうきは市は、古くから果樹栽培が盛んだった“フルーツ王国”。1月のイチゴ狩りにはじまり、夏の桃やブルーベリー、秋はナシやブドウ、そして柿と年間を通してさまざまな果物狩りができるのが特徴です。市内に約20軒ある観光農園では果物狩りに加え、カフェやバーベキュー併設したところもあり、また地元のフルーツを使ったスイーツ店も多い“スイーツ王国”でもあります。一日中楽しめる行楽地として人気なのです。福岡市から1時間ちょっとのうきはへ、“フルーツ狩り&スイーツを楽しむ旅”に出かけてみましょう。


■うきは果樹の村 やまんどん
一年中フルーツ狩りができる観光農園
うきはでも指折りの人気を誇るのが、大分県(日田市)との県境近くにある『うきは果樹の村 やまんどん』。なんとイチゴ、ブルーベリー、ブドウ、ナシ、柿と5種類ものフルーツを栽培しており、一年中フルーツ狩りが楽しめるのです。


『やまんどん』とは、浮羽町“山の堂”という地名が浮羽弁でなまったもの。この山の堂は大正10年(1921年)ごろ、周辺に先駆けて果樹栽培が始まった所で、いわば“うきは果樹発祥の地”といえる由緒ある場所でもあります。小高い丘に囲まれた農園は約2.3ヘクタールもあり、園内にはカフェや水汲み場もあります。『やまんどん』の果樹栽培のこだわりは、地下90mから湧く湧水を使うこと。近くには“日本名水100選”にも選ばれる“清水湧水”もあり、水質の良さはお墨付き。また、有機肥料を中心とした土づくりにも力を入れています。


入園の受付を済ませると、まずは試食タイム(写真は5人前)。採ってすぐにカットされたフルーツはみずみずしく香りが抜群。その美味しさを確かめて、いざ果樹園へ向かいます。


「ナシ狩り」の時期は8月上旬〜11月。入園料大人300円(子ども200円)で、持ち帰りは1kg650円。ナシ園の枝の高さは150㎝ほどで、子どもでも手が届きそうです。


取材で訪れた11月中旬は、ちょうどナシ狩りと柿狩りが同時に楽しめる時期。栽培しているナシの品種は約7種類で、時期によって“幸水”から“豊水”、“新高”、“新興”と変わっていきます。訪れた時はもっともサイズが大きく、爽やかな酸味が特徴の“愛宕”でした。ナシは1つひとつ袋がけされていて、袋いっぱいに実が張っていたら採りごろです。ハサミを使わなくても斜め上に持ち上げるだけで簡単に枝から外れます。


中には実が張りすぎて、袋から中身をのぞかせているものも。


ナシ狩りシーズンの最後を飾る“愛宕”は、1つが1kgを超えるものも。子どもの頭ほどの大きさで、インパクト大です。


柿狩りは11月上旬〜12月中旬に開催。入園料大人300円(子ども200円)で、持ち帰りは1kg550円。品種は富有柿(写真)と太秋(たいしゅう)の2種類。陽の光をいっぱいに浴びた柿は、濃いオレンジ色に色づき、濃厚な甘みです。


手を伸ばせば届く場所にたわわに実っていますが、高い位置の柿も狩れるように脚立も用意されています。




お得な袋詰めや、贈答用の果物も販売する直売コーナーもあります。


1〜5月に楽しめる「イチゴ狩り」。30分食べ放題で大人1,600円、子ども1,300円。園内では“さちのか”や“紅ほっぺ”など約4種類を栽培しています。希少な白イチゴ“淡雪”が楽しめるのは、福岡県内でも珍しいそうです。ちなみに、イチゴは子どもや車椅子の方も狩りやすい高設栽培。トイレもバリアフリーに対応するなど、身障者の方でも果物狩りを楽しめます。


7月中旬は「ブルーベリー狩り」の季節。時間制限なしの食べ放題が600円です。“ホームベル”など約5種の品種を栽培しています。


人気の「ブドウ狩り」は8月上旬〜9月の開催。入園料300円で、持ち帰りは1kg1,000円〜。定番の巨峰のほか、皮ごと食べられると近年人気の“シャインマスカット”、九州大学発の珍しい“BKシードレス”など約7種類が楽しめます。


果物狩りの前後にぜひとも訪れて欲しいのが、フルーツを使ったスイーツやランチが楽しめる園内のカフェ「夢語寄家(むごよか)」。“むご”とはうきはの方言で“とても”。園内の果樹園や周囲の山並みを見渡す高台に建つ店内では、文字通り“とてもいい”時間が過ごせます。


園内やうきはで採れた果物を使った自家製コンフィチュール(300円〜)がずらり。


看板メニューは園内の果物などを中心に使う約50種類のケーキ。「フルーツタルト」(370円)は甘さを控え、フルーツそのものの味を生かしています。「湧水コーヒー」(470円※ケーキセットは780円)のほか、「週替りランチ」(1,080円)も評判です。


園内には、美味しい果物栽培を支える湧水を汲める、水汲み場もあります(協力金100円)。まろやかでミネラル豊富なその水は、お茶やコーヒーのほか、調理用の水としてもぴったりで、遠方から汲みに訪れる人も多いそうです。


●住所:福岡県うきは市浮羽町山北2212-7
●TEL:0943-77-4174
●営業:10:00〜17:00
●定休:水曜
●アクセス:大分自動車道「朝倉IC」より、車で約20分
●URL:http://yamandon.com


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■道の駅うきは

時間的に果物狩りは無理でも、「うきはの美味しい果物を買いたい!」という人におすすめなのが『道の駅うきは』。季節の果物はもちろん、毎朝うきはでとれる野菜や花がいっぱい。観光協会や物産館もあります。


↑人気のうきは採れたて野菜コーナー


↑筑後平野を一望できる大野原台地西北端にある『道の駅うきは』。国の重要文化財“くど造り民家”をモチーフにした木造建築も豊かな自然の風景にマッチしています。

●住所:福岡県うきは市浮羽町山北729-2
●TEL:0943-74-3939
●営業:9:00〜18:00
●定休:第2火曜
●URL:http://www.michinoeki-ukiha.com


■うきは市観光案内所「土蔵」(くら)


うきは市吉井町は、江戸時代、豊後街道の宿場町として栄えた場所。地元の豪商が建てた白壁土蔵造りの建物が今も残る風情豊かな町並みで有名です。『土蔵』では地元の土産販売やフルーツ狩り情報も提供しています。
●住所:福岡県うきは市吉井町1043-2
●TEL:0943-76-3980
●営業:8:30~17:00
●定休:月曜(祝日の場合は営業)
●URL:http://welcome-ukiha.jp
※多言語対応あり(英語)


ライター:陣内研治/エヌ・プラニング

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