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観光 - 柳川に行く
コース案内から価格まで。水郷・柳川を満喫する「川下り」の魅力丸わかりガイド
2017年12月15日 08:00
水郷・柳川の象徴ともいえるのが掘割。柳川は、中心市街地2km四方に延長60kmにも及ぶ堀割と共生する世界有数の水路のまちです。市の中心部に縦横に回らされた掘割は、旧柳川藩主の田中吉政らが城の防御、生活、農業用水などのために作ったとされており、その後も柳川市民の暮らしに欠かせないものとして親しまれてきました。
昭和20年代には掘割で舟遊びを楽しむ光景が見られるようになります。その光景が、柳川生まれの詩人・北原白秋の少年時代を描いた映画「からたちの花」で全国に広がり、それをきっかけに“川下り”(お堀めぐり)が始まったとされています。どんこ舟に乗ってのんびりと掘割を巡っていく川下りは、いまや福岡を代表する観光名物となっています。
のんびり、ゆったりと水郷・柳川を満喫する60分の小さな舟旅を楽しもう
柳川市内には川下りを行う船会社が4社あり、料金は大人が1,500円~1,600円、小人料金も設定されています。乗り場は船会社によって異なりますが、一般的なコースは『柳川藩主別邸 御花』がある沖端エリアまでの約60分。
掘割沿いで風に揺れる柳の葉、白と黒の格子模様が目を引く“なまこ壁”のほか、赤レンガ造りの味噌蔵が見事な並倉など、柳川ならではの風景が広がる“小さな舟旅”は、外国人観光客にも大人気です。
明治時代の赤レンガ倉庫が並ぶ並倉。内堀コースはこの手前で左に曲がります
通常の川下りのコースでは、柳川城掘水門を通って川から掘割へと入っていきます。最初に通るこの水門はどんこ舟のサイズギリギリの幅。さらに、その先もいくつもの橋の下をくぐりながら進みます。その日の水位によってはかなり頭を下げないと通れない橋の高さもあり、ちょっとしたアトラクション気分を味わえます。
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↑柳川城郭の橋としては一番狭い『弥兵衛門橋』。慶長10年(1605年)にかけられた最も古い橋です
↑コースの途中には水上売店があり、どんこ舟に乗ったまま甘酒などのドリンクやおつまみを購入することができます
そして、約70分の舟旅を盛り上げてくれるのが個性豊かな船頭さんです。長い竿一本でどんこ舟を巧みに操る技術はもちろんのこと、柳川の歴史やコース内のポイントを見事な話術でガイドしてくれます。柳川が生んだ詩人・北原白秋の代表作「まちぼうけ」など、それぞれの船頭さんが自慢の持ち歌を披露してくれるのも楽しみの一つ。乗船客を楽しませる方法はそれぞれですが、20代の若手から80代のベテランまで、川下りの船頭さんこそ柳川を代表するエンターテイナーだといえるでしょう。
↑博多を代表するデザイナー・西島伊三雄氏作の“まちぼうけ”像。この辺で船頭さんが「まちぼうけ」を歌ってくれることも
季節ごとの楽しみ方がいっぱい
↑秋にはコース周辺の木々が色づきはじめます
また、1年を通じて季節ごとの楽しみがあるのも川下りの大きな特徴です。
2月初旬から4月初旬にかけて行われる“柳川雛祭り さげもんめぐり”に合わせて、3月中旬には“おひな様水上パレード”も開催されます。7月中旬から9月初旬は“あかり舟”と呼ばれる納涼船が登場(予約制)。日没後に美しくライティングされたコースを巡る人気の季節限定企画です。12月から2月にかけては“こたつ舟”が登場。火鉢式のこたつで熱燗や温かな甘酒を楽しむこともでき、冬ならではの川下りを体験できます。さらに、春の桜、5月から6月にかけての柳の新芽や柳川市の花でもあるハナショウブ、また、秋の紅葉など、季節ごとに移り変わるコースの景色も見どころです。
どんこ舟の定員は船頭さんを入れて最大24人(船会社の持っている船による、平均18人)。通常は乗合ですが団体での貸切も可能です。仲間で利用する場合は、前もって各船会社に問い合わせて、予約をしておきましょう。
【川下りを行う船会社】
■柳川観光開発
●住所:福岡県柳川市三橋町高畑329
●TEL:0944-72-6177
●URL :http://www.yanagawakk.co.jp/
※多言語対応あり(英語・中国語)
※西鉄電車とのセットきっぷあり
「太宰府柳川観光きっぷ」http://www.ensen24.jp/kippu/1/
「柳川特盛きっぷ」http://www.ensen24.jp/kippu/5/
■大東エンタープライズ
●住所:福岡県柳川市城隅町18-9
●TEL:0944-72-7900
●URL:http://dedaito.com/
※多言語対応あり(英語)
■水郷柳川観光
●住所:福岡県柳川市三橋町下百町1-6
●TEL:0944-73-4343
●URL:http://kawakudari.com/
※多言語対応あり(英語)
■城門観光
●住所:福岡県柳川市新外町4-25
●TEL:0944-72-8647
●URL:http://r.goope.jp/jyoumon
<One More Info> 柳川の四季を楽しめる“季節のどんこ船”カレンダー
■おひな様水上パレード(3月中旬の日曜)
2月初旬から4月初旬に柳川で開催される“柳川雛祭り さげもんめぐり”を象徴する催しの一つ。“さげもん”とは女の子の節句を祝う柳川地方独特の雛飾りのことです。“お雛様水上パレード”では、水上にも“さげもん”がつるされ、川下りで楽しめる風景もひと際きらびやかです。
●時間:11:00~12:20
■柳川灯り舟(7月下旬〜9月中旬)
幻想的な夜の川下りを楽しめる夏の納涼船。
●時間:19:40出発(19:30までに受付)
●コース:御花北門~内堀コース~白柳荘前
※来年(2018年以降)は変更の可能性あり。
■白秋祭水上パレード(11月1日〜11月3日)
昭和17年(1942年)11月2日に亡くなった北原白秋を偲んで行なわれ水上の祭典。約80艘のどんこ舟が、18:00から城堀水門より順次川下り(お堀めぐり)に出発。行燈や提灯で飾られた水上を、ステージイベントや花火を楽しみながらめぐります。乗船できなくても、遊歩道などからステージイベントや花火は楽しめます。
●時間:各日とも18:00出発
●川下りコース:柳川橋河畔~沖端(柳川城堀:内堀コース)
■こたつ舟(12月〜2月末)
各社、火鉢入りのこたつを乗せた冬の風限定のどんこ船を運航。ぽかぽか温まりながらこの季節ならではの川下りを楽しめます。
●問合せ:柳川市観光案内所
●TEL:0944-74-0891
●URL:http://www.yanagawa-net.com/siki.html
ライター:藤浦
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