観光 - 季節のグルメ

福岡・冬の風物詩。今日は糸島の牡蠣小屋へ行こう!

2017年12月11日 14:00

ラーメン、もつ鍋、水炊きなど、福岡には美味しいものがいっぱい! 冬になるとここに、「焼き牡蠣」が加わることをご存知でしょうか? 福岡市の中心部から西に向かうこと約1時間。玄界灘に突き出した糸島半島の各所(その多くが漁港)には、毎年10月中旬から4月下旬にかけて、期間限定の「牡蠣小屋」が登場し、牡蠣焼きが楽しめます。美味しい牡蠣をいただけるのはもちろん、夏のBBQにも似たワクワク感が楽しめるとあって、一度訪れると、リピーター続出! ということで今回は、糸島の牡蠣小屋の楽しみ方をレポートします!

レポートの前に、まずは糸島のどのあたりに牡蠣小屋があるのかをチェックしておきましょう。牡蠣小屋は糸島半島にある6つの漁港近辺に密集しています。中でも牡蠣小屋の数がダントツ多いのが岐志漁港、次に船越漁港です。どこの牡蠣小屋に行けば分からない、という人は、まず牡蠣小屋が集まる漁港を目指しましょう。牡蠣小屋の外観、声をかけてくれる店員さんの雰囲気で店を選ぶのも楽しいですよ。




■ひろちゃんカキ
今回訪れたのは、糸島半島の西側の“根っこ”に位置する加布里漁港の『ひろちゃんカキ』。そもそも糸島の牡蠣小屋が大人気になったのは、ここ7,8年くらいのことなのですが、『ひろちゃんカキ』は、約20年前から牡蠣の直売、いわゆる“浜売り”を始め、13年前から牡蠣小屋をスタートさせたというパイオニアです。


牡蠣小屋の外観はこんな感じ。期間限定なので、プレハブです。


プレハブの中がこちら。入口でスタッフさんに人数を伝えると席に案内してもらえます。が! 取材時はようやく人出が落ち着いたのが15時ごろ。毎日14時くらいまではかなり賑わっています。11月〜2月の週末には、朝10時の時点で行列、ということも(どこの港の牡蠣小屋も、だいたい同じ状況)。「ならば予約を…」と言いたくなるところですが、繁忙期には予約NGの牡蠣小屋も多いんです。


しかし!うれしいことに、ここ『ひろちゃんカキ』には、道路向かいに“予約専用小屋”があり、18テーブル分は予約OK! それでも早めの予約は必須ですよ。


そして案内されるのは、こんな席。テーブルの中心に焼き台があり、ベンチに座って牡蠣焼きを楽しみます。1席4人〜6人掛けが多いけれど、大人数になりそうな時はあらかじめ相談しておくとよいかも。


『ひろちゃんカキ』では、壁の看板やテーブルの上のメニューを見ながら注文します。カキの盛り合わせは1盛1,000円から(これは、糸島のほとんどの牡蠣小屋で共通)。大きさによって値段が異なります。ほかに、ハマグリ、サザエ、エビなんかもあって…う〜む悩む。



と思ったら、うれしいセットを発見! 牡蠣が5個に、さざえ2個、はまぐり4個、赤海老2尾、さらにカキ飯もセットで2,000円。これはお得!


そしてオーダーを待つ間に、牡蠣小屋オリジナルブルゾンを着用します。本来の目的は牡蠣焼きの “ニオイ”“トビ”“ハネ”を防ぐためなのですが、これを着ることで、小屋にいる皆さんとも一体感が感じられていい(笑)。


こちらは牡蠣焼きに欠かせない道具たち。熱々の殻を持っても火傷しないよう、利き手と逆の手に軍手を着用し、利き手にトングやヘラを持って、牡蠣焼きを楽しみます。牡蠣の殻を開けるときはタオルの上に置いて作業すると安定感があって安心です。


さぁ、注文したセットがやってきました! 焼くぞ〜! しかしちょっと待った。焼き網の上に適当に置いてはならぬのです。


牡蠣は、平らな方を下にして中サイズで2〜3分ほど焼きます。その後ひっくり返して、口が開いたら殻を開けて中をチェック。半透明な身が白くなったら食べごろです。ここが肝心、白くなるまでしっかり焼くこと!


ハマグリは網に乗せてしばらく経つと、口が開くのでひっくり返し、さらに大きく口が開いたらOK。甘みたっぷりの汁をこぼさないように楽しんで!


サザエは、殻が開いている方を下に向けて2〜3分。そうした方が、後で身が取りやすくなるのだとか。ひっくり返して醤油をたらり。グツグツと沸騰してきたらOK!


ほ〜ら、殻が開いてきましたよ〜! 早速いただきます。ここで食レポです。加布里の牡蠣はと〜っても上品。つるんといただけば、ほんのり漂う汐味とともに、まろやかな旨味が口の中に広がります。聞けば、佐賀県との県境にある雷山から長野川を通って流れてきたプランクトンが、良質の牡蠣を育ててくれるとのこと。またボーリングによって汲み上げた海水で収穫した牡蠣を保存していることも、“きれいな牡蠣”を提供できるポイントなのだとか!


牡蠣やハマグリはそのままでも十分味わい深いのですが、お好みでテーブルの上のしょうゆ(『ひろちゃんカキ』では、加布里の醸造所“カノオ醤油”のもの)、レモンポン酢、塩で味付けしても。ちなみに『ひろちゃんカキ』を含め、だいたいの牡蠣小屋で調味料の持ち込みが可能です。オリーブオイルやチーズなど、お気に入りの調味料を持参しても楽しいですよ♪


空になった殻は、テーブルの下にセットしてあるゴミ箱(プラスチックのバケツ)へ。こまめに入れておくと、お皿の上がいつもスッキリ。


焼き物を程よく楽しんだら、サイドメニューもチェック。例えば「渡りガニの味噌汁」(250円)なんていかがでしょうか? ダシが効いててうんま〜い!


さらに帰る際にはお土産も。『ひろちゃんカキ』では、「牡蠣のアヒージョ」(540円)が人気だそう。小屋でも牡蠣、家でも牡蠣。福岡の冬は牡蠣づくし!

ということで、福岡・冬の牡蠣小屋レポート、いかがだったでしょうか? さらにお伝えしておきたいルールとして、「アルコールを含む飲み物、おにぎり、おつまみ程度の持ち込みは可」としているところが多数ですが、小屋によるので予約時に様子を伺うのがベター。あともうひとつ!牡蠣はくれぐれもしっかり加熱して! これ、鉄則です。

●住所:糸島市加布里1196-27
●TEL:090-5295-3020
●営業:9:00〜17:00、土・日祝〜18:00
●定休:不定
●アクセス:前原ICより車で10分
●URL:http://www.hirochankaki.com/


■徳栄丸


牡蠣、サザエ、エビ、ホタテ、ハマグリ、バケット、ソフトドリンク、1口苺アイスがセットの「女子会コース」(1人1,600円 ※炭台1テーブル300円別途要、3人以上の場合は無料)や、ブリキ缶に魚貝類を入れて蒸し焼きにする「ガンンガン焼き」が人気。
●住所:糸島市志摩岐志 岐志漁港内
●TEL:090-4355-5634
●営業:10:00〜OS15:30
●定休:不定
●アクセス:西九州自動車道前原ICより車で20分
●URL:http://www.hirochankaki.com/
※多言語対応あり(英語、中国語、韓国語)


■炭火焼 糸海(いとしい)


ヤシの木に囲まれリゾート気分満点。牡蠣焼きに加え「キムチ鍋」(ご飯または麺付きで550円)や、「カキカレー」(400円)などのサイドメニューも充実。平日限定で、「カキフライ定食」(700円) ほか定食も登場。
●住所:糸島市二丈松末2002-1
●TEL:090-5477-5216
●営業:11:00〜17:00
●定休:火曜
●アクセス:JR筑肥線筑前深江駅より車で6分
●URL:http://smile-eternalsnow.wixsite.com/ito-sea


■かきのますだ


JR福吉駅から徒歩でアクセスできるのが魅力。 身が締まって甘みが強い福吉漁港自慢の「一粒カキ」が味わえます。1月中旬には糸島産のうちわエビが期間限定で登場。地元で作った「かき飯」(1パック200円) も必食!
●住所:糸島市二丈福井6067-7 福吉漁港
●TEL:092-326-5262
●営業:9:00〜17:00(牡蠣焼きは10:00〜)
●定休:不定
●アクセス:JR筑肥線福吉駅より徒歩で12分
●URL:http://kakinomasuda.com/


■WESTERN MARIN


ストライプの外観がインパクト大の“進化系牡蠣小屋”では、海鮮に加え肉・野菜も用意(持ち込みは調味料のみ可)。事前に連絡しておくと、最寄りのJR大入駅までトゥクトゥクで送迎してもらえるサービスもあり。
●住所:糸島市二丈福井白浜2503-10
●TEL:092-326-5988
●営業:11:00〜OS18:30
●定休:平成29年(2017年)12月30日までは無休予定、2018年以降は未定
●アクセス:JR筑肥線大入駅より送迎のトゥクトゥクで3分
●URL:https://www.instagram.com/western_marin/


■カキハウス マルハチ


ビッグサイズの小屋が並ぶ船越漁港にあり、賑やかな牡蠣小屋の雰囲気を味わいたい人におすすめ。カキをたらふく食べたら、「地だこのうま煮」(300円)や、「カキめし」(200円) などの一品料理を。「ねぎトロ丼」、「うに丼」、「いくら丼」、「親子丼」など丼ものも充実!
●住所:糸島市志摩船越415-17
●TEL:092-328-2848
●営業:10:00〜最終入店15:30ごろ
●定休:不定
●アクセス:西九州自動車道前原ICより車で16分
●URL:http://maruhachi-kaki.com/

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