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誰もが自由・快適に暮らせる“ユニバーサルデザインのまち”をみんなで作ろう!

2026年01月01日 11:00 by 山内淳

「ユニバーサルデザイン(UD)」とは、年齢や性の違い、国籍、障がいの有無などに関わらず、誰もが自由・快適に利用でき、行動できるような配慮をあらゆる場面で行っていこうとする考え方です。福岡市は、誰もが思いやりを持ち、すべての人にやさしいまち「ユニバーサル都市・福岡」の実現に向けてさまざまな取り組みを推進しています。 
先日、インクルーシブな子ども広場でのナゾ解きを紹介しましたが、公園に限らずまちの中にはUDがいっぱいあります。
今回は参加者主体の体験型ワークショップを開催し、まち歩きを通じて「ユニバーサル都市・福岡」を体感してもらいました。


九州大学大学院芸術工学研究院准教授の張彦芳さんを講師に招き、「UDはなぜ必要?」「UDはどのように実現する?」について学びました。“どこでも、誰でも、自由に、使いやすく”という考えに基づき、さまざまな工夫や仕組みが施されたUDが身の回りにはたくさんあることを教わりました。


福岡市地下鉄七隈線はUDの宝庫! 社団法人日本サインデザイン協会の「経済産業大臣賞」や内閣府「バリアフリー化推進功労者内閣総理大臣表彰」などUDの観点で数々の賞を受賞しています。券売機はICカードやお札の投入口が光っていて、視覚的にも分かりやすく、傾斜型にすることで、子どもや車いす利用者も楽に使用できる設計です。足元には蹴り込みスペースを設けており、車いす利用者は券売機に近づけるので使いやすくなっています。


視覚障がい者にとって誘導ブロックは、歩く手がかりとして大切なもの。しかし、車いす利用者にとって段差は、移動を困難にしてしまうものでもあります。福岡市地下鉄七隈線は、駅の誘導ブロックの一部に隙間が空いており、車いすが通りやすくなっています。“みんながやさしい、みんなにやさしい”をカタチにしたUDの一例といえるでしょう。また、幅の広い改札口は、車いすやベビーカー、キャリーケースを持った旅行者などが通りやすくなっています。


ホームと車両との隙間は約50mm、段差は約5mmとごくわずか。車いす利用者や視覚障がい者も安心して乗り降りすることができます。これはホームを直線に設計することで実現したものです。また、ホームからコンコースへ上がる階段の位置を知らせるため、鳥の鳴き声による音案内も行われています。


エレベーターは、高齢の方や障がいがある方などの移動距離が短くなるようにホームの中心に設置。また、人感センサーが反応したり、床に白杖を近づけたりすると、ボタンを押さなくてもエレベーターが呼び出される仕組みになっています。


また、構内案内図は触地図になっていて、目の不自由な方も触ることで出口やトイレの位置などを把握することができます。


トイレは面積が大きな壁の色を塗り分けているので、一目で性別が判別しやすくなっています。青と赤は、色覚障がいの人も見分けが付きやすい色です。ピクトグラムは性別を表すだけでなく、行為を示すデザインを採用することで、認知症の方もトイレだと認識しやすいように工夫されています。


福岡市地下鉄七隈線の入り口は、七隈線のシンボルカラーである緑色で統一。門をイメージした四角い入り口は、遠くからでも目立ちますね。ちなみに、構内からの出口案内は黄色で統一されています。


まち歩き後のグループワークでは、実際に歩いて感じた疑問や解決策をレゴ®と付箋を使って表現。みんなで話し合いながらスロープや案内板、街灯を作ったり、地下鉄や未来の乗り物を作ったりしました。


グループごとに作った作品を組み合わせて、誰もが自由・快適に過ごせる理想のまちが完成!発表を行いました。機能的なUDだけでなく、大声を出さないように注意喚起したり、ペットや鳥などの動物、街路樹など植物との共生も考えられたりしていたのが印象的でした。


今回の体験型ワークショップでは、参加者の方々が楽しみながらUDに触れ、考えるいい機会となったのではないでしょうか。身近なところにもUDはたくさんあります。UDの理念が浸透し、様々な場面で“どうしたらみんながやさしい、みんなにやさしいUDになるか”を自然と考えられるようになれば素敵ですね。施設や設備といったハード面のUDと、相手のことを思いやり、行動するソフト面のUD(心のUD)で、誰もが自由・快適に暮らせるまちにしていきましょう! 


●ユニバーサル都市・福岡 
https://www.city.fukuoka.lg.jp/ucf/

 

取材・文:山内淳
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