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LOVE FMのDJ Annaが“けんせつ小町”に聞いてみた!(3)
2025年10月23日 11:00
皆さんは「けんせつ小町」をご存知ですか?「けんせつ小町」とは建設業で働くすべての女性の愛称です。
建設現場で働く技術者、技能者、建物の設計者、技術を開発する研究者やプロジェクトを進める営業担当、会社の運営を支える事務職など、活躍の場は多岐にわたります。一般社団法人日本建設業連合会(通称:日建連)九州支部では、九州エリアの「けんせつ小町」の活動を支援したり、建設業にかかる諸制度をはじめ建設産業における内外にわたる基本的な諸課題の解決等にも取り組んでいます。
今回は、けんせつ小町として活躍する戸田建設株式会社建築工事部の有働理来さんに、LOVE FM平日お昼の番組「スイッチオン!DAYTIME」のDJ Annaがお話をうかがいました。

――有働さんが建設業界で働こうと思ったきっかけを教えてください。
小さい頃からものづくりや絵を描くことが好きでした。小学校1~2年の頃に幼馴染が将来パティシエになってカフェを開きたいと言っていたので、「じゃあ私がお店を建ててあげる」と絵を描いたことが、今の仕事に繋がるきっかけです。最初はふわっとしたイメージでしたが、次第に本格的に興味が湧き、中学卒業後は高等専門学校の建築学科に進学しました。もともと設計に興味があったのですが、学びを深めるうちにすべての基礎になる施工管理の仕事に惹かれ、現在の会社に就職しました。
――今はどのような仕事に携わられているのでしょうか。
工事現場の施工管理者として働いています。今は、2025年6月に本格的な工事が始まり、約2年間をかけて完成を目指す病院の新築工事の現場に配属され、図面のチェックと足場の仮設計画を任されています。
――仕事で大変なことはどんなことですか。
「建物」というものを理解することです。図面を見て、計画して、内容を理解して、現場で作業をしてもらう、という流れを作ることは簡単なことではないと毎日感じています。今回の現場の図面は約100ページあり、先輩方はその内容を記憶しているのですが私はまだそこまでできず、いつも図面を持ち歩いて作業をしています。足場の仮設は、部材をあらかじめ搬入しすぎると工事現場が狭くなって作業しづらくなりますし、かといって足りないと作業自体が進まないので、そういった見通しを立てることの難しさも実感しています。

――この仕事を選んでよかったと思うのはどんな時ですか。
たくさんの方々と関わりながら行う仕事なので、人と人との繋がりが広がることがこの仕事をやっていてよかったと思うことです。特に同年代よりも上の経験豊富な方たちと接することが多く、学ぶ機会に恵まれていると感じています。また先日、この現場に携わる前に配属されていた新築マンションで半年点検があり、工事に携わった建物が実際に使われている様子を見ることができたのもうれしかったです。

――九州支店には有働さんのほかにも女性がいらっしゃいますか。
九州支店の施工管理には、女性の先輩が1人、後輩が3人います。増えてきた後輩を引っ張っていけるようになりたいですし、頼りにされることも増えたのでがんばらないといけないと思っています。
――今、お話を聞いている場所は“けんせつ小町”の部屋なんですよね。
はい、この現場で女性の施工管理は私だけですが、生産設計に1名、事務に2名の女性社員がいて、この部屋は女性の更衣室兼休憩所として使っています。9月までこの現場にいた施工管理の新入社員が図面を描いたり、カーテンやカーペットの色を選んだりして作りました。
――だからリラックスできる雰囲気なんですね。そんな有働さんの仕事に欠かせないものはありますか。
新入社員の頃からずっと続けている仕事のメモを書いたノートです。毎日の仕事の記録を書き込んだり、先輩からもらったメッセージを貼ったりしています。1年目の頃のノートを見返すといろいろなことをメモしていて、がんばっていたんだなと思いますね。

――プライベートのことも聞かせてください。趣味はありますか。
片付けや部屋の模様替えが好きです。休日も朝からクローゼットの洋服のたたみ方をそろえたり、色がグラデーションになるように整えてみたりしています。事務所もきれいにしておきたいので、すぐいろんなところを片付けだしてしまいます。
――健康づくりのためにしていることはありますか。
普段から歩くことが好きなので、現場から自宅まで3~4kmの道のりを約1時間かけて歩いて帰っています。現場でも歩き回っているのですが、仕事が終わって一人で音楽を聴きながら歩くことがリフレッシュになっています。

――今後の目標を教えてください。
まずはこの現場を無事故無災害で完了することが目標です。そのためにも私自身が楽しめる環境づくりを継続し、笑顔を絶やさずに最後まで働くことができればと思っています。
――“笑顔を絶やさず”というのはなぜ意識するようになったんでしょうか。
もともとすごく人見知りで不愛想だったんです。入社後、初めて配属された現場の所長がとても厳しく、そして深い愛情を注いでくれる方で、働くうえで大切なことをたくさん学びました。コミュニケーションの大切さを感じたり、片付けが好きになったのも所長の教えがきっかけです。自分が笑顔を心がけることで一緒に働く作業員さんと打ち解けられるようになり、わからないことも聞きやすくなりましたし、話しかけてもらえるようになりました。久しぶりに会った所長に「笑顔が増えたね」と言われたのもうれしかったです。
――最後に、建設業界に関心のある女性にメッセージをお願いします。
建設の仕事は、関心のあることを形にできるやりがいのある職業だと思います。何もない状態から一つずつ作り上げていく過程は、ほかではなかなか経験できないものではないでしょうか。建設業界に興味をもってくれる女性が増えればうれしいです。

けんせつ小町の有働理来さん、ありがとうございました!
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