グルメ | 新店舗オープン

和を起点に広がる、深淵なる茶酒・カクテルの世界

2019年09月24日 12:00 by 木下 貴子

創意工夫にあふれる料理で、四季の移り変わりを楽しませてくれる店「路地裏のShiki」の姉妹店『Japanese Salon 雫』が、大名1丁目の大正通りにほど近い場所にオープンしました。

大正通りから西通り方面へと抜ける裏路地に建つ「杉の宮マンション」の1階。路地に面してなく駐車場の奥手にあり、また窓もなく、水色のランプの表札が控えめに掲げられているだけです。隠れ家感がすごくあり、早くもそそられます。



扉を開くとまた扉があり、それを開くと…こんなところにこんな空間が!と驚きました。「Shiki」の姉妹店というから期待はしていましたが、期待以上の空間です。

席はカウンターのみです。店主との距離感、他の客との距離感が心地よく保たれるようにと幅をとても広くとってあるカウンターは、各辺の幅が異なるという設計もユニークです。


カウンター中央には箱庭のような小さなスペースあり、少し間をとってその奥で店主・高橋宏明さんがお酒を作ってくれます。



外界から遮断されたような異空間で「日常から抜けだして、休憩できるような心地よさをご提供したい」と高橋さん。「カウンターは会話が生まれる場所ではありますが、ここではゆっくりと過ごす時間をお邪魔しないよう、お酒は奥で作るようにしました」と話します。


カウンターをしっとりと彩るランプの光。着物の生地をシェードにしたランプで、広島の作家さんが手掛けたものだそうです。



メニューは、ゆっくりと時間をかけて茶葉の香り・味を抽出した自家製の「茶酒」を使ったカクテルが中心です。茶酒は「煎茶」「焙じ茶」「玄米茶」「抹茶」「玉露」などがあり、たとえば「焙じ茶 深みモスコミュール」(1,026円)、「玄米茶 竹炭ソルティードック」(972円)などそれぞれ多彩に、「世界でもここでしか飲むことのできないカクテル」として提供されています。

茶葉を抽出した自家製の茶酒。ラベルも自分たちで作っているそうです。とことんセンスがいいですね。



玉露を抽出したジンで作る「GI認定 八女伝統本玉露 “雫”マティーニ」(1,728円)。玉露は日本茶の中でも希少であり最高級とされますが、『雫』ではさらに農林水産大臣賞「日本一」を18年連続で獲得している奥八女のものを使っています。


美しい緑色が、静やかな湖を思い起こさせます。



茶酒以外にも、さまざまな素材を使って新しい自家製酒が作られています。ヨモギ、蜂蜜、ショウガなどはまぁ予想内の範疇でしたが、驚かされたのは檜です。そう、木の檜です。

天然檜の木片から香りを抽出したジンを使った「檜 ジントニック」(1,026円)。グラスを口元に持っていったときにほのかに香り、また喉を通るときに香りが鼻腔を抜けていきます。これはとっても美味しいし、面白い!



ユニークなところでとても気になったのが、「クリスタル ブルーチーズ マティーニ」(1,728円)です。研究所などで使われている特殊な機械を使って無色透明なブルーチーズの液体を作り、それをカクテルに使用するといいます。飲食店でこの機械(写真)を置いている店は九州ではここだけです。



たとえばイグサを使ってみたり、これからの季節はマツタケを使ってみたりと、和の素材を中心に様々なお酒を開発したいという高橋さん。また、カクテルのみでコースを構成するという新しい試みも行っています。『雫』はバーである一方で、バーテンダーに人生を捧げる高橋さんのラボでもあるのです。



こだわり抜いたカクテルだけでなく、ビールやワイン、ウイスキーなどもあり幅広く楽しむことができます。ですが、せっかくならば茶酒やその他の珍しいカクテルを試してみてください。きっと新しい世界が開かれるはずです。

取材・文:木下 貴子
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プレイス情報PLACE

Japanese Salon 雫

住所 福岡市中央区大名1丁目8-25 杉の宮マンション1F
TEL 092-707-1975
営業時間 15:00~翌1:00頃
定休日 不定

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