アート

美と妖の境界へ――『神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の驚異の世界展』開催中!

2017年11月15日 18:00 by 筒井あや

神聖ローマ帝国皇帝・ルドルフ2世(1552~1612)は、芸術と学問の「偉大なる庇護者」として知られています。彼が帝都としたプラハの宮廷では、天文学者や科学者、錬金術師などが研究に没頭し、ジュセッペ・アルチンボルトなど優れた芸術家たちが皇帝のために作品を創作しました。また、世界各地から芸術品や工芸品、最先端の科学機器、新発見の動植物、珍奇な自然物などが膨大に集められ、「驚異の部屋」と称される一大コレクションが形成されました。

この展覧会では、綺想の皇帝・ルドルフ2世のもとで花開いた、美しさと妖しさが同居し、かつ魔術的な魅力にも満ちた芸術と科学の世界を、彼が愛した芸術家たちの作品などを見ることができます。

会場に入る前に、音声ガイドが用意されているのですが、そのナビゲーターにも興味をそそります。

解説してくれるのは、俳優・安田顕&ボーナストラック(ガイドにボーナストラックって、あったっけ?)が、これまた奇才のアーティスト・片桐仁。絶対ガイドを聞きながら見て回る方が楽しそう!
ちなみに、片桐さんは、福岡会場公式アンバサダーなのです!

最初に驚くのは、チラシのビジュアルにもなっている、奇才の画家・アルチンボルドが描いた綺想の皇帝画。アルチンボルドと言えば、花や野菜、果物、動物、魚、鳥などと組み合わせて描いた特異な寓意像が有名ですが、彼の代表作がルドルフ2世を描いた『ウェルトゥヌスとしての皇帝ルドルフ2世像』。なんとこの画は、60種類以上もの果物や花で構成されています。

膨大なコレクションには、ルドルフ2世の嗜好が現れる作品がズラリと並びます。ルーラント・サーフェリーの《動物に音楽を奏でるオルフェウス》やヤン・ブリューゲル(父)の《陶製の花瓶に生けられた小さな花束》など、細部にこだわった絵画をはじめ、人間の性愛、天文学や錬金術、博物学などの研究からは、自然の摂理への興味がうかがえ、これらを通して宇宙の真理を追求していたのです。
それを物語るようにコレクションされている絵画や工芸品は、どれも精緻なものばかり。まるでひとつひとつの作品が、語りかけてくるようでした。

会場には、フィリップ・ハースが「模型 アルチンボルドに基づく」と題し、春夏秋冬をテーマにした作品も!

とにかく、その幅広いコレクションの展示を見尽くして、終わりに近づくと、日本が生んだ奇才・片桐仁の作品が!(でも、同じ時代に生きていたら、きっとルドルフ2世のコレクションに入ったはず!)

自身をモチーフにしたipadケース、題して「片パッド」。よーーーく見ると、人間の胴体や顔などで片桐仁の顔が出来ています。これは福岡会場限定の展示なので、お見逃しなく!ですよ。

もう一点は、iQOSを入れるケースであろう「GAIQOTSU」。ガイコツの中に、すっぽりiQOSが入ってます。

他にも、アルチンボルド的に、写真が撮れるアルチンボルドメーカーなるものが登場。

これで自分を撮ると…

こんな感じになりました。似てるのかな!?

と、展覧会のほんの一部をご紹介しましたが、こればかりは、実際に自分の目で見て、“驚異の世界”を体験して欲しいですね。

また、展示だけでなく講演会やフラワーライブパフォーマンス、音楽会など様々なイベントも用意されています。観るだけでも楽しいですが、イベントに参加してより深く楽しんでみてはいかがでしょう?

『神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の驚異の世界展』は、12月24日(日)まで開催中。

取材・文:筒井あや
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『神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の驚異の世界展』EVENT

会場 福岡市博物館
期間 ~2017年12月24日(日)
時間 9:30〜17:30(入場は閉館の30分前まで)
料金 一般 1,500円、高大生 900円、小中生 600円
イベント公式URL https://rudolfukuoka.com/
休館日毎週月曜日
お問い合わせ 福岡市博物館(TEL:092-845-5011)

プレイス情報PLACE

福岡市博物館

住所 福岡市早良区百道浜3丁目1-1
TEL 092-845-5011
URL http://museum.city.fukuoka.jp/
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