ひと

TENJIN TO IRO【vol.17】「オーバカナル博多」のギャルソン 興梠伸治さん

2017年08月28日 18:00

●癒やしの色に包まれて、天神の毎日が映画のワンシーンのように

気候の良い時期には扉が一斉に開け放たれ、外から風が舞い込み、まるでオープンテラスのよう。壁にはレイモン・サヴィニャックのポスターが飾られ、カウンターでは早い時間からお酒を嗜む客もいる。天神にいながら、ヨーロッパの街角の雰囲気を楽しめる「オーバカナル」が今回の舞台だ。そのキャストに欠かせないのが、ネクタイにベスト、そしてサロンをキュッと巻いてキビキビと働くギャルソンの興梠(こうろき)伸治さん。

大丸福岡天神店の本館と東館エルガーラを結ぶパサージュ広場の完成と共にオープンしたこのカフェで20年働き、現在は店長を務めている。「オープンしてすぐから働いています。カフェにも色々な流行があると思いますが、この店の変わらないスタイルが、自分でも気に入っているんです」。いつ来ても変わらぬ雰囲気で迎えてくれる店。「フランスの大衆食文化を伝える」をコンセプトとし、モーニングのコーヒーから、ランチ、ディナーに乾杯のお酒も。朝から晩までフランスの日常がそこにはあふれている。映画の中の風景を思い描く人もいるかもしれない。

「お客さま一人一人が思い思いの時を過ごす。そんな場であって欲しいので、まさに映画の主人公のように、その人だけの、ここだけの時間をゆっくりと楽しんで欲しいですね」と興梠さん。実際にこの店には接客のマニュアルがなく、客がどんな風にここで過ごしたいのか、それぞれの時間を大切にするという気持ちが、サービスの軸となっているそうだ。時には静かに、時には一緒に会話を弾ませ賑やかに。各テーブルごとにその日一日の物語が紡がれている。

20年にも渡って、天神のギャルソンとして店に立ってきた興梠さんに想い出に残っているエピソードを尋ねると、「アルバイトの募集に応募してくれた大学生が、実は子どもの頃に、母親に連れられて店に来ていたそうで。いつかここで働きたいとずっと思っていたと聞いて、嬉しかったですね」と目を細めて答えてくれた。もてなされていた側が、もてなす側に憧れる。そんな話もこの店の居心地の良さを知れば納得だ。都会の中で、自分らしくいられる場所。癒やしのグリーンを思わせる寄り添うようなサービスは、都会の中のオアシスのような存在だ。



実は元カメラマンのアシスタントだったという意外な経歴の興梠さん。縁あって「オーバカナル博多」で働きはじめてから20年、天神の街角にフランスの心地よい風を届けてくれている。



1997年3月にオープンした「オーバカナル博多」。本場フレンチスタイルのカフェは当時まだ福岡には少なく、カフェ好きにとっても憧れの存在だったが、今も変わらず老若男女に愛されている。



カフェの雰囲気を作るのもスタッフ。店の一部として、「立ち居振る舞いには気をつけている」と興梠さん。あるレストランで姿勢良く、颯爽とサービスを行うホールの女性を見掛け、あんな風にカッコ良く働こうと決めたそう。



人気のタルトなどデザートメニューも豊富。写真は「赤いフルーツのタルト」(600円)。夏にはレモンの酸味が爽やかな冷たい「リモナード」(550円)と合わせるのもおすすめだ。



高さ28mの透明な屋根がついたパサージュ広場。大丸福岡天神店の2つの館を繋ぐアーケードで、パリの街並みをイメージしている。カフェの他、花屋などのショップも並ぶ。

 


カウンターでは、サッと一杯飲んでサッと移動する人もいれば、スタッフとの距離が近いため、楽しく会話に花を咲かせる客も。待ち合わせに利用する人も多く、まさに十人十色の使い方が叶うカフェバーだ。フードも「ステーキフリット」「クロックムッシュ」など本場の味わいがずらり。

【TENJIN TO IRO】
西鉄天神委員会プレゼンツ「TENJIN TO IRO」は、天神を鮮やかに彩っている人々を取材し、毎回その人となりを表すキーカラーをテーマに、天神のカラフルな魅力を再発見する企画です。

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プレイス情報PLACE

オーバカナル博多

住所 福岡市中央区天神1丁目4-1 大丸福岡天神店 本館1F
TEL 092-762-7373
営業時間 10:00~OS21:00(ドリンクはOS21:30)
定休日 不定
URL http://www.auxbacchanales.com
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