ひと

TENJIN TO IRO【vol.16】とうじの販売員 大野さくらさん

2017年07月21日 12:00

●素直な言葉が滲み出す、万年筆の色深いインク
HONEST BLUE BLACK

入社して3年、大正7年創業の老舗文具店「とうじ」で働く大野さくらさんは、国内外の万年筆がずらりと並ぶ売場に立つ。入社時は万年筆に触ったこともなかったが、その書き心地にすっかり心奪われ、今では12本を所有するほど、万年筆に魅了されている。

「万年筆はお手入れが難しそう、と思われている方も多いと思いますが、大事に使うという心掛けだけで、一生ものとして長くお使いいただけます」。定期的に洗浄すれば、インクが詰まることなく使用でき、何よりも毎日使用して書き続けることが一番のメンテナンス。使い込むほどに手に馴染み、ペン先からのインクの滲みが自分好みのものになっていく。「手の大きさ、筆圧、重心は人それぞれなので、一人ひとりにあった万年筆をご紹介したいと思っています」。

手にした時の重さや握り具合、そして書き心地を試してもらうことから、万年筆選びは始まると大野さんは言う。しっくり手に馴染む1本は、一生の相棒に。その出会いを手助けするのが、大野さんの役目だ。
「通りすがりに立ち寄られたお客さまが、実際に万年筆を手に取り、試し書きされて、どうしても欲しくなったと購入されていったことがありました。それ以来、インクを買いに来られたり、メンテナンスにお持ちになったり、定期的に通われるようになって、とても嬉しかったですね」。

万年筆の良さが伝わった時に、仕事のやりがいを感じると大野さん。成人や就職のお祝いにも万年筆を薦める。良いものを大事に使う、大人の嗜みの最初の一歩として、ぴったりだからだ。「それに、万年筆で書く文字には、気持ちが表れやすいというのも魅力のひとつです」。パソコンで打つ文字と違って、手書きの文字は、その人の個性そのもの。サラサラと紙にペンを走らせれば、言葉が気持ちよく、心のままに書き出されるので、手紙や日記を書くきっかけにもなりそうだ。

キーボードを叩く手を休めて、ゆっくり万年筆を握れば、言葉がもっと大切なものに。そんなひそやかな幸せを大野さんは教えてくれた。ブルーブラックのインクの王道カラーが、真っ白な紙を美しく染める時、文字は素直な自分そのものになる。



天神のど真ん中、福岡ビルの1階に店を構える「とうじ」に勤務し、万年筆売場を担当している。個人的にはなめらかな書き心地の「セーラー」の万年筆がお気に入り。



定番のブルーブラックをはじめ、各メーカー対応の様々なインクを取り揃える。色によって文字の表情が変わるのも面白い。カートリッジタイプはインクの取り替えも簡単なので、日常使いにおすすめだ。



ペン先の太さや弾力、主軸の大きさもそれぞれ異なるので、握って書きやすいものを選んでいく。デザインだけでなく、実用性も重視するのが万年筆選びのポイント。ギフトの際には、贈る相手の手の大きさが分かるとベター。



まずは試し書きからお気軽に。どんな万年筆が良いか“手”が教えてくれます。



品格のある美しいペン先からインクが滲み出る。線の太さ、濃淡に個性が出る自分らしい1本に出会いたい。万年筆を握れば、ピンと背筋がのび、書き出す言葉選びも思慮深くなるから不思議だ。



「とうじ」には、万年筆売場のほか、手帳も充実の品揃え。レターセットや革小物、季節の雑貨など、定番の文房具に加えてスタッフが厳選したおすすめの商品も店頭に並んでいる。

 


国産の「パイロット」や「セーラー」、海外でも人気の「モンブラン」「ペリカン」「ラミー」など、国内外のメーカー13社の万年筆を扱う。「万年筆は使うごとにしっくりと手に馴染んで、どんどん書きやすくなっていきます。きっと手放せない大切な1本になりますよ」。まずは気になる万年筆の書き心地を確かめてみよう。

【TENJIN TO IRO】
西鉄天神委員会プレゼンツ「TENJIN TO IRO」は、天神を鮮やかに彩っている人々を取材し、毎回その人となりを表すキーカラーをテーマに、天神のカラフルな魅力を再発見する企画です。

※今回の情報が掲載されている天神マガジン「ep.」はこちらでゲットして ≫
http://tenjinsite.jp/ep/
 

プレイス情報PLACE

とうじ

住所 福岡市中央区天神1丁目11-17 福岡ビル1F
TEL 092-721-1666
営業時間 10:30~19:30
定休日 なし
URL http://www.tohji.co.jp
PAGE TOP