グルメ | 新店舗オープン

日本人の食の原点回帰。心やすらぐ、一汁一菜

2017年04月28日 12:00 by 木下 貴子

その分かりにくい場所にあるにも関わらず、福岡の食通から徐々に注目を集めている「警固フラット」。なぜならここには先日当サイトでも紹介した「酒場 みんなの黄ちゃん」をはじめ、個性的な店が入居しているからなのです。この『みその葉』も3月にこのフラットに仲間入り。期待を胸にさっそくうかがってみました。

今回、道に迷わなかったものの、見るたびにやはり感じる安定の「隠れ家」感。知らない方はここにいくつも店があるなんて思わず、通り過ぎてしまいますよね。


『みその葉』の看板発見! 105号室と書いてあり、1階の一番奥にあるようです。




「いらっしゃいませ」と優しい笑顔で迎えてくださった2人の女性。阿吽の呼吸でやりとりする2人は、聞くと実の姉妹と言い、いただいた名刺の裏には「昭和姉妹が作る 手造り味噌とお出汁と やさしいごはん」との言葉が。「若い方にとってはお母さんになるかもしれませんが(笑)、同年代の方には懐かしみをもっていただける店にしたくて」と微笑む姉の葉あけみさん。古民家のような温かみある空間を2人で築きあげました。

フラットの2室の壁の一部を抜いて1つの店に。専門家のアドバイスを受けながら、なんと壁も床もカウンターも棚も、そのほとんどを2人で手掛けたといいます。冬場の寒い中、昼夜問わず作業した甲斐あって、素敵な空間が生まれました。





「22歳の時に手造り味噌を作るようになり、その味噌で作った味噌汁を毎日飲んでいると身体の変化を感じたんです」と、みそソムリエであり食育指導士である妹の葉みどりさん。それから味噌の世界へ入り、みそソムリエの資格を取得。さらには食育指導士として料理教室や高校での食育授業などの活動を続けていましたが、「味噌造りを初めた頃からお店をずっとしたくて。でも1人では難しいと思ってて、姉に声をかけたんです」。場所も見つかり、姉という最大のパートナーとともに長年の夢を叶えたのです。

味噌汁、ごはん、一品からなる「一汁一菜」を大切に。「色々なお料理が食べられる現在ですが、日本人の場合、一周回って日本古来のおみそとお出汁に帰ってくるように思えます」とみどりさん。その言葉から現れるように、旬の野菜と自家製味噌で作る「今日の味噌汁」(500円)、野菜で巻いて食べる「ぶた味噌のおにぎり」(300円)、お出汁がじゅわっと染み出る「出汁巻き玉子」(300円)が店の三大メニューです。

お出汁の教室にも通ったという2人。お出汁は枕崎産の本枯節(鰹節)と利尻昆布を使って、丁寧にひきます。鰹節は手削りで。


削りたての鰹節。ふんわりしていて、風味も格別。



あけみさんが担当する「出汁巻き玉子」。お出汁の教室で知り合った寿司職人さんから教えてもらったという玉子は、大きさ、形、食感、味、いずれもお見事!ちなみに右があけみさん、左がみどりさん。優しく落ち着きのある素敵な美人姉妹です。


このように美しくカットされて供されます。見てください、じわじわとお出汁が浸み出しています。玉子はもちろんお皿に残ったお出汁まで、余すことなくいただきます。


「ぶた味噌のおにぎり」。お米は、ほぼ無農薬で大切に育てられた松崎さんのミルキークイーンを使います。





三大メニューの他には定番として、味噌汁・ごはん・出汁巻き玉子がセットになった「みその葉の一汁一菜」(1,000円)、おかず3品とドリンクがセットになった「ただいまset」(1,600円)、「だし茶漬」(800円)などがあり、また、日替わりでおかずやアテになる一品料理が用意されています。そう、「みその葉」はごはんの店であり、お酒も楽しめるお店。「地産地消を大切にしたい」と、お酒は福岡産の日本酒を中心に据えています。

みどりさんお手製の味噌で作る「味噌玉の味噌汁」(800円)を注文してみると…小箱に入った3つの味噌玉が登場! 「この中からお好きなものを選んでください」と、こういったセンスもたまりません。左からお麩、ワカメ、ゴマと桜エビ。


ゴマと桜エビをチョイスしてみました。熱々のお出汁をぜいたくに!


お出汁は自分で注ぐので、好きな塩梅に。味わい深いお味噌にお出汁があわさったみそ汁は、本当に味わい豊か。あぁ、ほっとします。




「お出汁って母乳と同じ栄養素が入っているんです。ですから、心が安らぐそうなんです」とみどりさん。お味噌汁をいただきながら、「あ~このままここに腰を据えたいなぁ」と思ってしまうほどの安らぎの一杯でした。

なお、店ではお味噌作りをはじめとする料理教室も不定期で行っているそう。お店のFacebookページで情報を発信しているということなので、気になる方はぜひチェックを。また、パーティのオードブルや会議などのお弁当の注文も受けていて、これらもすべて手作り、無添加、無化調です(写真はお花見のオードブル25人分)。

取材・文:木下 貴子
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プレイス情報PLACE

一汁一菜 みその葉

住所 福岡市中央区警固1丁目3-6 警固フラット105号
TEL 092-725-6383
営業時間 17:00~22:00頃(売り切れ次第、土曜・日曜は15:00~)
定休日 月曜・火曜
URL https://www.facebook.com/misonoha/
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