舞台

ミュージカル『紳士のための愛と殺人の手引き』宮澤エマさんインタビュー

※このイベントは2017年5月14日(日)をもって終了しました。

2017年03月21日 12:00 by 筒井あや

2014年トニー賞の作品賞・脚本賞ほか4冠を達成した新作ミュージカルが、装いも新たに日本に初上陸。エドワード朝時代のイギリスを舞台に、伯爵継承順位8番目の男が、継承順位上位の邪魔者たちを次々と手にかけていく。殺される8人を全て演じ分けるのは、日本演劇界のレジェンド・市村正親。ウィットに富んだ軽快な音楽と歌が全編を彩る、抱腹絶倒のミュージカル・コメディ。本作で、フィービー役を演じる宮澤エマさんにインタビュー

――役どころについて

私が演じるフィービーは箱入り娘、令嬢でピュアな女の子で、世間のことを知らず少し世間ずれしていますが、本当の私を知って欲しい、と強く願っています。その想いが主人公のモンティと出会うことによって大きくなり、彼女自身の内に秘めた強さがだんだん外に出ていくという役どころです。人を次々と殺めていくと聞くと恐ろしいストーリーのようにも思えますが、8人とも個性豊かで問題ありな方々。だからといって殺されて良い訳ではないんですけれども、皆、クリエイティブに殺されていく。それが、見どころの一つでもあります。ユニークな8人を市村正親さん一人が演じていく面白さにも注目だと思います。人は死ぬけれども裏には面白さが隠されている、ブラックユーモアに溢れた作品ですね。

――フィービーという女性の魅力はどんなところですか?

作品全体を通して音楽がクラシカルで、それが貴族の世界を表しています。その中でフィービーはソプラノです。ソロに「裏を表に」という素敵な旋律の曲があるのですが、そのソプラノのメロディーが彼女の魅力を表現していると思います。フィービーは本当の自分と、世間が見ている自分とのギャップに葛藤を持っていて、その葛藤が世間ズレにも繋がっています。例えば正直に感じたままを口にだしてしまうので、上から目線でものを言ってしまうんですね。それが貴族の女の子っぽい。ただのきれいな貴族のお姫様という感じではなくて、この人もひと癖あるんです。そこの意外な面白さというが、フィービーがチャーミングな理由のひとつかなと思います。

――フィービーはソプラノの歌を歌われるそうですね。

ソプラノの歌は難しいです。今まで出演したミュージカルは、ポップス寄りのものが多くて、どちらかというと地声を使った作品を多くやってきました。今回のようなオペラっぽい発声というかソプラノでの美しい声の出し方をあまりやってこなかったので、「天使にラブソングを」や「ドッグファイト」で私を知ってくださった方には、ちょっとまた違った私の声を聞いていただける機会になるのかなと思っています。

――原作と日本版と変わるところはありますか?

まだお稽古には入っていないんですけど、ブロードウェイとは全く違う演出で、今回は日本オリジナルの演出をしていただくんです。ストーリーは変わっていないので、同じ箇所もありますが、例えば有名なトニー賞でのパフォーマンスのシーンも入ってはいますが、日本版の解釈でやるので、全く違うシーンになるかと思います。基本的なストーリーは変わらず、日本のお客様に解りやすく、笑いどころもしっかりとらえつつ、という演出になるんじゃないかなと思いますね。

――アメリカの笑いのツボと日本の笑いのツボはちょっと違いそうですが……。

この作品を本場で観た時に私が日本でもきっと喜んでいただける作品だなと思ったのは、イギリスが舞台の物語なので、階級社会のクラス感の話なんです。格差社会の中で上昇していく、テレビドラマの「半沢直樹」とまでは言わないですけど(笑)、酷い目にあった主人公が酷い目に遭わせた人たちを次々倒していく、というとてもシンプルなストーリーです。格差があるからこそのギャップが面白いとうか、ギャップから生まれるコメディーというのは、日本にもあると思うんです。そういう身分の格差みたいなものは日本に通じる部分もあるなと。全てが同じようにやってウケるかどうかというのは、お稽古をやってみないと解らない部分もありますが、特にミュージカル好きの方々には、パロディーだと一瞬にして解るような死に方もありましたね。きっとそれは日本版でもやるとは思うんですけど(笑)。それにテンドンじゃないですけど、8回も人が死んでいくので、今度はどうなるんだ?みたいな面白さはあると思います。
 

取材・文:筒井あや
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ミュージカル『紳士のための愛と殺人の手引き』EVENT

会場 キャナルシティ劇場
期間 2017年5月12日(金)~2017年5月14日(日)
時間 5月12日(金)18:30、5月13日(土)12:00・17:00、5月14日(日)12:00
料金 S席 13,000円、A席 11,000円
主催者URL http://www.canalcitygekijo.com/
※未就学児童入場不可
お問い合わせ キャナルシティ劇場(TEL:092-271-6062)

プレイス情報PLACE

キャナルシティ劇場

住所 福岡市博多区住吉1-2-1 キャナルシティ博多ノースビル4F
TEL 092-271-6062
URL http://www.canalcitygekijo.com/
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