ひと

〝自然派〟でくくれない、 カオス空間を表現します

2016年11月30日 10:00

新しい風を吹かせる。そんな予感をひしひしと感じさせてくれる、あのひと。今、追いかけたくなるエネルギーに満ちた、あのひと。普段は語られることはないけれど、どのようにこの今にいたったのだろうか。これからどんな景色を見せてくれるのだろうか。天神でなにかをはじめたいあなたを、ワクワクさせるリアルなストーリー。さあ、耳を澄ませて。

●自然派ワインってアッパーで大らか!
今年6月、大手門にまたひとつ自然派ワインの店「魔灯路場(まほろば)amber」が誕生した。

自然派ワインはいわゆるビオワインとまたちょっと違う。農薬や化学肥料を使用しないのはもちろん、生産者が自然と寄り添うように伝統的な製法を選択し、自然へのリスペクトを抱きながら造っているワイン。近年「ヴァン・ナチュール」「ナチュラル・ワイン」と呼ばれているものだ。

なんて説明するとうんちくめいてくるが、「魔灯路場amber」の長谷川さんの表現はストレート。「自然派ワインは、とにかくぱっと明るい感じ。僕の場合、飲んでいるとアッパーになります(笑)」。海外の生産者の方とも交流があるそうで「みなさん大らかで、ワインに対して堅苦しくない。そこも自然派ワインが好きな理由なんですよ」という。

●ワインバーのカテゴリからカオスへとハミ出るか
長谷川さんが自然派ワインと出会ったのは「ユメキチワイン(福岡市中央区春吉)」で勤務していた時。それ以前は「ジョルジュマルソー」「ル・フロマンローズ」など福岡の名だたるレストランで経験を積み、ソムリエ資格を取得。グローバルスタンダードのワインの世界に根を下ろしてきた。ゆえに最初の自然派ワインには「かなり困惑(笑)」。驚きのまま、自分の中のワイン像をくつがえされ、「気がついたらどっぷりでした」というわけだ。

わが店に掲げたコンセプトは“カオスな店”。「どんな店?ワインが出るの?自然派って何?よく分からなくても楽しいぞ!!といろんな表現をしたかったんです」。ワインバーでいて、ギャラリー機能もあり、ライブもやる。そして時にワインより目立つ、店主がいる。めくるめく表情を見せる店に「4日連続来ちゃった」なんて人もめずらしくない。


●先輩からの言葉で目が覚め店主になり意識も変わった
独立を考え始めたのは10年前。当時勤めていたワインバーのオーナーに将来はどんな店を作りたい?と聞かれ、答えられなかった。すると「ならば、今すぐ飲食業界を辞めて会社員になった方が時間のムダにならないよ」とぴしゃり。とにかく悔しくて奮起したという。

また、独立してからは時間への意識にも変化があった。「昔は早く時間が過ぎろと思う日もあったのに。不思議と今は、深夜0時を迎える頃、まだ1日終わるな!日よ変わるな!と願ってるんです」。店をオープンしてもうすぐ半年。長谷川さんにとって、自分を表現する時間はまだまだ足りていない。だからこそ、このカウンターに流れる時間が、どこまでも濃密なカオスになるのかもしれない。





店で提供するワインはすべて自然派。自然派ワインと言えばヨーロッパ産が主流だが、長谷川さんが気になっているのはニューワールド(最近ワイン生産を始めた国)のワイン。凝り固まらず、自由な発想でつくった味わいが楽しい。占い師のように客へ「あなたにはこのワインが似合う!」とすすめることもあるそう。グラスワイン600円~。



▼店の自慢ですか?照れますが『自分』です/長谷川弥来(みらい)さん
[Profile]「魔灯路場amber」店主。ソムリエの資格を持つ。初めての仕事はなんと、車のスタントマン。TVドラマに出演した経験もある。その後、飲食店での経験を積んで、2016年6月に「魔灯路場amber」オープン。奥様は「清川サロン(福岡市中央区清川)」、母上は「ラクレット(福岡市中央区谷)」の店主という飲食店経営一家。

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プレイス情報PLACE

魔灯路場amber

住所 福岡市中央区大手門1丁目8-15 ロマンビル1F
TEL 092-286-8672
営業時間 11:00~翌3:00
定休日 不定休
URL https://mahorobaamber.com/
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