ひと

「九州郷土玩具」と今泉で。外国人ファンもできました

2016年11月20日 12:00

新しい風を吹かせる。そんな予感をひしひしと感じさせてくれる、あのひと。今、追いかけたくなるエネルギーに満ちた、あのひと。普段は語られることはないけれど、どのようにこの今にいたったのだろうか。これからどんな景色を見せてくれるのだろうか。天神でなにかをはじめたいあなたを、ワクワクさせるリアルなストーリー。さあ、耳を澄ませて。

●懐かしくって、新しい!日式「カワイイ」の大洪水
「山響屋(やまびこや)」と染め抜かれた暖簾の奥には、カワイイ異界が広がっていた。赤、黄、緑と目に飛び込む色のシャワー。妖精のような、神様のような、モンスターのような存在たち。見たことある気もするけど、これ、何?
「九州ば中心とした、郷土玩具ですよ~」。ほのぼのやさしい島原弁に振り向けば、土人形や達磨に囲まれて、店主の瀬川さんが立っていた。

●福岡の友達0人時代からウワサの店になるまで
瀬川さんは長崎県島原市出身。漁師をしていたお祖父さんの影響で、海洋科学の学校へ進学する。が、ある日、実習中にふと思う。「オレ、魚は好きやけど、養殖とかしたかったっけ?」。それからは気持ちいいくらいの方向転換。大阪の雑貨店に勤めてバイヤーになる。クラブDJをするほどレゲエ好きでもあったので、ジャマイカ、タイ、オーストラリアなど、仕事だ遊びだと海外を駆け回っていた。

30歳が見えてきた頃、「両親も若くはないし、そろそろ家族の近くに住んだ方がよかやろか」と福岡に移住。山響屋をつくると決めたのは「人生の最期、店を出せばよかった!ときっと思うけんね」。誰もが一度は夢見そうなことを、ひょいっとやってのけた。開業は2015年4月。30歳だった。

無事、店主になったが、実は福岡に知り合いがひとりもいなかった。「正直、大阪に帰りかったぁ。でも自分が望んで決めたこと。しかたない」と踏ん張る日々。昼は店、夜は飲みに行った先で友達もでき、福岡が好きになる。その年の年末には「イベントに出店しない?」と嬉しい誘いも増えてきた。

●この魅力、海外に伝えたい いや、すでに、もう!?
「山響屋」にあふれる日本の色は鮮やか。ワビサビもいいが、こっちの方がテンションあがる。店をのぞいた若い女の子たちも「カワイイ!」とはしゃいでいる。「その感覚がうれしいです」という瀬川さん。最近感動したのは、台湾からこの店を訪ねてくれた人がいたこと。「自分が海外の雑貨をバイイングしていた時と逆。今度は日本の郷土玩具を海外に伝えたくて」。外国人がさらに集まる東京オリンピックまで、後4年。それまでに郷土玩具の本もつくりたい、作り手さんを巡るツアーも開催したいと、にこにこと笑う。さらに期待大の次なる展開。また、ひょいっと笑顔で軽く、やり遂げてくれるのだろう。




その昔、十日恵比須神社のために作られていた博多張子の達磨を「いつでも買える店にしちゃろう!」というのも「山響屋」開業の想い。各地を仕入れで巡る時、近辺にある神社仏閣でご朱印をもらう“ご朱印ボーイ”でもある。



▼東京オリンピックまでに、本ば、作りたかねーって/瀬川 信太郎さん
[Profile]郷土玩具と民芸品を取り揃える「山響屋」店主。島原市の高校卒業後、大阪に進学。雑貨バイヤー、レゲエDJ、だるま絵師を並行して行う。高校生時代、お年玉をもらったらフェリーに乗って熊本へショッピングに行くのが楽しみだった。


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プレイス情報PLACE

山響屋

住所 福岡市中央区今泉2丁目1-55 やまさコーポ101
TEL 092-751-7050
営業時間 11:00~20:00
定休日 木曜
URL http://yamabikoya.info/
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