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TENJIN TO IRO【vol.8】メガネの仕立て屋さん!!・松田純哉さん

2016年11月03日 08:00

●天神・大名に根を張る大地の色が醸される人
EARTHY BEIGE

不思議な名前のメガネ屋である。西通りから大名の方へ細い路地を入ってすぐにある「ポテトめガネ ビスポーク」。メガネ屋らしからぬ単語が並んでいる。店長の松田純哉さんに由来を尋ねると、これまた不思議なストーリーが始まった。「ここは山口にある店の姉妹店なんです。元々は2人の兄弟が1987年に行商でメガネを売り歩いたのが始まりです」。トランクにメガネを詰め込んで、雨の日も風の日も、人の手から手へ。「潰されても潰されても、美味しい料理になるジャガイモ」のように、そんな願いが込められて名付けられたのだと教えてくれた。


松田さん自身は長年アパレル関係の仕事に就いていて、天神・大名には愛着が深い。縁あってこの店のオープニングから携わった。「ビスポーク」とあるように、オリジナルのフレームを客一人ひとりに合わせて仕立てるオーダーメガネも取り扱う。「メガネはファッション性だけでなく、実用性も重要。なのでライフスタイルや職業を尋ねたり、パーソナルな部分にも触れながら一緒にメガネを選んでいくので、すごく面白いですね」。


山口で生まれたメガネ店が、「勝負をしたい!」と出店を決めたのが、福岡のファッションの街・大名。「この界隈は“根付いてやろう”というハングリーな精神を持つ店が多くて刺激的ですね」と松田さん。彼自身も、この場所で長く愛される店を目指している。クリーニングやネジのゆるみなど、ささいなことでも気軽に寄ってもらえるようアフターケアでしっかりサポート。売って終わりではなく、そこから始まる客との縁を何よりも大切にしている。

仕立て屋としての顔も持つ松田さん。オーダーメガネでは、サイズや掛け心地などを考慮して、フレームを切り出す作業も行っている。そのパーツはメガネ産業が盛んな福井県・鯖江市へと送り出され、完成の時を待つ。「新しいメガネを新調するとワクワクしますよね。表情を、気分を変えてくれるメガネとの出会いを紡いでいきたいです」。じゃがいもが根を張り、実を結ぶ。その力強くも優しい大地の色が目に浮かぶような、頼もしい人。その人となりに、「次のメガネはここで作りたい」、そんな気持ちが芽生え、メガネが並ぶ棚に手を伸ばした。


約12年、この界隈で仕事をしてきた松田さん。アパレルを出発点に、今は生活とファッションに密接した“メガネ”というアイテムに心酔している。



オーダーを受け、一人ひとりの希望に沿ったメガネを作る。フレームを丁寧に切り出し、ヤスリに掛けるまでが松田さんの仕事。この作業を行うワークショップも開催しており、メガネ好きが集まる。


大名にありながら、細い路地沿いのため人通りはまばら。喧騒を離れたゆったりと流れる時間が心地良い。「こんな小さな店ですが、うちの店目当てにわざわざ来ていただくお客さまも多くて、嬉しいかぎりです」。松田さんをはじめ、スタッフの朗らかな接客で、メガネ選びも楽しくなる。


2Fには秘密の部屋「オズグットルーム」。イギリスの紳士の部屋という設定で雰囲気作り。トランクショーなどのイベントが開催されている。


検眼では客の言葉を引き出しながら、ベストな度数を導き出す。ずっと愛用できる体の一部のようなメガネを提供することが使命だ。


何でもクリックひとつで買える今のネット社会において、メガネは対面で購入する必要性がまだまだ高いアイテム。だからこそ、納得のいくメガネを高い品質とサービスで提供していきたいと松田さんは言う。


オリジナルのメガネ約30種に加え、「ネイティブ サンズ」というブランドのメガネを主にセレクトし、ヴィンテージのメガネも取り扱う。フルオーダーのメガネは形や色など好みのものを選べ、「こんなメガネが欲しい」と雑誌の切り抜きなどを持参する客も多いそう。

【TENJIN TO IRO】
西鉄天神委員会プレゼンツ「TENJIN TO IRO」は、天神を鮮やかに彩っている人々を取材し、毎回その人となりを表すキーカラーをテーマに、天神のカラフルな魅力を再発見する企画です。

※今回の情報が掲載されている天神マガジン「ep.」はこちらでゲットして ≫
http://tenjinsite.jp/ep/


 

プレイス情報PLACE

POTATO MEGANE BESPORK(ポテトメガネ ビスポーク)

住所 福岡市中央区大名1丁目13−9
TEL 092-406-6547
営業時間 11:00〜20:00
定休日 第1・3水曜
URL http://potatomegane.com
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