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10/8(土)公開『少女』の山本美月さん、三島有紀子監督が来福

2016年09月19日 12:00 by 筒井あや

湊かなえ原作、累計100万部突破のベストセラーを、完全映画化した『少女』。17歳という年代を生きる少女たちは、暗闇のなかで綱渡りをしているような、そんな危うい毎日を生きている。少女たちはどんな闇を抱えて生きているのか。映画『少女』は、湊かなえ(原作)×三島有紀子(監督)×本田翼×山本美月=4人の“女性たち”が仕掛ける、“死”にまつわる禁断の世界を描いた長編ミステリー。

本作で本田翼とともに主演をつとめた主人公の女子高生・草野敦子役の山本美月さんと三島由紀子監督が来福し作品について語ってくれました。

——原作を映画化する際に、軸においたのはどんな部分ですか?

三島有紀子監督:小説では少し前の設定になっていますが、現代の設定にしてリアルな女子高生の姿を描きた かったので、かなりたくさんの現役の女子高生たちに話を聞きました。17歳という年齢は、世間一般には、すごくいい時期でキラキラした時代だと思われてい ると思いますが、本当はとても狭い世界の中で、あらゆることが起こっていて、原作にあるようにまさに「ヨルの綱渡り」を続けているような、不安な気持ちの 中で自分という存在が肥大化していく。本当はそういう気持ちを抱えて生きている時代なのではないかと思っていて、その閉塞感をいかに映像で表現していこう かと、ずっと考えていました。ですので、舞台を原作とは異なる伝統的な女子校にしたということもあります。さらに原作では一人女子高生の「遺書」から始ま りますが、私にはそれが17歳の女子高生たちみんなの心の叫びに思えたので、映画ではそう感じられるように演出を心がけました。もうひとつ、閉塞感を表現 するアイテムとして「水」を使いました。それは女子高生の中に死と背中合わせであるものの象徴として現すことができると感じましたので、最初に脚本に起こ すときから「水」というエッセンスは入れていましたね。

——敦子という役を演じるにあたって、気をつけたことは?

山本美月:原作は一度読ませていただきましたが、脚本をいただいてからは、それだけに集中していましたが、これまで演じてきた役とは全く違うタイプの女の子だったの で、この子たちがいる独特の空間が映像になった時に、どんな風になるのかと楽しみでしたね。こう演じなければと考えることはありませんでしたが、敦子とい う女の子は、ただひたすら由紀のことが好きなんです。なので考える中心に全て由紀がいるようにしていました。

——主演のお二人を配役に選んだ理由は?

三島有紀子監督:これまでの作品でもその俳優さんの持つイメージとは違う役をキャスティングさせていただくことが多いのですが、その方が観る側にも驚きがあると思っていま す。本田翼さんについては、これまでの映像作品をみていて、私には笑顔ではない方に魅力を感じたんです。なので不機嫌で、何を考えているか解らない由紀と いう少女を本田さんがやってくれたら面白いのではと思ってお願いしました。そして敦子という女の子は基本的には明るくて元気で、剣道の全国大会で優勝する ような、上り詰めた人。その敦子が転落していく様を、誰で見てみたいかと考えた時に、クレバーで尚且つ美貌を持ち合わせている人がいいなと考えている時に、山本美月さんの姿が浮かんだんです。この人が転落したら、とてもプライドが傷つけられるだろうなと(笑)。いじめられていて、しかもいじめられる理由 が自分の失敗であるということ。敦子という女の子は、おそらく自分が理由でなければ、いじめなんか全然跳ね返せる人だと思うんです。自分の失敗で自分も傷 ついている、なのにそこをえぐるようないじめにあう。それをリアルに演じてくれるんじゃないかと思って、お二人にお願いしました。この作品にあるような女子高生の暗い部分、青春時代の陰みたいなものを表現する時に、イメージ通りの方に演じていただくよりは、本来の姿はキラキラしていて輝いている人にやって いただいた方が、作品として多くの人に寄り添ってくれるのではないかと考えていたのもお願いした理由のひとつです。

——山本さんは、撮影中、本田翼さんとはどんな感じでしたか?

山本美月:翼とは、基本的に全体を通しては女の子同士がするような普通の会話をしていましたね。彼女はあまり人に壁を作らないタイプというか、すごく正直で、自分が 不安だったり、できないなと思ったことも全部言ってくれるので、そんな風に接してもらえると、私がしっかりしなきゃ、私が引っ張って行かなきゃという気持 ちにさせられるんです。なのでラストのシーンでは、本来の関係性が、役柄の関係性といい感じでリンクしました。

 

 

『少女』は10月8日(土)より全国ロードショー

 

 

 

取材・文:筒井あや
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