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映画トピックス

大きなお耳の巨人に寄り添って――この秋“おとぎ話”に立ち戻ろう

2016年09月18日 08:00 by JUN

映画『BFG〈ビッグ・フレンドリー・ジャイアント〉』が、9月17日より公開されました。

作品中には、ディズニー映画ならではのキラキラしたプリンセスが登場するわけでもなく、はたまた、ジョニー・デップみたいな大スターが出演しているわけでもありません。主要キャラクターは優しい巨人“BFG”と、しっかり者でメガネが似合う10歳の少女“ソフィー”。

『えっ、ディズニーのファンタジー作品にしては、なんか地味すぎじゃね!?
……と思われても不思議ではないですよね、確かに、上の写真も地味なトーンです。

ええ、一般的なディズニー映画のイメージからすると華やかさには欠けるかも知れませんが、そこはディズニー、ちゃんと心に響く要素が散りばめられているところがニクイ!なんせ監督はスティーブン・スピルバーグ、そのスピルバーグが映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズをはじめ、最高のスタッフを結集した“ドリーム・チーム”と共に創り上げたファンタジー・アドベンチャーなのですから。

しかし、本当に“良かった!”と思ってもらえるかどうかは、実際に映画を見て判断してもらうしかありません。なので、まだ映画を見ていない方のために、内容を簡単にまとめてみました。B→F→Gの順番でご覧ください。

 

【B】⇒ビンに夢をいっぱい集めて。ドリーム・ツリーの美しさに釘付け!

BFGの仕事は、巨人の国のはずれに存在する“夢の国”のドリーム・ツリーから夢を捕獲してビンに詰めてコレクションし、良い夢や悪い夢を調合しては、夜な夜な子供たちに夢を吹き込むこと。ドリーム・ツリーの周りでたくさんのカラフルな夢が夜空を飛び交うシーンは幻想的で、映画の中でも指折りの美しさ。さて、“あなたの夢はどんな色?”――想像すると、子供の頃のピュアな心に返ったような気分に。

 

【F】⇒踏んだり蹴ったりなふたり。だけど……

▲おばけキュウリの汁にまみれたソフィーさん。どうしてこうなったのかは本編で。

 

BFGは“おばけキュウリ”を主食とするベジタリアンな巨人。だから、ソフィーとも仲良くできるわけです。しかし、巨人の国にはBFGよりも随分体が大きくて、気が荒い巨人たちも暮らしています。BFGは、そんな悪い巨人たちから危害を加えられていて、しょっちゅう困った状況に陥っていました。さらに、巨人たちは非常に鼻が利き、何やらBFGが人間(=ソフィー)を匿っていることに感づいてしまいます。従って、ソフィーも危険にさらされることに。これは大変……!

 

【G】⇒逆襲のソフィー&BFG!

やがて、悪い巨人たちがBFGやソフィーを脅かすだけでなく、イギリスをはじめ世界に脅威を与えていることが判明します。彼らをやっつけるため、ソフィーは一案を思いつきます。それは、イギリスの女王様の力を借りること……そうと決まれば「行動あるのみ!」なのが、ソフィーの頼もしいところ。そうして“あること”により、ソフィーとBFGは、女王様の協力を取りつけることにまんまと成功!

その後、女王様との朝食にちゃっかり同席したふたり。女王様が手にしているグラスには、BFGの主食“おばけキュウリ”で作った特製の謎ドリンク〈プップクプー〉が注がれています。これを飲むと、果たして……??

トラディショナルな雰囲気ただよう王宮を舞台に、バグパイプの音色も流れ、イギリス原作の映画作品らしさが色濃く表れているシーンですが、コミカルな演出がたっぷり盛り込まれていて笑えます。
さて、女王様という強力な後ろ盾を得たふたりの運命は?どのようにして悪い巨人たちをやっつけるのでしょうか??


児童養護施設で暮らすソフィーは、周りに人はいるけれど、やはり心はひとりぼっち。夜もなかなか寝付けず、こっそりベッドを抜け出してしまいます。子どもながらに、“夜”というものの怖さは、ほぼ関係ない模様の彼女。一般的に言う“子どもらしさ”とは少々かけ離れた感があり、その存在は間違いなく周囲から浮いています。

一方のBFGも、人間と比較するとかなり大きな巨人(身長約7m)なのですが、巨人の国には彼より遥かに大きな巨人がいて、いつもちょっかいを出されるBFGにとって、この状況は決して生きやすくはありません。

いわば“はみだし者”のソフィーとBFG。ふたりが意気投合して友達になるのに、そう時間はかかりませんでした。

例えば皆さんも、ひとりぼっちで寂しさを感じている時、誰かが優しく声をかけてくれたり、そっと寄り添ってくれたりしたら、それまでどんよりしていた心の世界に陽の光が射したような気持ちになりませんか?

さぁ、そんなわけで。猛暑でたっぷりと汗をかいた夏が過ぎ、ようやく過ごしやすくなってきた今年の秋は、しみじみと心に寄り添ってくれるオーソドックスなファンタジー映画をチョイスして、ちょっぴり癒されて、涙する……なんて過ごし方もアリなのでは。

そこに、派手な演出は必要ありません。BFGの大きな耳は、みんなの心の声を決して聞き逃さないはずだから――。

取材・文:JUN
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