グルメ | 新店舗オープン

「なかがわ」の姉妹店が「研究・開発・挑戦」を掲げて赤坂にオープン

2016年03月30日 08:00 by 山田 祐一郎

2013年4月にオープンしたイタリアン「なかがわ」。その開業の際にもこの「天神サイト」で取材をさせてもらいました。その時、感じたのがオーナー・中川英樹さんのスケールの大きさです。
イタリア、東京、福岡で修行を積み、各地でそれぞれに進化し続けるレストランの現場を目の当たりにした中川さんは「今、大都市・地方都市・山奥であろうと場所に関係なく世界中の創造性溢れる料理人・サービス人は、今までの伝統に甘んじる事なく、伝統の枠を抜け出し、伝統を広げ、新たな伝統のカタチを創り出し続けています」(公式webサイトより一部抜粋)というように、脈々と受け継がれる伝統を大切にしつつも、そこにあぐらをかくことなく現代流、なかがわ流の解釈をしっかりと表現し、それが次世代の伝統となるような意気込みを持って「なかがわ」を立ち上げました。オープンから約3年。事実、もし“福岡イタリアン史”というものがあれば、その名前がしっかりと記されるであろう人気と実力を蓄えています。

そんな中川さんの新しい試みが、この「NAKALABO」(ナカラボ)です。「LABO」とはLaboratoryの略で実験室を意味しています。その言葉どおり、この店はイタリアン、フレンチをベースにしたレストランでありながら、「なかがわ」ではできない様々な調理法を試す実験の場という顔を持ち合わせています。

 

 

調理中の杉本シェフ。大正通りの一本裏の筋に店があります。

 



その現場を任されているのが、シェフ・杉本千春さんです。彼女もまた東京のブラッスリーなどで腕を磨いた料理人であり、中川さんとも旧知の仲。今後は和食や中華、食材の生産者、さらにはフラワーアーティストなども巻き込み、調理技術の意見交換、情報の共有、そして技術向上を目指していくそうです。L字のカウンターの中にある厨房はゆったりと空間をとってあり、スチームコンベクションオーブン、ショックフリーザーなど料理人のクリエイティブ魂を喚起しそうな調理器具の数々も用意されていました。

ちなみにこの店は見学についてもウェルカム。「互いの刺激になり、福岡の飲食業界における技術の底上げに役立てれば、この上ない幸せです」と中川さんは笑顔を見せます。

店内にはL字のカウンターのほか、その背面に平行するように作られたバーカウンターがあり、しっかり料理を楽しむならカウンターで、軽く一杯という利用ならバーカウンターで。ゼロ次会、そして二次会、三次会に軽く一杯飲みに寄れる懐の深さがあります。

 

 

上段が「牛ハラミのステーキ 赤ワインソース」、下段が前菜盛り合わせ。器選びにもセンスが発揮されていました。

 


メニューにはコースはなく、アルカルトのみ。気軽にその時々で食べたいものを組み合わせていくスタイルです。料理は500円から揃い、そのほか、専任のパティシエが作る本格デザートも魅力的。オーダーが入ると一心不乱に料理を仕上げていく杉本さんの立ち振る舞いは早くて美しく、見とれているうちに、料理がどんどん仕上がっていきました。オープンキッチンならではの臨場感も存分に楽しみたいものです。

この日は豊富な前菜から選びきれず、盛り合わせ(1人前2,000円)をオーダー。彩り、味わいのバランスが絶妙で、例えばビーツサラダにおけるクセを抑え突出させた本来の甘みであったり、低音調理で旨味だけを凝縮させた牡蠣に合わせたトマトの酸味であったり、ラタトゥーユのコクであったり、細やかな味わいの緩急にうっとり。最も感動したのが、「牛ハラミのステーキ 赤ワインソース」。4つある付け合わせの中から選んだ「ポムピューレ トリュフ風味」との相性は筆舌に尽し難く、最後の一口まで堪能しました。

「研究・開発・挑戦」を掲げる「NAKALABO」の未来がこれから楽しみでなりません。

 

取材・文:山田 祐一郎
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プレイス情報PLACE

NAKALABO(ナカラボ)

住所 福岡市中央区赤坂1丁目11−1
TEL 092-715-6601
営業時間 17:30〜23:00(OS)
定休日 火曜
URL http://www.naka-japan.com/nakalabo/
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